教員紹介

FACULTY MEMBERS

言語・国際教育

武田 淳 教授
TAKEDA ATSUSHI

専攻

言語・国際教育

専門分野
国際移動、移民、観光、オーストラリア
研究者学術情報データベース

研究テーマ

留学や就職などで国境をこえて移動する人たちについての研究

おすすめ書籍

Loretta Baldassar, Cora Vellekoop Baldock, Raelene Wilding 『Families Caring Across Borders: Migration, Ageing and Transnational Caregiving』 Palgrave Macmillan, 2007

本書のテーマは、家族が同じ国に居住していない、いわゆるトランスナショナルファミリーのケア(介護、精神的な支援など)についてです。内容は中東、アジア、ニュージーランド出身のオーストラリア人移民や難民が、母国に残した高齢の家族をどのようにケアしているかについて調査したものをまとめたものです。国境を越えたケアの形態や、そうしたケアにおけるジェンダーや家族関係の影響、そして国境と時差が壁となり、彼・彼女らが直面する課題や困難について説明されています。移民や難民の家族のトランスナショナルケアについて学ぶのに適した一冊です。

学生時代の思い出

私の学生時代の思い出は、アメリカの語学学校で多くの国の人たちに出会ったことです。生徒の中にはインドネシアやコロンビアから大学院進学のために来ている20代の人や、ベネズエラ出身の50代の研究者もいらっしゃいました。そのため、国や文化だけでなく、年齢やバックグラウンドも異なる人たちがたくさんいました。こうした仲間たちと共に学び、1つの問題を異なる視点から見ることや、彼・彼女らとの対話を通して、日本では普通だと思っていることが、他の国ではそうではないことを知りました。このような学びの環境で、自分の常識を疑い新たな視点を得ることができたことは、学生時代の貴重な体験となりました。

現在の学問分野に決めた理由

専門を移民学にしたのは、国際移動をしている人たちに関心を持ったからです。大阪で知り合ったイギリス人の方は、日本文化に興味があり、英会話の先生になるために来日した人でした。また、コスタリカで出会った日本人の方は、定年退職後にスペイン語を学びながら、日本と中南米を半年ごとに行き来する生活を送っていました。こうした人たちとの出会いがきっかけで、国境を越えて移動する人々について興味を抱きました。人が国際移動する理由や、移動後の生活や母国とのつながりなどについて関心を持ち、そうしたことを学べるのが移民研究だったので、移民学を専門にすることにしました。
教員一覧へ戻る