参加学生によるプログラム・レポート

留学体験記(2014年派遣:バンドン工科大学)

Bandung  | 2015年10月14日

政策科学部 上村 未来さん (3回生)



プログラム内容や、派遣先での授業、アクティビティの内容について

バンドン工科大学にはバンドン市内にあるメインキャンパスとバンドン郊外のジャティナンゴルキャンパスの2つあります。私が所属していたアントレプレナーシップ専攻はジャティナンゴルキャンパスで開講されているため、学校周辺でアパートを借り生活をしていました。アントレプレナーシップ専攻は去年から始まったプログラムであり、現地学生は40人と少人数だったため、生徒はすべて同じ講義を受けます。私が受講した講義5つすべてにクループワークやディスカッション、フィールドワークがありました。すべての講義のグループのメンバーは同じで、講義の後や休日に集まってプレゼンの準備やフィールドワークをしていました。アントレプレナーシップ専攻は、将来、起業家を目指している学生が集まっているため、「ビジネスモデル」という講義では、実際に自分がしたいビジネスを考え実現に向けてビジネスモデルキャンバスの作成、実際に起業家の方を訪問しビジネスモデルを学びます。彼らたちの中には、すでにビジネスを始めている生徒もいて、クラスメイト全員のモチベーションが高く私も刺激を受けました。講義の主な言語は英語ですが、補足説明やフィールドワークではインドネシア語だったため、講義の内容を理解することができないときも多々ありました。しかし、講義の後に、どのような内容だったのか生徒に聞くと簡単に説明してくれるため大まかなことは理解することができます。生徒自身もあまり英語ができる子がいないため、グループディスカッションがインドネシア語で行われることも多々あり、大変でした。しかし、時間がたつにつれ何を話しているのかなんとなくわかってきたり、最後に通訳を全部してくれたりしたので、よかったです。




街や学校の雰囲気について

インドネシアには異なった言語や文化を持つ人々が共存して生活をしています。私が主に生活をしていたジャティナンゴルには、外国人訪問者が少ないため英語を話すことができる人と出会うことはめったにありません。そして、インドネシア語ではなくスンダ語を話す人が多く、初めてスーパーや屋台に行ったときは何を言っているのかわからないことも多々ありました。ジャティナンゴルはショッピングモールが1つと4つの大学がある小さな町です。しかし、工事中や建設中のところが多々あるので、あと10年ほどする経済的に発展するだろうといわれています。学校も建設途中の箇所が多々あり、いつもトラックなどが出入りしています。観光では訪れることができないような街で、はじめは退屈だけど住むととても落ち着くような街です。


現地の人々との交流について

インドネシア人はとても社交的な人たちが多く、屋台やお店などよく訪れる場所では店員さんがいつも話しかけてくれます。また、インドネシアのほとんどがイスラム教なため、日本と異なる交流や恋愛、友達関係などがありました。例えば、強いイスラム教徒では結婚までに異性と付き合ってはいけない、交流をしてはいけない。また、一日5回のお祈りをしなければいけない。一方で、イスラム教だけどヒジャブをつけなかったり、お祈りを必ずその時間にしなくてもよかったり、デートをしたりする生徒もいます。また、彼らから必ず質問されることは宗教。今まで、宗教について考えることはありませんでしたが、日本の宗教の考え方、そして、ほかの宗教の考え方を知る機会になりよかったです。宗教の考え方はどの宗教も人それぞれであることを感じました。

日本語も英語も全く通じない場所での生活やインドネシア語で説明される講義はとても大変でした。また、時間にルーズなインドネシア人との待ち合わせや、ゴミだらけでくさい道を歩くことなど苦痛なことは多々ありました。しかし、たくさんのインドネシア人と交流し対話をすることで、彼らは日本人よりもあったかい人たちであること、そして、将来について考えていることを知ることができました。インドネシアはまだまだ発展途上で格差が残る国ですが、エネルギーあふれる国だと思います。