学部長のメッセージ

Takao SATO

佐藤 隆夫

立命館大学 総合心理学部長

立命館に新しい学部が誕生しました。
総合心理学部。

大阪・茨木。新しいキャンパス。新しい建物。教授陣も充実。立命館心理学が新しいスタートを切り、これまで以上に、幅広い教育・研究を繰り広げつつあります。教育内容も、基礎的な心理学を中心としたこれまでの教育方針は堅持しつつ、様々な新たな魅力を加えました。

総合心理学部は、心理系学部として日本最大級のものです。入学定員は280名、教員数は31名、実習室、実験室などの規模も含めて最大級の規模です。教育・研究施設も最新のものになりました。
しかし、大きさ、新しさだけを誇るわけではありません。教員が増えたことにより、心理学の広い分野をよりきめ細かくカバーできるようになり、また、学部1回生から、演習を中心とした少人数の密度の濃い教育も実施していきます。

出だしは順調。初年度の16年度は300人を超える、元気な、意欲に満ちあふれた1回生が入学してきてくれました。毎日、その元気が教室にあふれています。2年後には新しい大学院、人間科学研究科の設置もいよいよ本決まり。様々な計画がいま練られています。

「こころ」は、すべての人にとっての最大の関心であると言っても言いすぎでは無いでしょう。個人の悩み、問題は言うまでも無く、社会的な問題、国際的な問題すら、その多くは「こころ」をめぐる問題です。
問題というと、なんだか暗い気持ちになりますが、愉快、楽しさ、笑い、快感、ゆとり、面白い、遊び、すべて「こころ」をめぐるものです。かつては、哲学者の絵空事のような問題であった「ロボットは心を持つのか」といった問題ですら、いまでは、現実的な問題になりつつあります。
こうした問題すべてに挑む学問が心理学です。心理学は「心とはなにか」を問う学問です。そして、心の真の姿、働き、しくみを明らかにすることを目指します。そうした心の理解を現実場面に活かす道を探ります。

「心とはなにか」を問う学問として、心理学は、哲学のひとつの分野としてスタートしました。また、その働き、仕組みを理解するという立場から、生物学、生理学のひとつの分野でもありました。そうした歴史的な経緯もあり、心理学は文系学問と、理系学問を統合したユニークな学問領域です。
総合心理学部の教育においても、「心とはなにか」という哲学的な問いに対する思索を深めることと共に、実験、実習、調査を通じてサイエンスとしての心の理解を探ることが中心となります。これは、立命館大学の心理学が創設されて以来65年間保たれてきた教育方針です。

総合心理学部では、これまでの教育方針を堅持しつつ、より幅広い教育を繰り広げます。心理学の基礎・応用・臨床を幅広く学ぶと共に、「認知・行動」、「発達・支援」、「社会・共生」の3コースに分かれ、各専門分野を集中して学びます。加えて、総合人間理解科目を通じて、人間の総合的な理解を深めます。英語教育にも力を注ぎ、プロジェクト発信型英語プログラムを通じて国際社会で生き抜く英語能力を身につけていきます。
将来、臨床的な方向を目指す学生諸君は、充実した臨床実践教育を通じて、臨床心理の具体的な技法や知識を身につけることもできます。

「学ぶ」の連発では、いやになります。みんなで楽しく遊び、学び、新しい学部を創造していきましょう。とにかくすべてが新しい学部です。枠組み、制約は無いも同然です。1年目はなんとか切り抜けましたが、まだまだ、右往左往、七転八倒、試行錯誤の日々が待ち構えているでしょう。
しかし、これを「楽しみ」に変え、学生、教職員一丸となって、新しい学部の建設に取り組もう!枠組みの無い自由空間を「いじり倒し」、「遊び倒して」いこう!そして、とにかく楽しく学び、研究を繰り広げる場、快感空間を作っていこう!というのが、新しい学部長としての、今の抱負です。

1年間、ずっとワクワクしながら暮らして来ました、まだまだワクワクの毎日を過ごしていくぞ。

Tadao SATO