参加学生によるプログラム・レポート

留学体験記(2014年派遣:ガジャマダ大学)

Gadjahmada  | 2015年10月14日

経営学部 山口 励さん(3回生



プログラム内容や、派遣先での授業、アクティビティの内容について
 
私は今回国際PBLプログラムで、インドネシアの古都ジョグジャカルタにあるガジャマダ大学(UGM)経済経営学部に留学中しました。インドネシアのビジネス学部の中で最も優秀との呼び声が高いこの学部ではインターナショナルコースと一般コースがあり、私たちが所属するインターナショナルコースでは全ての授業を英語で行い、30~40人ほどの少人数のクラスでインドネシア人とその他の留学生と共に、プレゼンテーションやディスカッションを中心に主体的な1講義2時間半の授業が行われています。気になるその英語レベルなのですが、彼らは小さいころから英語の英才教育を受けており、どんな英語での議論も朝飯前です。

街や学校の雰囲気について

インドネシアはインドネシア語を公用語とし、約90%がイスラム教です。少数派ですがヒンドゥー教、仏教の人もいます。しかし、イスラム教だからといって女性の皆が皆ヒジャブ(頭にかぶる布)を被っているのではなく、信仰はしているけれど被らない人、中には宗教上禁止されている飲酒や豚を食べる人もごく少数ではあるがいます。ちなみにインドネシア男性の禁煙率はなんと67.4%。喫煙はハラム(イスラム教上の禁止物)ではないのです。大学内には大きなモスクや、きれいな敷物が置かれた部屋がいくつもあり生徒たちはお祈りを欠かしません。毎日、定期的に町のあちこちにあるモスクから大音量のアザン(お祈りの唄)が流れ、授業中にアザンが始まると授業は一時中断されます。

ジョグジャカルタの町の雰囲気は、古都らしく素朴でしっとりとした雰囲気で治安も良いです。またUGM以外にもたくさんの大学が集まっており、物価も低く、一食15,000Rp (150円) ほどで美味しい郷土料理をお腹いっぱい食べられるので、学生に優しい街といった印象があります。ただ、大学の外に出ればインドネシア語での生活を強いられることになります。インドネシア語は比較的表現のバリエーションが少なく、3カ月もあれば現地の人とコミュニケーションがとれるといわれています。ブルジョーと呼ばれる屋台ではインドネシアの若者が集まっており、インドネシア語が話せれば友達が増えることでしょう。



現地の人々との交流について

私がこの町というより、インドネシアに来て一番驚いたのは、呪術というものを大半の人が信じているということです。“魔術師”と呼ばれる職業が実際に存在し、陰で国民の生活を支えているようです。

宗教は違えども、アニミズム信仰という自然の木や石、雨や風に魂が宿るという考え方が根本にあるという意外な共通点をもつ日本とインドネシア。この国が今後、さらに発展していくことは明らかであり、これからの日本とインドネシアの架け橋になれる学びはここでしか得られないと思います。