学部長のメッセージ

Takao SATO

佐藤 隆夫

立命館大学 総合心理学部長

立命館心理学が新しいスタートを切って早くも3年が経ちました。総合心理学部。

 大阪、茨木の新しいキャンパスで、立命館心理学が新しいスタート

を切って早くも3年。4月に新入生を迎え、これで1回生から4回生

まで、全学年がそろいました。また、昨年から新しい大学院、人間

学研究科も開設しました。これで、学部から大学院までフル構成

の立命館心理学が完成しました。

総合心理学部は、入学定員280名、教員数は31、実習室、実験室

などの規模も含めて、心理系学部として国内では最大の規模です。

教育・研究施設も最新のものをそろえました。しかし、大きさ、新

しさだけを誇るわけではありません。教員数が多いということは、

心理学の広い分野をよりきめ細かくカバーできることであり、ま

た、学部1回生から、演習を中心とした少人数の密度の濃い教育も

実施しています。

毎年、元気な、意欲に満ちあふれた1回生が大勢入学してきてくれ

ています。毎日、その元気が教室にあふれています。そうしたこと

もあり、心理学の教育・研究の中心的な存在として、国内もとより

海外からも注目される存在になってきました。

「こころ」は、すべての人にとっての最大の関心であると言っても

言いすぎでは無いでしょう。個人の悩み、問題は言うまでも無く、

社会的な問題、国際的な問題すら、その多くは「こころ」をめぐる

問題です。 問題というと、なんだか暗い気持ちになりますが、愉

快、楽しさ、笑い、快感、ゆとり、面白い、遊び、すべて「ここ

ろ」をめぐるものです。かつては、哲学者の絵空事のような問題で

あった「ロボットは心を持つのか」といった問題ですら、いまで

は、現実的な問題になりつつあります。

こうした問題すべてに挑む学問が心理学です。心理学は「心とはな

にか」を問う学問です。そして、心の真の姿、働き、しくみを明ら

かにすることを目指します。そうした心の理解を現実場面に活かす

道を探ります。

「心とはなにか」を問う学問として、心理学は、哲学のひとつの分

野としてスタートしました。また、その働き、仕組みを理解すると

いう立場から、生物学、生理学のひとつの分野でもありました。そ

うした歴史的な経緯もあり、心理学は文系学問と、理系学問を統合

したユニークな学問領域です。

総合心理学部の教育においても、「心とはなにか」という哲学的な

問いに対する思索を深めることと共に、実験、実習、調査を通じて

サイエンスとしての心の理解を探ることが中心となります。これ

は、立命館大学の心理学が創設されて以来65年間保たれてきた教育

方針です。総合心理学部では、立命館心理学のこうした教育方針を

堅持しつつ、より幅広い教育を繰り広げます。

総合心理学部では、心理学の基礎・応用・臨床を幅広く学ぶと共

に、「認知・行動」、「発達・支援」、「社会・共生」の3コース

に分かれ、各専門分野を集中して学びます。加えて、総合人間理解

科目を通じて、人間の総合的な理解を深めます。英語教育にも力を

注ぎ、プロジェクト発信型英語プログラムを通じて国際社会で生き

抜く英語能力を身につけていきます。

将来、臨床的な方向を目指す学生諸君は、充実した臨床実践教育を

通じて、臨床心理の具体的な技法や知識を身につけることもできま

す。大学院に進み、公認心理師、臨床心理士等の実践的な資格を得

ることにつながる学部教育を提供しています。

「学ぶ」の連発では、いやになります。みんなで楽しく遊び、学

び、新しい学部を創造していきましょう。4学年がそろい,とりあ

えず完成したように見えますが、そこに安住する訳には行きませ

ん。まだまだ「生みの苦しみ」は続きます。しかし、これを「楽し

み」に変え、学生、教職員一丸となって、常に学部の次の新しい

姿を考え、改革に取り組もう!心理学の無限の広野に向かって前進

しよう。枠組みの無い自由空間を「いじり倒し」、「遊び倒して」

いこう!そして、とにかく楽しく学び、研究を繰り広げる場、快感

空間を作っていこう!これが、学部長としての私の抱負です。

みんなで、ワクワクの毎日を過ごしていきましょう。

                      Tadao SATO