2012年度 夏期メディアキャンプ~メディア社会専攻ゼミ

Posted on 2012.11.20

メディア社会専攻の金山ゼミの専門演習クラスでサマー・
メディアキャンプin Tokyo2012を実施しました。
サマー・メディアキャンプは、8月3日から6日までの四日間
開催され、東京でメディアの一線の現場を体感しました。
金山ゼミでは、サマーキャンプに先駆け、春学期中、新聞、
テレビ、ラジオ、広告、出版、映画の5部門に分かれて業界
研究を行い、日本の主要なマス・メディア業界がどのような
環境におかれているのかを、自主的に学びました。
これをもとに東京では、メディアの一線の現場に直接赴いた
り、またメディアの最先端で活躍する人を招いて、それぞれ
の関連分野に長く携わってきたプロフェッショナルから特別
講義を聴き、また質疑応答を行いました。
このうち、8月3日には、朝日新聞政治部首相官邸記者を経て、
現在、新聞記事クリッピングや検索サービスを手がけるエレ
クトロニック・ライブラリー社副社長をつとめる、脇 正太
郎氏から「新聞の今」について聞きました。脇副社長は、
「新聞は今後、極めて厳しい道を歩んでいくことになる。
新聞が無料のネットに押しまくられ、新聞ジャーナリズムの
足腰が弱体化すれば、民主主義の衰退につながる」など、マ
スコミも再生産するためには利益をあげて必要な資金を確保
するのは当然と指摘しながらも、学生自身がより高い問題意
識を持つことの重要性を訴えかけました。

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<脇 正太郎 副社長>

また8月6日には、広告代理店ADKアサツーディ・ケイの
コミュニケーション・アーキテクト局を訪問し、関良樹局長
から、「広告コミュニケーションが大きく変化しており、
人々の日常にかかわるすべてのコミュニケーション行動を
意識することの大切さ」を学びました。この後、高野文隆
クリエイティブ・ディレクターからは、フランスのカンヌ
国際広告祭という世界の広告の最新トレンドについて講義が
あり、テレビなどから流れる一方向の平面的な広告コミュニ
ケーションは過去のものになっているなど、興味深い話の
数々に触れた学生たちは、その一言一句を真剣な表情でメモ
をとっていました。

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<左:関 良樹 局長>
<右:高野 文隆 クリエイティブ・ディレクター>

また8月6日午後からは、編集プロダクション・バイタルネット
ワークの柴本淑子社長の講義があり、出版業界の状況について
詳しく聞きました。出版不況の原因として、インターネットの
普及や少子化、活字離れなどがあることは周知のことだが、
その裏側で出版業界自体が守りの姿勢に入ってしまい、負の
スパイラルのサイクルから脱することができないことの方が
重要だとの指摘もありました。

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<柴本 淑子 社長>

東京で行なわれたメディア・キャンプでは、京都の文献資料の
範囲でしかわからなかったさまざまなメディアの側面が、より
リアルに見えてきたようで、学生たちは、将来のメディア就職
についても思いをはせながら内容の濃い時間を過ごしたようです。

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<学生の様子>

 文責:BEN

 

 

 

「読売スポーツ社会学講座」にてフェンシング太田雄貴選手が講義を行いました!

Posted on 2012.11.16

11月5日(月)、「読売スポーツ社会学講座~スポーツ報道の射程
―イギリス・ロンドン夏季オリンピック大会等を題材に~」の授業
へロンドンオリンピックフェンシング団体で銀メダルを獲得した
太田雄貴選手が特別ゲスト講師として来校しました。教室に集まっ
た約350名の学生は太田選手の講義に熱心に耳を傾けていました。

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<フェンシング日本代表 太田 雄貴 選手>

 

この「読売スポーツ社会学講座」は、スポーツという文化を複眼的
に捉えることを目的に掲げ、第一線で活躍している、選手、新聞
記者、アナウンサー、番組プロデューサー、解説者と学部教員の
リレー講義形式で授業が行われています。
今回、特別ゲスト講師として来校された太田選手は、講義の中で
スポーツが現代社会に果たす役割や、なぜスポーツが社会に必要
なのかを受講生と話し合った後に、日本のスポーツ振興施策の現
状や課題、各国と比較した日本のマイナースポーツの抱える課題
などについて自身の考えを紹介してくださいました。

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とりわけ、今後マイナースポーツであるフェンシングが活路を
見出すためには、選手自らがSNSなどを通じて情報を発信して行き、
フェンシングという競技種目の特性を生かしたブランディングが
重要であると語り、フェンシングの普及に熱い情熱を傾けていま
した。
事実、太田選手はフェンシング普及のため、自らフェンシングの
選手会を設立し、子どもに向けた「太田雄貴杯」を創設しており、
目標達成に向けて自ら行動を起こしていく太田選手の姿に学生
たちは深く共感していました。
また、「目標を定め、努力し続けることで、たとえ目標が達成
できなくても、努力をしたことで学んだことは、最終的な自分の
人生における自己実現に必ず役に立つはずです」と語り、学生に
向けてエールを送ってくださいました。
また、講義の最後には、質問したメディア社会専攻の田中秀典
さんがロンドンオリンピックで獲得した銀メダルを触らせさて
もらうというサプライズもありました。
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講義に参加したメディア社会専攻の武田涼佑さんは「太田選手
の話を聞いて、選手側からみた日本のマイナースポーツの現状、
今後の課題がよく分った。個人的には、スポーツ種目に対して
だけでなく選手個人にサポーターがつくように選手自らがSNS等
を通じてブランディングを進めていくことも一つの戦略として
有効であると感じたし、スポーツ選手が社会においてどのような
存在であるのかについても改めて考えさせられた。」と感想を
述べてくれたように、太田選手の講義は大変実りある講義となり
ました。

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「読売スポーツ社会学講座」では今後も、11月19日にはロンドン
オリンピック選手団長の上村春樹さん、12月10日には元女子サッ
カー日本代表でサッカー解説者の大竹七未さん、12月17日には
ロンドンパラリンピックゴールボール日本代表で金メダルを獲得
した安達阿記子さんをお招きし、特別講義が開催されます。
是非、ご参加ください。

 

 

 

産業社会学部生の活躍を紹介します!

Posted on 2012.11.14

第32回(2012年度)「地方の時代」映像祭*、「市民・学生・自治体」
部門において産業社会学部メディア社会専攻4回生の奥村俊樹さんが
ゼミ活動の一環として制作した作品「流された思い出~福島県相馬市
写真洗浄~」が入賞する運びとなりました。
今回は入賞にいたった経緯や活動を通して学んだことなどを伺いました。
*「地域・地方からわが国のあり方を問う」という基本テーマに基づき、
1980年、神奈川県と川崎市の呼びかけにNHK、各民間放送局、全国の
自治体関係者が呼応、テレビ映像を通じて「地方の時代」映像祭が
スタートした。

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<メディア社会専攻4回生 奥村俊樹さん>

Q.メディア社会専攻を選んだのはなぜですか?
A.高校時代より映像に関わること(映画やテレビ)に興味を持って
おり、大学では幅広くメディア関係を学びたいと思ったことがメディア
社会専攻を選んだきっかけです。


Q.ゼミでの主な活動内容を教えてください。
A.ゼミではドキュメンタリー制作をおこなっています。各々の興味
があるテーマを決め、そのテーマに基づき企画書を作成します。その
後、取材をおこない、編集・上映まで全て自分たちで手がけるため、
個々のオリジナリティー溢れた作品が出来上がります。
今回映像祭で入賞した「流された思い出~福島県相馬市写真洗浄~」
はゼミにて独自で制作したドキュメンタリーのひとつです。


Q.制作しようと思ったきっかけは何ですか?
A.甚大な被害をもたらした東日本大震災から二ヶ月が経った頃、
テレビのニュースでは被害の大きさを伝えるものばかりでした。
それを受けて、被災地で何か自分にできることはないか、テレビや
新聞などではわからないことが現地へ行くことでわかるのではないか、
現場を見て自分がどう感じるか、現状を知りたいと思い福島県相馬市
へ行くことを決めました。相馬市では、災害FMで記者としてボラン
ティア活動をさせていただくことになり、ボランティア活動の一環
として行っている「写真洗浄」を取材しました。「写真洗浄」とは、
津波によって流されてしまった写真や思い出深い品物を瓦礫の中から
見つけ出し、ひとつひとつ丁寧に洗います。そして、持ち主の元へ
返してあげるという試みです。
このボランティア活動が今回入賞した作品を制作するきっかけとなり
ました。

Q.制作にあたり、もっとも印象的な出来事は何ですか?
A.ボランティア記者として、津波によって家を流されてしまった
人々に一体何を問いかけ、聞き出せば良いのか...。カメラを持ち、
人に話しかけることも初めてだった私は、何もできない自分に不甲
斐なさを感じました。帰宅後、ゼミの先生より「不安や葛藤があっ
ても伝えるためには責任と覚悟を持って撮ること、聞き出すことを
恐れてはいけない。」と教わりました。この経験は自分にとって
忘れられない貴重な思い出となりました。


Q.活動を通して、何を学び、何を得ましたか?
A.被災地の人々に元気を与えたいと思い足を運びましたが、逆に
被災地の人々の優しさにたくさんの元気をもらいました。ボランテ
ィアに参加していた人、震災後に立ち上がった災害FMの職員の人々、
被災地で生きる人から学ぶべきことが本当に多かったです。
私がこのような経験をすることができたのは、全て現地の人々の
協力、支援があったからだと思っています。


Q.今後の目標は何ですか?
A.まず、大学生活の集大成でもある卒業論文制作を納得のいく
ものにしたいです。そして、ゼミナール大会や学部長表彰などで
これまでの成果を発表できれば良いなと思っています。
また、私は卒業後、映像制作関係の仕事をすることが決まってい
ます。大学時代に培ったことを活かし、大勢の人に拍手される番組
より、少人数でも良いので人の心に残る作品を制作していきたいと
思います。

 

 

短期留学プログラムが開講されました!

Posted on 2012.11.08

産業社会学部では、昨年に引き続き、スポーツを中心
とした海外短期研修プログラムが実施されました。
8月に2週間程度で実施する当プログラムは、サンディ
エゴ州立大学での講義とアリゾナ州フェニックス近郊
でのフィールドトリップを通じて、スポーツとエコツー
リズム、スポーツと都市開発、地域社会におけるスポー
ツ産業の役割等、全専攻に関わる内容を学術的かつ体験
的に学びます。
今回は当プログラムに参加した産社生を3名紹介します。
最後は人間福祉専攻の最明美咲さんです。

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<人間福祉専攻3回生 最明 美咲さん>

 

Q.普段産業社会学部の中でどのようなことに関心を持ち、
  学びを進めていますか?
A.児童福祉に興味があります。ゼミでは、児童貧困や
いじめ、虐待など児童に関わる問題について、どのような
支援や政策が行えるのか考察しています。


Q.留学に行こうと思ったきっかけは何かありますか?
A.大学では主に福祉関係を学んでいることから、スポーツ
について勉強する場はほとんどありませんでした。元々
スポーツには興味があったため、この機会に福祉のみならず
多くの事を吸収したいと思い参加を決めました。また、
その中で障害者とスポーツとの結びつきも学べたら良いなと
思ったことも理由のひとつです。


Q.留学を通して何を学びましたか?
A.人と人との関わりの大切さをこの研修で学びました。
現地で私たち学生のサポートをしてくれた方をはじめ、現地
での出会いを通して視野が広くなり、色々な考え方を知ること
ができました。今後も一期一会の心を大切にしていきたいです。

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Q.どのような出来事が思い出に残っていますか?
A.当研修は、事前に調べたい課題について問題提起を行った上
で研修に臨みます。その問題について現地で調べ、結果を帰国
後にプレゼンします。このプレゼンの準備等が特に印象深く、
非常に苦慮しました。けれど、大変さの中にも人前で話すことや、
主体的に動くことなど、自らが苦手としていたことを克服する
ことができました。


Q.参加して良かったと思うことは何ですか?
A.私は研修に参加するまでスポーツに関する知識は全くありま
せんでした。しかし、私が学びたかった障害者とスポーツや
スポーツに関わる日米の差など、多岐に渡り学ぶことができま
した。そして一緒に参加した学生や、現地で出会った方々と繋が
りを持てたことが、私にとって何よりの喜びです。

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Q.日本とアメリカとの違いで特に印象に残っていることはありますか?
A.愛国心の強さを感じました。アメリカ人は、試合観戦やボラン
ティアなどの際、自分もグループの一員となり参加したいという
気持ちが強いように思います。また、スタジアムの雰囲気も日本
とは大きく違い、スタジアムを活性化することで、地域に貢献
しようという想いを感じることができました。


Q.来年プログラムへの参加を考えている方へ一言お願いします!
A.スポーツに関する知識がない、英語が話せないなどの理由で
参加を迷っている人にもぜひ参加してほしい研修プログラムです。
大変なこともありますが、達成感や自分自身の成長を必ず感じる
ことができます。私は3回生で参加したのですが、2回生で参加
できればより良かったなと思います。なぜなら、学んだことを
さらに追求し深める時間をたくさん持つことができるからです。
今後、就職活動や卒業論文制作にも活かすことができる研修プロ
グラムだと私は思います。

 

 


 

スポーツ社会専攻企画 連続講義シリーズ 第1回講義

Posted on 2012.11.05

スポーツ社会専攻の専攻企画[連続講義シリーズ]「スポーツから
社会を見る、文化を知る」の第1回目の講義が、10月20日(土)
に立命館大学衣笠キャンパス以学館2号ホールにて行われました。
第1回目の講義は、京都サンガF.C.の祖母井秀隆氏を講師にお招き
し、「スポーツの力―サッカーという文化は人や地域をどう変え
るか?―」と題し、主に祖母井氏がサッカーと出会い、サッカー
という文化から何を学んできたのかという観点から講義を行って
頂きました。

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<京都サンガF.C. GM 祖母井 秀隆 氏>

 

当日は、立命館の学生だけでなく、卒業生や高校生、近隣地域の
方々など170名ほどの参加があり、祖母井さんのお話に熱心に耳
を傾けました。
講義では、祖母井さんの実体験より導き出された、スポーツに
限らず日常の生活においても、よく考えて行動することの大切さ
を参加者に問うお話や、スポーツと地域活性化に関するお話、
子どもとスポーツの在るべき関係、日本のスポーツ政策と諸外国
の政策とを比較した日本のスポーツの現状分析、また京都サンガ
F.C.の経営に関するお話、スタジアム建設に関するお話など、
なかなか聞くことのできないお話を聞くことができ、大変充実し
た講義となりました。

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また、質疑応答では、日本とヨーロッパの子どものスポーツ環境
の違いについての話や、スポーツクラブにおける地域振興活動に
関する話について活発な意見交換がなされました。
講義の最後には、祖母井さんがご用意してくださった京都サンガ
F.C.グッズをかけた抽選会が行われ、景品を手にした参加者の顔
には笑みがこぼれました。
今回、祖母井氏の講義を聞いたスポーツ社会専攻4回生の小西
さんは、「祖母井さんの話を聞いて、スポーツクラブと地域の
新たな可能性について改めて考えさせられた。当然のことと感じ
ることを、違った角度から捉えることで新たな考えが生まれると
思う。スポーツだけに固執するのではなく、スポーツクラブが
地域にできること、スポーツクラブが社会に担う役割について
再検討する必要があると思う」と感想を述べたように、今回の
講義は参加者に対して、スポーツをより多角的に捉えるよい
きっかけとなりました。

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スポーツ社会専攻企画連続講義シリーズでは、第2回講義として
11月22日(木)にジャーナリストの斉藤貴男氏をお招きし、オリ
ンピック招致運動の内幕や問題点などについて講義をして頂く
予定です。
また、第3回講義では2013年1月19日(土)に、ハンガリー舞踊団
をお招きし、ハンガリー舞踊の実演と、映像を交えたハンガリー
の伝統文化である舞踊の説明を行って頂く予定です。
この連続講義シリーズは、参加費無料でどなたでも参加すること
ができます。ふるってご参加ください。

 

 

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