学部概要

教員紹介

山本 隆司 特別任用教授

専門分野
民法学

プロフィール
1951年大阪生まれ…つまり20世紀後半という事では、当面、学生諸君と同世代といえる(!)。10代の終わり頃、社会の医者になろうと志して法律学を選び、法解釈学の理論的な面白さの故に刑法学に強く引かれていたにもかかわらず社会の仕組みにより深く関わるように思えて民法学を専攻した。それから四半世紀を超えたけど、この決断に誤りはなかったと思っている。後三度、人生を繰り返せるなら、その内の二度は同じ道を歩み、今の人生で読みきれない文献を読破することと遣り残した仕事をやり遂げることに費やしたい。そして最後の一度は、心行くまで思い切り遊びたいなぁ…聖飢魔ⅡとGLAYとAIKOが大好きな、歴史書と自然科学啓蒙書をこよなく愛する○才です。
研究・教育
裁判で法律上の判断を下すには、その基礎となる事実関係を解明しなければならないが、そのためにはある事実の存否の「証明」を要する。しかし、公害事件などでこれが非常に困難であった。そんな事態を前にしていた1970年代、僕は主要な研究領域を、事実解明と証明の困難を特徴とする医療事故についての損害賠償責任法に絞って、いろいろと考えてきた。また、「消費者」という人の属性が法律の制定においてどのように考慮勘案されるべきかという問題意識から、いわゆる消費者「保護」法の領域にも強い関心を持ってきた。サラ金・ヤミ金といった経済社会の光と影との関わりに対する問題意識に因る。そして経済的繁栄の光と影の問題を今日のアスベスト問題をはじめとする公害問題にも見出し、企業と社会の責任に関わる法制度のあり方について研究を進めてゆきたいと考えている。政策科学部の授業では、民法の財産法領域に関わる全般的な考え方と現行法が関わらねばならない主要な問題点を論じつつ、出来れば立法的な展望までを述べたいと考えている。
メッセージ
識ることと考えることは、人間として生まれた最大の楽しみだと考えている。そして理解が遅いことは決して恥ではなく、むしろ早分かりの軽率さをこそ恐れるべきだとも考えている。成長に多大の時間を要するのは人間の生物学的・進化的特質であることを大切にしよう。 授業では、法律制度というものが「天の声」によってではなく生の人間の社会的営みの中から形成されてきたということを理解してもらいたいために、ことさらに社会的・歴史的事例に範をとった説明をするが、これは決して雑談・寄り道ではないことを理解して欲しい。 最後に、喜怒哀楽の振幅の大きい波に翻弄されることの中に生きていることの実感がある、この波の大きさに恐れを抱くことなく前に踏み出してゆく勇気を持とうね、諸君。
キーワード
民法、契約責任、附随義務、債務不履行、消費者信用、レンダ-ズ・ライアビリティー、紛争処理制度、普通取引約款、説明義務、約款規制、医療過誤、紛争処理制度、証明責任