OIC H棟・
情報可視化

日本初Adobe Student Ambassador 20名が誕生
立命館×アドビ

学園全体のクリエイティビティ向上へ
アドビ認定の学生が活動開始
誰もがスキルアップできる常設拠点もオープン

OUTLINE

2024年12月23日、大阪いばらきキャンパスH棟1階「SEEDS」で、日本で初めてのAdobe Student Ambassadorsが発表されました。

Adobe Student Ambassadorは、アドビのソフトウェアやテクノロジーを活用したクリエイティブなアクティビティに意欲的に取り組み、そのスキルを学園内に広く還元する役割を担う存在としてアドビが認定する学生です。立命館大学から10名、立命館アジア太平洋大学(APU)から10名の計20名。非英語圏の大学として初めての認定となりました。

記者発表の会場となった「SEEDS」は、オープンでイマジネーションを刺激する雰囲気をもつ空間です。学園内の誰もがアドビ最新のソフトウェアとテクノロジーを活用し、クリエイティビティを育むことのできる拠点としてリニューアルされました。

2023年9月の連携・協力協定締結に始まる立命館とアドビとの創造的な協力関係の軌跡と、今後の展望をご紹介します。

日本初アドビ認定Adobe Student Ambassadorを発表!~クリエイティブの新時代 学生主体で創造的な未来を切り拓く~「立命館 × Adobe」のクリエイティビティを育む空間で活動を開始

EPISODE

EPISODE01

立命館の「多様性」×アドビ社の「先進性」
互いの価値を認め合い、連携・協力協定の締結へ

TRY FIELDがスタートする約1年前の2023年6月。立命館大学社会共創推進本部本部長の三宅雅人教授は、未来の教育の可能性の一つとしてデジタルクリエイティブに注目し、ソフトウエアライセンス契約を結んでいたアドビ株式会社教育事業本部執行役員本部長の小池晴子氏に話を持ちかけました。「アドビさんの、教育的観点から自社のソフトを活用するというスタンスに他社との違いを感じ、何か一緒にできないかと考えました」。話を聞いた小池氏は三宅教授の熱い思いに圧倒されたといいます。「社会共創という新しい取り組みの中で、学生だけでなく、教職員もスキルアップすることによって地域や社会に貢献したいというスケールの大きな構想をうかがい、これはぜひご一緒したいと思いました」。この日から、両者の協力関係は加速していきました。

2023年9月29日、学校法人立命館とアドビ株式会社による連携・協力協定書が締結。立命館の学園ビジョン「R2030」に掲げる「新たな価値を創造する次世代研究大学」と「イノベーション・創発性人材を生み出す大学」を実現すべく、新たな価値創出を担う人材育成に必要なカリキュラムの開発と実現を共同で行うことに合意したものです。三宅教授と小池氏の出会いからわずか3カ月後のことでした。「立命館の『多様性』とアドビ社の『先進性』というお互いの価値を認め合い、言語化できたことが、異例のスピードでの締結につながりました」と小池氏は振り返ります。当日は、立命館大学の学生と立命館守山高等学校の生徒が参加し、学園全体で使うソフトAdobe Expressのワークショップも開催されました。

立命館大学だけでなく、立命館アジア太平洋大学(APU)や附属校を含む立命館学園全体としての協定締結に至ったことについて三宅教授は「学園全体で教育改革に取り組むことによって新たなものを生み出そうというチャレンジも、TRY FIELDのコンセプトの一つだからです」と話します。締結後に実施された20以上のアドビ関連ワークショップも、大学生を対象としたものだけでなく、中高の生徒や小学校の児童向けのもの、教員の研究に役立つスキルに関するもの、授業に活かせる内容のもの、さらには茨木市民や周辺企業を巻き込んだもの企業の課題解決につながるものなど多種多様です。参加者はすでに2,000人を越えました。

ワークショップの企画立案は、当初は社会共創推進本部が中心に行っていましたが、やがて、可能性に注目した他キャンパスの学部や、課外活動に関わる学生が個々に企画・実施する流れが生まれるようになりました。「我々が当初から目指していたことでしたが、予想よりずっと早く広がっていることに驚いています」(三宅教授)。

EPISODE02

Adobe Creative Campus加盟大学との連携が
立命館のクリエイティブ環境を進化させた

アドビ社と立命館の協力関係は、2024年4月、アドビがグローバルに推進するAdobe Creative Campusへの加盟が決まったことでさらに深まりました。Adobe Creative Campusは、学生のクリエイティブなデジタルスキル育成を目的に、アドビのデジタルツールを活用した全学的な教育カリキュラムや環境構築に取り組み、学生や教職員のクリエイティブデジタルリテラシーを育成する革新的大学のみが加盟できる世界的なコンソーシアムです。「立命館さんは、アドビのソフトを授業や研究に活かす明確なビジョンをお持ちです。ぜひ日本初の加盟校としてモデルになっていただきたいと思いました」(小池氏)。

Adobe Creative Campusに加盟するメリットの一つは、世界中の加盟大学との連携が可能になることです。同じビジョンを持ち、同じソフトを活用する大学とのコミュニケ―ションは、立命館に新たな知見をもたらすことになりました。例えば、他大学の運営状況を知るため、欧米の加盟大学にも視察に行った三宅教授。目の当たりにしたのは、学生自身がアドビのツールの使い方を「こんなこともできる」「こうすると楽しい」と、他の学生に教えている様子、そして、それができる常設の場所がキャンパス内にあることでした。「アポを取り、日程を決めて場所を確保するとなると、その時点でワンステップ遅れが生じてしまいます。だけど、やりたいことがある学生がそこに行きさえすれば、アドビのソフトでクリエイティビティをリードする人がいて、すぐさま適切なツールや必要なスキルをアドバイスしてもらえる。これはぜひ取り入れたいと思いました」。この時の三宅教授の思いが、Adobe Student Ambassadorの認定、そして、クリエイティビティを育む空間「SEEDS」として実現することになりました。

Adobe Student Ambassadorは、立命館大学とAPUそれぞれのファウンダーとなった学生が、募集・選考して決定しました。今後はアンバサダーの企画するワークショップなども開催するほか、要請があれば出前授業も行う予定です。アンバサダーの一人に話を聞くと「ワクワクしています。日本初ということで注目していただいている今、精力的に活動することでより多くの方に応援していただき、学園全体のクリエイティビティ向上につなげたいと考えています」と、力強い言葉が返ってきました。今後の活躍に期待が寄せられています。

REFLECTION

プロジェクトを終えて、関わった方々の
振り返りをお聞きしました

  • 立命館大学社会共創推進本部 本部長

    三宅 雅人教授

    「SEEDS」は、学生たちの思いやTRYを後押しする立命館の取り組みに共感していただいたアドビさんの協力を得て、クリエイティビティを育む新たな空間として装いを新たにしました。社会や未来を変える、何か挑戦してみたい、という志を持った学生が気軽に集まり、新しい仲間探しができる場所としてイメージしています。そして、実際の社会課題や企業さん、自治体さんとのプロジェクトなどに意欲的に取り組む場所として積極的に活用してもらいたいと。ここに来れば同じことに興味のある人と出会える、刺激的な時間が過ごせる、そんな拠点になってほしいと考えています。加えて、H棟1階は、社会共創を促す目的で、企業や自治体、市民など誰もが自由に入れる場所です。社会のさまざまなプレーヤーが学生と共に学び、新しいものを作り出していくことを、大学がハブ役を担い、プロデュースできればと考えています。

  • アドビ株式会社 教育事業本部 執行役員 本部長

    小池 晴子

    日本初のAdobe Student Ambassadorの誕生を心から嬉しく思っています。我々は、学生さん自身がやりたいこと、アドビのツールを活用すればできることを全面支援しようと考えています。Adobe Student Ambassadorの皆さんの活動を通して、立命館全体でお使いいただいているAdobe Expressを、説明不要の当たり前のツールとしてさらに活用していただきたいと願っていますし、先生方にも、授業の中でさらに効果的に活用していただければと思っています。リニューアルした「SEEDS」の壁に、我々のスローガンを書いていただきました。“Sowing the seeds of digital brilliance with Adobe at Ritsumeikan” ここが、 学生さんにクリエイティブリテラシーの種を蒔き、それぞれの個性にあった創造性が花開く場所になることを願っています。今はまだできたばかりの状態ですが、ここに学生さんのエネルギーとパッションが入ることによって、クリエイティブの拠点、イノベーションの拠点としてどんどん変化していってほしいと思っています。

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