キャリア形成科目「スポーツ健康科学セミナー」:特別講義 予期せぬ出来事を力に変え、自分だけのキャリアをデザインする
2026年6月22日のスポーツ健康科学セミナーでは、株式会社じげんの広報・サステナビリティ推進室で室長を務めておられる杉原麻裕子氏をお招きし、「予期せぬ出来事を力に変え、自分だけのキャリアをデザインする」というテーマで特別講義をしていただきました。
株式会社じげんは、複数のウェブサイトや、特定の業種・地域に関する企業情報を集約した特化型メディア、リアルサービスなどを提供する「ライフサービスプラットフォーム」事業を展開されています。企業理念である「Over the Dimension」のもと、ITを通じて人々の生活に関わる多様なサービスを提供し、暮らしをより良いものへとアップデートされています。
さらに、3人制バスケットボールチーム「ZIGExN UPDATERS.EXE」を運営し、スポーツとITを掛け合わせることで、地域貢献や若者が挑戦できる機会の創出など、新たな価値を生み出しています。講義ではチームの紹介動画も上映され、選手たちが競技にひたむきに取り組む姿や、一般的な5人制バスケットボールとは異なる3人制バスケットボールのスピード感と魅力に触れることができました。また、スポーツチームの運営が競技活動にとどまらず、地域や社会に新たな価値をもたらす可能性についても理解を深める機会となりました。
講義では、キャリア形成に関する理論的視点として、「計画された偶発性理論(Planned Happenstance Theory)」が紹介されました。同理論は、キャリアの多くが予期しない出来事や偶然の出会いによって形成されることを前提とし、それらを主体的に活用する姿勢の重要性を示すものです。キャリアの多くは、予期しない出来事や偶然の出会いによって形づくられるため、自ら機会を生み出し、偶然を意図的にキャリア形成の機会へと変えていくことが重要であると強調されました。
杉原氏自身も、就職氷河期の影響を受けた20歳代を経て、他のIT企業で広報組織の立ち上げに携わり、じげんへの入社後も、サステナビリティやスポーツといった新たな分野に挑戦してこられました。予期せぬ出来事や出会いを前向きに捉え、自らのキャリアへとつなげてきた杉原氏の経験に、学生にとって、非線形なキャリア形成の具体例として理解を深める機会となりました。
ワークでは、「スポーツ×○○」というテーマのもと、自身の強みや関心とスポーツを掛け合わせることで、新たなキャリアの可能性を構想することが求められました。
これは、将来のキャリアを固定的に捉えるのではなく、複数の可能性を想定しながら行動する重要性を理解することを目的としたものでした。偶然をキャリアの機会へと変えるためには、日頃から自分の関心や可能性について考え、行動の選択肢を広げておくことが求められます。普段とは異なる視点から新たなアイデアを生み出すことに難しさを感じながらも、学生たちは、自分の中にある発想や可能性を見つめ直し、熱心にワークへ取り組んでいました。
このワークを通して杉原氏は、一つの考え方や進路にこだわりすぎるのではなく、自ら機会をつくり、目の前に現れたチャンスを積極的につかみにいく姿勢が、成功や成長のきっかけになることを伝えられました。
講義の終盤には、当日お越しいただいていたZIGExN UPDATERSのキャプテン・相馬選手から、挑戦することの大切さについてお話しいただきました。
さらに、現在本学部の3回生で、実際にZIGExN UPDATERSのインターンシップに参加している定時さんからも、自ら挑戦したことで得られた経験や学びについてお話しいただきました。自ら行動を起こし、それぞれのキャリアを切り拓いているお二人の言葉は、学生にとって、予期せぬ出来事によって生まれた機会を前向きに捉え、一歩を踏み出すことの重要性を実感するきっかけとなりました。
本講義は、予期せぬ出来事や環境変化を前提としたキャリア形成のあり方を学ぶとともに、主体的に機会を捉え続ける姿勢の重要性を示すものでした。