ニュース

最新のニュース

2019.08.22 education

「日本における創造産業のアジア地域への展開」


去る201986日において、ロンドン大学東洋アフリカ研究院(SOAS)の三原龍太郎先生をお招きし、「日本における創造産業のアジア地域への展開」という演題にて、講演をしていただきました。

三原先生は、日本アニメの国際的な広がりに関して、文化人類学の視点から誰が、どの様にしてアニメの世界を広げたのか、日本が有する優良コンテンツであるアニメが有するソフトパワーの威力とその背景にあるグローバリゼーションとオリエンタリズムをめぐる創造産業の展開について議論を繰り広げられました。とりわけ、金に汚れたハリウッドと対比させるように、「きれいな日本のアニメ」という、ある種の偶像、ともすれば、虚像を創り上げ、日本のアニメが世界の創造産業において美化されすぎていると指摘されました。またアニメにおけるファンとクリエーターへの偏重がビジネスの主体を握り、両者の商業的な利害関係により、オリエンタリズムが利用されているとも述べられました。三原先生の研究は、フィールドワークを中心としたエスノメソドロジーの手法が用いられており、アニメグッズを展開するベンチャー企業や「インド版巨人の星」と呼ばれる「スーラジ・ザ・ライジングスター」の事例を取り上げ、アジア圏において創造産業の展開を図る上で、日本式商慣習とインド式商慣習の違いが生み出すビジネスを進める上での障壁を取り除く重要な鍵を握るのが「ブローカー(仲介役)」の存在であることなどを指摘されました。講演後、教職員、大学院生を交え、予定していたセッションの時間を大幅に超える活発な議論が交わされました。

(ニュース)20190822-1

続きを読む

2019.08.21 research

2019/06/18本研究科博士課程前期課程2回生 山口慶一さんの研究が国際誌「Frontiers in Physiology」へ掲載されました。


スポーツ健康科学研究科博士課程前期課程2回生 山口慶一さんが、スポーツ健康科学部教授 後藤一成先生笠井信一さん(国立スポーツ科学センター)、角大地さん(博士課程後期課程3回生)、八津谷陽香さん(博士課程前期課程2回生)、Olivier Girard先生(マードック大学、オーストラリア)と共同で取り組まれた研究内容が「Frontiers in Physiology」へ掲載されました。

この研究は、男性スポーツ競技者を対象に、低酸素環境での上肢を用いた高強度運動時の筋酸素動態を検討したものです。結果として、低酸素環境では通常酸素環境と比較して発揮パワーが同様であるにも関わらず、活動筋(上腕三頭筋)における血液量の増加の大きいことが明らかになりました。

 

Keiichi Yamaguchi, Nobukazu Kasai, Daichi Sumi, Haruka Yatsutani, Olivier Girard and Kazushige Goto. Muscle Oxygenation During Repeated Double-Poling Sprint Exercise in Normobaric Hypoxia and Normoxia. Frontiers in Physiology, 2019.

(ニュース)20190821-1

続きを読む

2019.08.19 research

2019/7/19国立スポーツ科学センター研究員 小島千尋さん(2019年3月博士課程後期課程修了)の研究が「Medicine & Science in Sport & Exercise」へ掲載されることが決定しました。


国立スポーツ科学センター研究員 小島千尋さん(20193月スポーツ健康科学研究科博士課程後期課程修了)が、スポーツ健康科学部教授 後藤一成先生、国立スポーツ科学センター主任研究員 高橋英幸先生、同センター研究員 石橋彩先生(20183月スポーツ健康科学研究科博士課程後期課程修了)らと共同で取り組まれた研究内容の「Medicine & Science in Sport & Exercise」への掲載が決定しました。この論文では男性長距離選手を対象にエナジーアベイラビリティーが低い状態での3日間の持久性トレーニングが筋グリコーゲン量や運動パフォーマンス、血液指標などに及ぼす影響を検討しました。

 

エナジーアベイラビリティーは身体のエネルギーバランス状態のことを指します。本研究では、エナジーアベイラビリティーが低い状態での持久性トレーニングにより筋グリコーゲン量が低下し、テストステロンやインスリン様成長因子-1といった同化作用ホルモンの血中濃度が抑制される一方で、持久性パフォーマンスは低下しないことを明らかにしました。エナジーアベイラビリティーが低い状態でのトレーニング期間中における筋グリコーゲン量の変化を検討したのは本研究が初めてであり、スポーツ栄養の分野に新たな知見を示すことが期待されます。

 

Chihiro Kojima, Aya Ishibashi, Yoko Tanabe, Kaito Iwayama, Akiko Kamei, Hideyuki Takahashi, Kazushige Goto. Muscle Glycogen Content during Endurance Training under Low Energy Availability. Medicine & Science in Sport & Exercise, 2019 (Published ahead of Print)

(ニュース)20190819-3

続きを読む

2019.08.19 research

2019/08/09本研究科OBの笠井信一さんの研究が国際誌「Frontiers in Physiology」へ掲載されました。


笠井信一さん(20193月博士課程後期課程修了、20194月から国立スポーツ科学センターに勤務)が、スポーツ健康科学部教授 後藤一成先生らと共同で取り組まれた研究内容が「Frontiers in Physiology」へ掲載されました。

この論文は、陸上競技短距離選手を対象に、低酸素環境下での高強度運動に対する筋損傷、炎症および酸化ストレスの応答に及ぼす影響を検討した結果、低酸素環境下における高強度運動は、通常酸素環境下で同様の運動を実施した場合と比較して運動に伴う筋損傷、炎症および酸化ストレス応答は亢進しないことを報告したものです。この結果は、低酸素刺激による代謝的負荷の亢進はみられるが、負の影響はみられないことを示唆するものと考えられます。

Nobukazu Kasai, Chihiro Kojima, Daichi Sumi, Akiho Ikutomo, Kazushige Goto. Inflammatory, Oxidative Stress, and Angiogenic Growth Factor Responses to Repeated-Sprint Exercise in Hypoxia. Frontiers in physiology, 2019, 10: 844.

(ニュース)20190819-1

続きを読む

2019.08.02 research

本学部講師の寺田昌史先生の研究が「Clinical biomechanics (Bristol, Avon)」に原著論文として掲載されました。


本学部講師 寺田 昌史先生がコネチカット大学のKristin D. Morgan先生らと共同で取り組まれた研究が、「Clinical biomechanics (Bristol, Avon)」に原著論文として掲載されました。 

この研究論文では、慢性足関節不安定症(Chronic Ankle Instability, CAI)を有する者における立位姿勢制御システムの安定性をナイキスト線図およびボード線図を用いて判別しました。また、ナイキスト線図およびボード線図によって立位姿勢が不安定と評価されたCAI患者を対象に、非線形時系列解析を行い立位姿勢における身体動作の特徴を探りました。本研究の結果から、立位姿勢が不安定と評価されたCAI患者はを股関節運動に依存した立位姿勢制御を行なっていることが明らかになりました。これらの結果は、CAIに対してより効果的な予防・治療戦略の考案に応用することが期待されます。

Terada M, Morgan KD, Gribble PA. Altered movement strategy of chronic ankle instability individuals with postural instability classified based on Nyquist and Bode analyses. Clin Biomech (Bristol, Avon). 2019 29;69:39-43

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/31295669

(ニュース)20190802-3


続きを読む

2019.08.02 education

英国ラフバラ大学教授Jonathan Folland先生の集中講義・特別セミナー


2019年727日〜31日、英国ラフバラ大学スポーツ運動健康科学部教授のJonathan Folland先生による集中講義(先端スポーツ健康科学特論Ⅱ:Neuromuscular Performance)が実施されました。

Folland先生は、身体運動パフォーマンスや筋・腱の障害について研究を進めておられ、特に、レジスタンストレーニングやランニングに関連した研究で多くの成果を挙げており、スポーツ医科学領域において著名な学術誌の一つであるMedicine & Science in Sports & ExerciseAssociate Editorを務めるなど、当領域の第一線でご活躍されています。今回の集中講義では、筋収縮や疲労のメカニズム、筋力・パワーや有酸素性能力の規定因子やトレーニングによる変化などについて、基礎知識から最新の知見を含んだ内容でご講義頂きました。

また、この機会に、スポーツ健康科学部・研究科の10周年記念企画として、Folland先生の特別セミナー(Muscle and tendon anatomy in relation to performance, injury risk & training)が729日に開催されました。100m走のエリート選手(9秒後半-10秒前半)とサブエリート選手(10秒半ば-後半)の筋分布の違いや、世界トップレベルの自転車選手における下肢筋量とパワーの関係、さらにはワールド・ストロンゲストマンの筋力・筋量・腱の特性など、スポーツ科学研究および競技で世界的に有名なラフバラ大学、そしてFolland先生だからこそ取得できる希少なデータについて、最新の知見をご発表頂きました。セミナーには学部生・大学院生および教員が多く参加され、活発な意見交換がなされました。

授業やセミナー外においても、今後の共同研究や教員・学生の人的交流、国際学会での共同シンポジウムの開催など、将来の発展についても話し合うことができ、教員・学生にとって非常に有意義な時間となりました。

(ニュース)20190802-1

(ニュース)20190802-2

続きを読む

2019.08.01 education

「スポーツトレーニング特論」:アスリートの腸内環境とコンディショニング


2019年7月15日「スポーツトレーニング持論」において、川崎医療福祉大学准教授の松生香里先生にお越し頂き、「アスリートの腸内環境とコンディショニング」というテーマでお話しいただきました。

講義の前半では、アスリート(特に、持久性アスリート)では腸に障害がみられやすいこと、排便状況とコンディションに関連があると自覚する選手の多いことなどの説明をされました。次いで、腸内には多数の細菌(腸内細菌)が共生していること、保有する腸内細菌のタイプは人種により異なることの説明をされました。
また、暑熱環境や高地トレーニングなど特殊環境で行うトレーニング期間前後での腸内細菌の変化に関わる研究データを紹介されました。
講義の最後には、「脳」「筋」「腸」が互いに影響を及ぼす可能性にも言及されました。
スポーツ健康科学分野においてこれまで研究があまり行われてこなかった「トレーニングが腸内環境に及ぼす影響」に注視した松生先生の研究は新規性に優れ、今後の研究の発展を期待させる内容でした。

続きを読む

2019.07.29 education

One Championship 秦 Andy 英之氏による特別講義


7月23日のスポーツビジネス論は、春学期の最終回に相応しい特別な講義でした。
One Championship、秦 Andy 英之。
彼は常にスポーツビジネス界のチャレンジャーです。
今日の講義では、One Championshipの理念、考え方を通じて、常に諦めず、勇気を持って誠実に「あるべき姿」を追求し続けることの大切さがまず強調されました。
そしてその後、人々に希望を与え、社会にwin-winの関係を作り出すための、経営環境を的確に捉えた戦略に基づく、One Championshipのビジネス展開を素晴らしい映像を交えて熱く語ってくれました。
受講生からは、「格闘技ビジネスのこれまでのイメージが変わった。」「スポーツの根本はビジネス化されても何も変わらないことを学んだ。」「スポーツには社会に貢献する力があり、スポーツを通じて人と繋がることができるのだと感じた。」「スポーツパーソンシップがいかに大切かがわかった。今日の話を聴けてよかった。」などの感想が寄せられました。
We are ONE!!

(ニュース)20190726-3   (ニュース)20190729-2
(ニュース)20190729-1

続きを読む

2019.07.23 research

英国ロンドンにて、英国最大のスポーツ・健康分野の展示会であるELEVATEに出展し、スポーツ健康科学部田畑教授が講演されました。


立命館大学と立命館英国事務所は、2019年5月8日(水)と9日(木)、英国ロンドンで開催されたスポーツ・健康分野をテーマとする展示会「ELEVATE」において、独立行政法人日本スポーツ振興センター(JSC)ロンドン事務所と共同で、ブースを出展するとともに、セミナーを開催しました。

セミナーでは、立命館大学スポーツ健康科学部・田畑泉教授が考案したタバタ・トレーニングの特徴とその効果について、田畑教授自ら解説していただきました。

◆開催報告は以下に掲載しております。

(ニュース)20190722-1

続きを読む

2019.07.17 education

「 健康運動科学特殊講義」:【健康寿命延伸のための70歳からの健康づくり-健康指標と歩数および体力との関連性から-】


2019年7月16日の「健康運動科学特殊講義」の授業において、鹿屋体育大学名誉教授の吉武先生に講演していただきました。

本講義では、吉武先生が1999年に始めた8020運動(80歳で20本の歯を維持する)に関する研究から得られた貴重なデータについてお話しされました。研究の開始時に70歳であった男女約600名を追跡調査した結果、1日の歩数が、71歳で7000歩ある人は虚弱になるリスクが低く、8000歩歩いていれば総死亡のリスクも低くなることが示されました。また、歩数について、歩数で4分位に分けた場合の所属分位は、70歳と80歳では約50%が維持されるという結果より、70歳における歩数に代表される身体活動量をまず増加させることがそれ以後の生活の質の低下を抑えることができるということなど、講義全体で“歩くこと、 歩く習慣が大切である”ということを強調されていました。

(ニュース)20190717-1

続きを読む

2019.07.10 education

2019/7/9 東京農業大学教授の石見佳子先生より「日本の健康・栄養施策と国際食品規格との関連」について講演していただきました。


東京農業大学教授の石見佳子先生より、国民健康・栄養調査、健康日本21(第二次)及び栄養表示と国際食品規格(コーデックス)に関する講義をしていただきました。そのなかで最も興味深かったことは、食品について、WHO傘下のコーデックスという組織が、栄養表示における国際的ガイドラインを作成しており、それが基本的に世界の標準となっているということでした。その理由として、食品は各国、独自の歴史文化をもとに形成されているものであるが類似食品の多国間貿易を行う上で、標準化が必要であるからであるということでした。

しかし、標準を作る過程で、国々の特殊事情を考慮することができない場合もあり(http://www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/700/246599.html)、そのようなことがないように今後、このコーデックスという委員会に日本が、積極的に関与する必要性が強く感じられました。講義を聴講した学生も、自分たちが日常食している食品をめぐる世界各国のせめぎあいの一旦を実際にコーデックスの委員会に長年、政府代表として参加されてきた石見教授から聞けたことは有意義であったと思われます。

(ニュース)20190710-1

続きを読む

2019.07.05 education

「スポーツ健康科学セミナーⅡ」の授業において、スポーツニッポン新聞社大阪本社 編集局 報道部長の幡 篤志様にご講演をしていただきました。


スポーツ健康科学セミナーⅡは、卒業後にも続くキャリアの形成をイメージしながら、大学で習得する知識・スキル・経験の実社会における応用を考え、各業界の分析やその業界で働くにあたって、求められる資質を捉えることを主たる目的としています。

このたびご登壇いただいた幡様には、スポーツ新聞が扱う情報などを一通りご説明いただいた後、近年紙媒体の売り上げが懸念されるメディア業界における、スポーツニッポン新聞社の取り組みやソーシャルメディアを用いた新しい情報発信の在り方をご紹介いただきました。また、テクノロジーの進化や、インターネットの発達に伴い、メディア業界におけるニュースを発信するまでのプロセスは、この30年ほどで随分と進化を遂げてきた一方で、テクノロジーがいくら進化しても、情報の収集には今も昔も人と人との繋がりが大切であるということをお話ししてくださいました。

日ごろスポーツとのかかわりが深いものの、情報の受け手である学生たちにとっては、世の中で起こっていることがどのように編集され、ニュースとして発信されていくかを知る良い機会になりました。大学時代は体育会運動部活動に所属され、体育教員を目指されていた幡様がメディア業界に進まれたこともまた、学生たちが自分のキャリアを考えるにあたって参考になったようです。幡様、ご講演を賜り、ありがとうございました。

(ニュース)20190705-1

続きを読む

2019.06.28 education

「スポーツマーケティング論」においてツエーゲン金沢の灰田さち様にご講演をしていただきました。


2019627日の「スポーツマーケティング論」において、J2クラブのツエーゲン金沢の事業企画部次長 兼 ホームタウン推進室室長である灰田さち様をお招きしました。灰田様からは、ホームタウン活動を中心とした「ツエーゲン金沢」の取り組みについてご講演を賜りました。

灰田様は、大学卒業後、スポーツとは関係のない企業に務められた後、スポーツマネジメントを学ぶために大学院に進まれました。大学院に在籍中にJ1のサッカークラブに所属され、そのあと2018年より生まれ育った街に戻り、J2のサッカークラブであるツエーゲン金沢でホームタウン室長として活躍されています。ご自身のキャリアのご紹介とともに、2019年に新たに掲げられたツエーゲン金沢の「挑戦を、この街の伝統に」というクラブ理念を可視化させるための具体的な活動と全力で取り組む熱い想いを語ってくださいました。

1993年のJリーグ発足以降、Jクラブのホームタウン活動は活発化されていますが、現在Jリーグのクラブが地域にどのように貢献するのかという一方向の視点から、Jリーグが地域の複数のステークホルダーとの関係性を構築し、ともに価値を創造する“連携が重要視されつつあることを説明してくださいました。

灰田様から、Jリーグの存在意義やこれからのリーグとしての取り組み、そしてツエーゲン金沢の挑戦についてお話しいただくことによって、初めて実務に携われる方お話を伺った学生も多く、とても刺激を受けたようです。灰田様、ありがとうございました。

(ニュース)20190628-1

続きを読む

2019.06.26 education

キャリア形成科目「スポーツ健康科学セミナーⅡ」:ホテル・ホスピタリティ産業の仕事


去る201966日のキャリア形成科目「スポーツ健康科学セミナーⅡ」において、本学部卒業生でもあるPUKANALAホテルマネージメント株式会社の片桐陽氏をお招きし、「ホテル・ホスピタリティ産業の仕事」というテーマでご講演いただきました。

片桐氏は、まず、卒業生らしく、後輩たちに語りかけるように、「一番前に座ると学生生活が変わります」というスライドを提示し、自分自身が充実した時間を送ることができたのは、全ての授業、参加するイベントやセミナーで必ず一番前の座席に座り、物事に向き合う姿勢を変える、それが自分を変える第一歩だったことを話されました。講義は、主にホテル旅館事業、事業再生、経営コンサルティング、キャリアといった4つのトピックから構成され、ホテル旅館事業に関しては、不動産の価値をどのように高めるのかという投資家の視点と収益性を高めるためのホテルのコンセプトや管理会計といったオペレーターからの視点が重要だと話されました。また事業再生や経営コンサルティングの是非を決めるのは、理論と実践をいかに摺り合わせることができるかが鍵を握ると話され、最後に、自らのキャリアについて話され、とりわけ、自分の幸せは、自分が決めるという自覚を持ち、できない自分と向き合いながら、様々な人と出逢い、経験や巡らせた思考を言語化することが重要であることを学生に伝えようとされました。

授業後は、片桐氏に加えて、片桐氏の同級生が集い、「世界でいちばん参考にならないキャリア論」というエクストラワークショップが開催されました。本学部の卒業生でデジタルマーケティングに携わる足立氏、アスレティックトレーナーとして宇宙飛行士やレーシングドライバーを支えようとしている平岡氏と林氏、そして経済学部を卒業後、築地で修行を積み、現在は、南フランスでシェフを務めている小川氏がワークショップに参戦してくれました。授業外にもかかわらず、50名近くの学生が集まり、足を運んだ学生は、先輩から様々な刺激をもらい、「やる気スイッチ」を押されたようでした。

(ニュース)20190626-1

続きを読む

2019.06.26 education

「スポーツマネジメント論」:パ・リーグのマーケティング戦略


去る2019624日の「スポーツマネジメント論」において、パシフィックリーグマーケティング株式会社の森田氏をお招きし、「パ・リーグのマーケティング戦略」というテーマでご講演いただきました。

森田氏は、まず、パ・リーグとプロ野球の構造や特徴について述べられ、とりわけ、「個別最適化」をめざすプロ野球のビジネス構造において、野球という試合のオペレーションと興行を成り立たせ、修正を上げるためのビジネスオペレーションがあり、この2つの機能を両立させることの難しさについて述べられました。個別最適化を志向するセ・リーグに対して、パ・リーグは、2005年の球界再編問題を機に、メジャーリーグベースボール(MLB)の成功事例を見習い、1球団ではできないことと6球団で一緒に取り組んだ方がいいことを実現させるべく、「全体最適化」のビジネスモデルを確立するため、2007年にパ・リーグ6球団の合同事業会社であるパシフィックリーグマーケティング株式会社を設立したという背景などについて説明されました。

とりわけ、パシフィックリーグマーケティングがプロ野球の新しいファンを増やすため、比較的、プロ野球との接点が薄いライト層に焦点を絞り、新しい観戦スタイルを提案するための「パ・リーグTV」や「パ・リーグ.com」、草野球や女子野球、また野球以外の競技のネット配信、さらには潜在的ファンを発掘するため、「パ・リーグがっこう」という知育アプリなどといったIT事業の展開事例や、子どもファン拡大のために、ウルトラマンや仮面ライダーといった人気キャラクターとコラボ企画「親子ヒーロープロジェクト」や台湾市場に焦点を当て、インバウンドビジネスといったマーケティング事業の展開事例について紹介下さいました。その他にも、パシフィックリーグマーケティングが取り組むコンサルティング事業や人材組織事業の事例などについても具体事例をあげながら、説明して下さいました。プロスポーツビジネスの内実を知らない学生にとっては、多領域に渡るスポーツビジネスの可能性を知るよい機会になったことと思います。

(ニュース)20190626-2

続きを読む

2019.06.25 education

2019/06/21 「運動処方論」の授業において、兵庫大学健康科学部長の朽木勤先生に「運動の強度設定と運動処方」についてご講演頂きました。


 朽木先生は、明治安田生命厚生事業団において運動指導現場でのマネジメントや民間健康診断の結果に基づく運動プログラムの企画、民間企業における健康経営等を手掛けられ、現在では兵庫大学で多くの学生の健康運動指導者の育成に努められています。今回の授業では、運動処方における安全限界と有効限界について過去の研究成果を元に解説していただき、安全で効果的な運動強度の設定方法についてわかりやすくご教授いただきました。講演後も学生への質問に丁寧にお答えいただきました。ご講演ありがとうございました!

(ニュース)20190625-1

続きを読む

2019.06.21 education

スポーツ健康科学セミナーⅡ」の授業において、JR西日本プロパティーズ株式会社 企画管理部の辻 崇様に鉄道業界の業界研究へのアプローチの仕方と求められる人材についてご講演をしていただきました。


スポーツ健康科学セミナーⅡは、卒業後にも続くキャリアの形成をイメージしながら、大学で習得する知識・スキル・経験の実社会における応用を考え、各業界の分析やその業界で働くにあたって、求められる資質を捉えることを主たる目的としています。

このたびご登壇いただいた辻様には、鉄道業界をテーマとして、JR西日本グループにおけるご自身のキャリアや、JR西日本グループを一つの事例として、業界分析をするための基本的な考え方などについてのご講演を賜りました。JR西日本グループと聞けば、鉄道事業(電車を走らせる事業)をイメージしがちですが、辻様からは、多岐にわたるJR西日本グループの事業をご紹介いただき、広がりのある業界をどう定義するかによって、求められる人材は異なること、すなわち、業界分析を深めることによって、新しい事業の側面を知り、一人一人の挑戦やそれぞれの事業で成長できる可能性が広がることをお話しいただきました。鉄道業界とスポーツ健康科学部とは遠いように思えますが、学部で学ぶことを活かせる業界であることがイメージできるお話でもありました。また、日々の少しの積み重ねが、将来を築くために大切であることをわかりやすく教えていただき、課題に追われる2回生の学生たちにとって、とても印象に残ったようでした。辻様、ご講演を賜り、ありがとうございました。

(ニュース)20190621-1

続きを読む

2019.06.18 research

参加者募集|スポーツ健康科学サマースクール


例年実施しております、サマースクールを本年も開催いたします。
是非、ご応募下さい。
===
開催日:7月20日-21日
対象:スポ健大学院に興味のある学生、社会人、健康運動指導士の更新単位を取得されたい方など
参加費:大学生・大学院生 12,000円、社会人(一般) 15,000円(参加費に食事代・宿泊代含む)
===

続きを読む

2019.06.18 education

2019/6/13 筑波大学体育系助教の國部雅大先生より、「スポーツパフォーマンスに関連する注視および注意のはたらき」についてお話いただきました。


2019613日の1,2限、専門演習I, IIの授業に、筑波大学体育系助教の國部雅大先生を招聘し、「スポーツパフォーマンスに関連する注視および注意のはたらき」について講義いただきました。國部先生のご専門は体育・スポーツ心理学、実験心理学です。たとえば、「どうすれば運動がうまくなるのか?」「運動中、どこに注意を向ければいいのか?」「うまく運動を行うにはどこを見ればいいか?」といった疑問に対して、反応時間や眼球運動の解析、身体動作解析などの手法を用いて実験的に検証されております。

先生は、ご自身がバレーボール選手であったので、その際相手選手の動きを見てプレーする際に視覚情報の重要性を感じられたことが研究の発端になったということです。また、バレエもされており、その際は自身の身体の動きに注意を払い、そうした固有感覚の重要性を感じられた。つまり、視覚(外受容感覚)と固有感覚(内受容感覚)のバランス、相互作用といったものがこの分野の興味となったということです。

 

講義では、学生に実際に視覚情報について体験させるかたちの、非常に楽しい授業を展開していただきました。

たとえば、腕を伸ばして親指を突き上げ、それを左右に少しずつずらしながら中心視と周辺視を確認させたり(図1)、
(ニュース)20190618-1

図1 中心視と周辺視の確認


上方に投げた消しゴム、あるいは対峙した相手が投げた消しゴムを片目でキャッチすることの困難さを示したり(図2)、
(ニュース)20190618-2 (ニュース)20190618-3

図2 片目での消しゴムキャッチ(みな床に消しゴムを落としています)


ビジョントレーニングを紹介したり(図3)、

(ニュース)20190618-4

図3 フォーカスを前方の指、後方の指と交互に変えていきます


学生も楽しく体感しておりました。

 

他にも、バスケットボールのフリースローでの、熟練者と初心者の注視点の違いや、野球のキャッチャーがフィールドでの指示(バント処理など)をどのタイミングで行っているか、上級者の特徴付けなど、興味深い研究報告をしていただきました。

 

お話のなかで、運動能力を技能(ソフトウェア)と体力(ハードウェア)に分けて構造・構成要素を捉える、ということがありました。これは私たちの分野の課題で、これまで運動体力(エネルギー代謝機能や筋力、呼吸・循環機能など)を指標に、トレーニング効果などを評価・検証してきました。一方、運動技能に関わる知覚機能であったり中枢神経系の機能は評価が難しく、まだまだ課題も多いわけです。その分、興味深いわけですが。。

特に、当方では運動が認知機能に及ぼす影響について研究しており、スポーツにおける状況判断能力(例えばパスを出すかシュートに持ち込むかなど)に関わる高次脳機能に興味を持っております。実験的研究としては実験室(ラボ)で実施することが多いのですが、実際のフィールドでの「認知パフォーマンス」との整合性については検証できておらず、課題として掲げております。そんななか、ラボ実験とフィールド実験の齟齬を示した報告をいくつか紹介いただき、また、フィールド実験においてこそ抽出できるパフォーマンスの解析例などもご紹介いただき、とても興味深いものでした。ゼミ生も卒業研究に大変参考になったと言っておりました。

 

國部先生、ありがとうございました。




続きを読む