コラム

Column

大学と地域の連携、そこからの学びと成長について

立命館大学スポーツ健康科学部 准教授 河井 亨

大学生の学びと成長
 私はこれまで立命館大学サービスラーニングセンターの学生の学びと成長についての共同研究やカリキュラムの開発にかかわりを持ってきました。私の研究テーマは、大学生の学びと成長です。大学生の学びと成長を研究することを通じて、その文脈となる大学組織のあり方や高等教育の政策を広く研究してきました。
 河井亨(2025)『大学生の学びと成長: 知識・他者・自分との関係から人生をつくる』ナカニシヤ出版

高等教育政策における大学と地域の連携
 中央教育審議会「2040年に向けた高等教育のグランドデザイン(答申)」において、複数の大学等と地方公共団体、産業界等とが対話し、連携を行うための体制として地域連携プラットフォームを構築することが推進されてきました(https://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/platform/mext_00994.html)。
 それぞれの地域において大学がどのような役割を果たせるか、どのような価値を生み出せるかが高等教育の重要課題の一つとなってきています。また、実際には多様な役割を果たし、重要な価値を生み出しているものの、それが「見える化」されていないという課題もあると感じています。

立命館大学の教育と地域の連携
 立命館大学においても、例えばBKCキャンパスでは地域連携の事例集がまとめられています(https://www.ritsumei.ac.jp/community_affiliations/shiga/case_file.html/)。それぞれの学部・研究科・サービスラーニングセンターから活動が展開されている様子が見えます。こういった事例集に記載されている事例以外にも、学部のカリキュラムの中で地域と連携した活動も展開されています。例えば、私の所属しているスポーツ健康科学部では、「健康啓発イベントの広報・企画する」というプロジェクト(https://www.ritsumei.ac.jp/shs2022/event/article.html/?id=944)や「「スポーツ-地域-自分」のつながりマネジメント:滋賀レイクスとの連携事業」というプロジェクト(https://www.ritsumei.ac.jp/shs2022/event/article.html/?id=912)など地域組織に連携いただいて教育が展開されています。各学部の取り組み、サービスラーニングセンターの取り組みが結集し、大学と地域の連携に価値を生み出していくことができると考えられます。

大学と地域の連携を通じての学びと成長
 
大学と地域の連携を通じての学びと成長については、かかわる地域によって非常に多様になる面がありつつも、共通する面とがあると考えられます。サービスラーニングセンターの科目「シチズンシップ・スタディーズ」の活動報告会(https://www.ritsumei.ac.jp/slc/event/detail/?id=511)は、異なる地域で活動する学生がそれぞれの学びを持ち寄る場となっています。自分とは異なる地域での活動からの学びからさらに学び成長することができる可能性があります。教育サイドとしては、実際の学生の声をもとに学びと成長を「見える化」していくことが大事だと考えています。また、授業としての報告・共有の場だけでなく、異なる地域で活動する学生たち同士が交流する場、地域の方々や地域組織の方々が交流する場がサービスラーニングセンターを軸として生まれていくと、大学と地域の連携の価値が明確に生み出される可能性があります。
 今後ますます重要となる大学と地域の連携という課題に対して、教育学修支援センターの一員として、サービスラーニングセンターの教職員・学生の皆さんとともに考えていければと思います。

ボランティア|VSL研究会|山口 洋典
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