活動報告

イベント

2022.2.25

「稲盛経営哲学の体系化・普遍化・一般化シンポジウム」を開催しました。

2017-2021年度 研究成果報告書

2021.1.25

2020年度第4回ワークショップ:稲盛経営と中国の実践

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1月25日(月) 15:00~17:00

劉慶紅(立命館大学経営学部)

稲盛和夫北京管理顧問有限公司董事長の曹岫云先生をお招きし「『利他経営』の理論化に関する学際研究」「稲盛経営と中国の実践」についての講演・ディスカッションを行います。

2020.11.5

2020年度第3回ワークショップ:盛和塾企業における利他の実践(サトウタツヤ)

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11月5日(木) 14:00~16:00

サトウタツヤ(立命館大学)

宮田 博文 氏(株式会社宮田運輸 代表取締役社長)・澤野 美智子 氏(立命館大学総合心理学部 准教授)をお招きし「利他の心が響き合う社会へ」「社内フィロソフィーを文化人類学の贈与論から読み解く」をテーマに、講演・ディスカッションを行います。

2020.10.26

2020年度第2回ワークショップ:変革とJAL(金井文宏)開催報告

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 2020年10月26日(月)に稲盛経営哲学研究センター第2回ワークショップを実施しました。

 経営理念の浸透方法に関する先行研究より、社員の実践に至るまで経営理念を浸透させるには、経営トップの「言行一致」や具体的な「コミットメント」が重要であること。また社員の現場での実践を意識したフィロソフィ教育の内容と方法が重要であること。この2点が明らかになりました。

 その状況を踏まえて、本センターの2015年度から2017年度のインタビュー(エスノグラフィ、ライフストーリー・インタビュー)において、8つの現場の社員を始め、JALフィロソフィ教育関係者、経営幹部層の方にインタビューを行いました。

それにより、経営幹部層や現場の中間管理職等のリーダーが率先してJALフィロソフィを軸に行動することを学ぶリーダー勉強会、そして全社員が部門や職階を超えたグループワークと若手社員の実践に結びついたフィロソフィ教育教材で学ぶJALフィロソフィ教育の成果により、経営理念が浸透していることが明らかになりました。また現場では、中間管理職が「サーバントリーダー」として、社員の自発的な活動を支えるとともに、社員同士の連携をフォローすること、即ち組織学習・組織行動が理念を行動に移す鍵となることが分かりました。

 今回は、神戸大学大学院経営学研究科 教授の三矢裕先生より「意識改革を支えるアメーバ経営 ~日本エアコミューター株式会社における部門別採算制度の事例研究~」 をテーマにお話し頂きました。三矢様からの、管理会計の部門別採算会計がフィロソフィと結び合って、人材育成に役立つのではないかという指摘が非常に興味深いものでした。

 また、ゲストとして、日本航空株式会社 産学連携部担当部長・主席研究員の長谷川 正人氏、日本航空株式会社 意識改革推進部部長の宍戸 尚子氏、株式会社 JAL スカイ大阪空港オペレーション部 副部長の辻 淳子氏にお越し頂きました。実際に現場で働かれている方やフィロソフィ勉強会(教育)の実践者の方々から、生の声をお聞きすることができました。

2020.9.25

2020年度第1回ワークショップ:経営システム(樋原伸彦:早稲田大学)開催報告

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 2020年9月25日(金)に稲盛経営哲学研究センター第1回ワークショップを実施しました。

 稲盛経営哲学研究センターの研究プロジェクトにて、リーダーシップと経営哲学/理念/価値観の浸透が、従業員の心理、組織文化に影響を与え、それが組織のパフォーマンスとして現れることが明らかになってきました。

 その状況を踏まえて、本センターの2018年度から2021年度の研究計画においては、「利他のリーダーシップ」、及び「組織における理念/心/文化/パフォーマンスの関係とその心理学的、脳科学的メカニズム」に関するプロジェクトを遂行しています。

 これらのプロジェクトにおいては、個別研究プロジェクトを遂行するとともに、それらの成果を統合して、稲盛経営哲学と稲盛経営の体系化を目指しそのための議論のためにこれから11回に分けてワークショップを開催していきます。

 今回は、早稲田大学大学院経営管理研究科・准教授の樋原伸彦先生より「経営システム」をテーマに元盛和塾の塾生の方など約50名の参加者の皆様と意見交換をしました。ゲストとして本学総合科学技術研究機構・客員教授でもあるアソビジョン代表取締役の國友尚様にお越し頂きました。國友様からは、Yahoo!やKDDIでの新規事業での立ち上げ経験から稲盛フィロソフィーを実務で経験された、実務に生きる稲盛経営哲学をお話し頂きました。特に、ビジョン型とフィロソフィー型で比較される創業者と現社長についての説明は非常に興味深いものでした。

 また、樋原先生から「経営理論からみる稲盛経営哲学〜エフェクチュエーション理論を中心に〜」というタイトルで稲盛経営の12カ条と起業家教育の流れについて紹介して頂きました。新たなロジックとして、コーゼーションとエフェクチュエーションについての比較を実際のビジネススクールでの教育事例などわかりやく説明頂きました。

 最後に、稲盛経営哲学研究センター・青山センター長より樋原先生と國友様から頂いた話題提供をもとに、最後に稲盛フィロソフィーを永遠に続けるためにということで、フィロソフィーを学びたい人が永遠に存在し続けることとフィロソフィーを学ぶ仕組みが存在し、発展し続けることの必要性についてまとめを頂きました。

2016.12.8

稲盛経営哲学研究センターが国内外の研究者を招いて第2回国際シンポジウム「稲盛経営哲学に基づく社会の実現に向けて」を開催しました。

12月8日(木)、立命館いばらきフューチャープラザのコロキウムにおいて、第2回国際シンポジウム「稲盛経営哲学に基づく社会の実現に向けて」を開催し、国内外の研究者、企業関係者、学生ら計184名が参加しました。

 本センターは、稲盛経営哲学の「一般化」「普遍化」により、新しい文明の有り方を示すことを使命としています。 今回のシンポジウムは研究プロジェクトの成果を報告し、稲盛経営哲学に基づく社会とはどのようなものか、その実現の課題と方法は何か、「利他の心」に基づく社会とはどのようなものか、その実現の課題と方法は何か、「利他の心」に新たな文明の可能性とは、などをテーマに開催され、活発な議論が行われました。

冒頭、本センターの稲盛和夫名誉研究センター長(京セラ株式会社名誉会長)が開会あいさつを行いました。稲盛名誉研究センター長は「現代社会は人間の欲望よりさまざまな問題が起きています。現代資本主義経済においては、『市場原理主義』により、強者と弱者を峻別する『格差社会』が生じており、世界各地において、深刻な格差問題による社会的軋轢が絶えない状況です。そのような現代社会において、人類の自己中心的な欲望にブレーキをかけ、社会に調和と共生をもたらすためには、相手や周囲のことを思いやり、世のため人のために尽くそうとする『利他の心』が不可欠であると、考えています。そのような観点から本研究センターにおいて、『利他に基づく社会』の研究を推進し、その成果を世界に向けて発信すると同時に、教育のためのプログラムを開発することは、大変時宜に適っていると考えています。本日はこれらの議論が活発におこなわれることを願っています」と述べました。

続いて、楊壮 北京大学国家発展研究院教授、MBA/EMBA(BiMBA)院長が基調講演を行いました。楊教授は「中国企業の経営者のなかで稲盛経営哲学が急速に広がっています。稲盛経営哲学において重要な点は、人として正しいことをすることを強調していることです。正しいことをすることを説いているからこそ、稲盛経営哲学は中国企業にも受け入れられています。稲盛経営哲学は道教とのつながりが深く、中国の思想家にも強い影響を与えています。高い理念を持って、利他の心を持って、さらには、他の人のモデルとなるように働くことはいまの中国にとって重要です」と述べました。 この後、午前の部では、中島隆博東京大学教授をはじめとする4件の研究成果の発表がおこなわれました。

午後の部では、広井良典京都大学こころの未来研究センター教授による「ポスト成長時代の経済・倫理・幸福」と題した基調講演がおこなわれ、続いて、2016年度からスタートした7件の研究プロジェクトの中間発表がありました。その後、「稲盛経営哲学に基づく良い経営、良い社会実現の課題と方法」をテーマにディスカッションが行われました。本センターの青山 敦 研究センター長がコーディネーターを務めたパネルディスカッションでは、野中 郁次郎 一橋大学名誉教授、レズリー・ハンナ ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス客員教授、楊北京大学教授、広井京都大学教授、中島東京大学教授がパネリストとして参加しました。この中で野中教授は「稲盛経営哲学のイノベーションは道徳、利他にあります。これは、これまでの経営の考え方を根底から覆すものであります。稲盛経営哲学はマーケットを『競争の場』という対立構造ではなく、イノベーションの場でありエコシステムとして捉えて、単なる知識ではない、新しいものを作り上げて、スピーディに実践していくという考え方です」と述べました。

最後に、青山センター長から講演者ならびに参加者への謝辞が述べられ、盛大な拍手のなかシンポジウムは終了しました。

成果報告

2017年度 - 2021年度

教育実践部門 RITA LABO 報告書 2017年度 - 2021年度

詳細を見る

2020年度

依田祐一経営学部准教授による研究ノートが『立命館経営学』第59巻 第1号に掲載されました。

2017年度

依田祐一経営学部准教授による査読付論文が
”Asia Pacific Business & Economics Perspectives, Summer 2017, 5(1)” に掲載されました。

2017年度

山中生命科学部准教授、平野亜也子外国語嘱託講師による論文が
“The International Journal of Interdisciplinary Social Sciences” に掲載されました。

論文要旨

本論文は、発表は、日本の学校教育における一般的な学習のあり方を3つの段階に分け、「利他的な学び」が機能的な教育の実現に最も近いことを議論するものである。学習のあり方の3つの段階とは、(1) セルフ・スタディ、(2) 教え合い学習、(3) 利他的学習であり、(1)と(2)は既に一般の学校教育システムで多く取り入れられている。(1)は自分のための学習で、自らの能力が及ぶ範囲内でしか学びは起こらない。(2)は、いわば知識の「理解者」が「未理解者」に教授を行う手法であり、一見効果的には見えるが、実体は学習者が、固定された特定の知識の強化を「やらされている」だけであり、教授の効率化に貢献しているに過ぎない。(3)は、他人を利するため、貢献を模索して創造的に実行する活動であり、筆者らの過去の実践や、Rortyらのプラグマティズムに基づく理論的示唆からも、学習者に「学びの実感」を与えるのに効果的である可能性が高い。

来訪

  • 2016年1月26日(火)

    中国から稲盛和夫(北京)管理顧問有限公司の曹岫云董事長一行が訪問され、青山敦センター長、高津客員教授と今後の連携・協力について懇談しました。

  • 2016
  • 2015年11月11日(水)

    フランスのEmlyon Business SchoolのBernard Belletante学長一行がOICに訪問され、渡辺公三副総長、青山敦センター長と懇談しました。


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