在学生・卒業生の活躍

在学生・卒業生インタビュー

大学時代の部活での経験が 今の仕事に生きている

谷口 健人 さん

  ◆プロ野球チームの運営スタッフとして

 大学卒業後、プロ野球チーム「東北楽天ゴールデンイーグルス」を運営する楽天や球団に就職して、現在はマーケティング担当として働いています。イーグルスは「野球を通じて、夢と県道を届ける」というビジョンの下、常に優勝争いができる強いチームと、世界に誇れるボールパークをつくるという目標を掲げて活動しています。その目標を達成するためには、利益を上げることが必要不可欠。その原資となるのは、ファンが払ってくださる試合観戦チケット代やグッズ購入代です。つまり、球場に来てくれるファンを増やし、グッズを買ってもらい、来てくれたファンを満足させる。そのための施策を考えて実行するのが僕の仕事です。具体的にはマーケティングツールとしてのメールやアプリの運用や、ファンが喜ぶイベント、グッズの企画立案にもかかわります。

 試合のある日は球場にもよく行きます。球場では、できるだけお客さんと話すようにしています。アプリの使い方で困っているお客さんを見かけたら、使い方を教えたり。そのついでにアプリの使い勝手などを聞くなど、何気ない会話の中でイーグルスにどんなツールを通じて、いつ、どのくらいの頻度でアクセスしているのかを探ります。アンケートなども含めて、そのデータを集計・分析して、日々のマーケティング施策に活かしています。プロスポーツビジネスの世界で働きたいと思っていたので、今は夢がかなって幸せな毎日を過ごしています。


◆仕事に役立つ大学での学び

大学時代に学んだり経験したりしたことが、仕事にとても役立っています。プロスポーツビジネスの世界をめざして、スポーツ組織運営、スポーツサービス、スポーツマーケティングなど、基礎的なことを学びました。ゼミでもプロスポーツビジネスにくわしい教授のゼミに入って、グループごとプロスポーツが抱える課題を設定して、その解決のための施策を研究しました。

また、教授にプロ野球の複数の球団とつながりがあったので、球団のキャンプ地に行って、球団の職員にヒアリングするというフィールドワークも行いました。まさに僕が将来なりたい職業の人から直接話を聞けて、仕事内容やビジネスの裏側を知ることができたのでとても勉強になりました。


  ◆社会人としての土台を築けた部活

今の仕事に生きていると感じるのが、部活での経験です。2年生からアメリカンフットボール部に入部して、試合を分析するアナライザーとして活動しました。アメリカンフットボールにおいて戦略は勝敗を左右するものなので、アナライジングは重要視されています。

アメフトにはフォーメーションとプレーがあります。相手チームのAというフォーメーションからは1というプレーが出ることが多いなら、そのプレーをいかに止めるかを考えます。こんな発想で戦略を練ってゲームを組み立てるのですが、まさにそれがダイレクトに仕事へ活かされています。

たとえば、来場者数1000人という目標を設定しましょう。その実現のためにターゲット、施策内容、タイミング、アプローチなどあらゆる方面で戦略・戦術を考えて実行します。その後、効果測定し、いまいちなら原因を探り、つぎの施策を考えます。

この一連の仕事は、アメリカンフットボール部で学んだ考え方の応用です。アナライジングとしての経験、得た知識や培ったスキル、体力、スピード感などが生きていると感じます。

interview230425_2


◆軸をもってあきらめずにチャレンジ

ただ僕も、最初から将来の目標を決めていたわけではありません。高校生の頃は、将来やりたいことがわからなかった。好きなことを仕事にしたいという思いだけは強かったので、何が好きなのか、仕事として何がしたいのかを自問自答しました。その中で浮かんできたのがスポーツだったんです。

そこで、スポーツについて多角的かつ科学的に学べる立命館大学スポーツ健康科学部に入学しました。その学びの中で、徐々にやりたいことが絞れて、最終的にプロ野球チームの運営 という夢が決まりました。

でもこの職種は、採用人数がとても少ないのに希望者が多い狭き門。だから応募しても受からないだろうと思っていまダメ元で応募したののですが、結果は縁あって採用されました。あの時、どうせうまくいかないからと応募を諦めていれば、今の僕はありません。

だからみなさんもやりたいことの軸をもち、可能性が低くてもあきらめずに挑戦してみてください。結果思うようにならなかったとしても、そこから得られるものは必ずあると思います。


interview230425_3

※インタビュー及びプロフィールは、取材をした20228月時点の内容です。


PROFILE

谷口 健人

プロフィール)

大阪府出身。小学3年生から高校まで野球部で活動。大学2年生からアメリカンフットボール部に入部し、分析・戦略を担当2014年、楽天野球団 に入社。営業、球団グッズの企画・商品開発、ファンクラブの企画運営を経て、現在はファンを増やすためのマーケティングに従事している。


戻る