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人に役立つものを作る「工学」。
今の時代にこそ、その力が求められている

理工学部
岡田 志麻 准教授

Contents

新型コロナウイルス禍で生まれた新しい授業・研究の形

WEBでの授業はいかがでしたか。

前期は2つの講義科目を担当していました。毎週動画をアップするためにひたすら収録をしていました。初めての経験で戸惑いもありましたが、制作するからには楽しく学んでもらえるものにしたい。そう考えて、講義動画には学生の要望・意見を取り入れるようにしました。ちょうどYouTuberを志望する学生がいたため、いろいろとアドバイスをもらいました。例えば、90分の動画は絶対に見ないとアドバイスされたので、短めの動画をいくつも用意したり、効果音を工夫したりしました。学生からはわかりやすいと好評だったので、頑張って制作したかいがありました。


生たちの学びの姿勢に
変化はありましたか。

新型コロナウイルス禍の今だからこそ自分たちにできることを考えよう、と前向きに取り組んでくれる学生が多かったように感じます。ロボティクス学科にはロボットを実際に作ってみる「ロボット創造実験」という目玉授業があります。毎年異なるテーマに沿って製作しますが、2020年度のテーマは「ロボティクスでコロナ禍を乗り切る」でした。すると、学生たちは新型コロナウイルス禍で人々が抱える困りごとを探し出し、それをロボティクスの技術でどのように解決できるか、さまざまな提案をしてくれました。例えば、今ではいたるところに除菌用のスプレーが設置されていますが、ほとんどが高い台のうえに置かれていて、子どもには届きません。そこで、利用者の背の高さに合わせて台座を上下させるロボットを作ろう、というアイデアなどがありました。授業の最後には、各グループに5分動画で成果発表をしてもらう予定です。どんな動画ができあがってくるのか、とても楽しみですね。最近では学会や国際会議でも、プレゼンテーションに動画を活用しているのをよく見ます。そうした点を考えても、自分たちのアイデアや技術を魅力的な動画にまとめる経験は将来きっと役に立つのではないでしょうか。


業に対して
非常に意欲的な学生が多かったのですね。
研究においても変化はありましたか。

ロボットと人の関わり方はどう変わるか

型コロナウイルスは
ロボティクス分野に

どのような影響を与えていますか。


活様式の変化によって、
人々の価値観が大きく変化しているのですね。

いま、私達にできることはなにか

ィズコロナの時代を、
私達はどう生きるべきでしょうか。

ウィズコロナの今はまさに混乱のさなかで、生活面においても研究面においても、目の前の困りごとを解決していくことが最優先されています。そうした「今」に目を向けつつ、新型コロナウイルス禍が落ち着いたアフターコロナの「未来」を考えていくことも重要でしょう。ウィズコロナの先にはニューノーマルが形成されると言われています。それはまだできあがっておらず、これから作られていくものです。現在とはまったく違う、まさにニューワールドともいえる将来の社会をどのような姿にしていきたいか。私自身もしっかりビジョンを持って、そこにつながる研究に注力していきたいと考えています。


の状況下で、学生の皆さんはどう考え、
行動していくのがよいでしょうか?

日頃から研究室の学生には伝えているのですが、自ら問題を見つけ出す姿勢を大切にしてほしいですね。どんなに小さなことでも構いません。工学の基本でもある「人の役に立つものを作る」という考え方、それを皆さんにも意識してほしいですね。社会に出てからも課題の発見力・解決力は必ず必要になってきます。新型コロナウイルスが多くの問題を生み出している今だからこそ、この状況を学びと自身の成長に変えていってほしいと思います。また今回のように大きな社会変化が起きると、新しい技術ニーズが生まれます。それをしっかり捉える力を身につけてください。技術は発展し尽くしていると言われることもありますが、私達にできることはまだまだたくさんあるのです。

取材日:2020年10月20日

Message

自分に何ができるのか、
何を学ぶべきなのか。
この状況をポジティブに
受け入れるのは
難しいかもしれませんが、
今しかできない経験を
自身の学びと成長にどう活かせるか
踏み込んで
考えてみてほしいと思います。

Profile

岡田 志麻准教授

所属/理工学部 ロボティクス学科

専門分野/医用システム、応用健康科学、知覚情報処理・知能ロボティクス、感性情報学・ソフトコンピューティング

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