在学生・卒業生の活躍

在学生・卒業生インタビュー

有名飲料のブランドマネージャーに立候補! 異例の積極性を培った学生時代

鍵村 拓哉 さん

 ■はじめに

本学部3期生として、20163月に山浦ゼミを卒業後、大手飲料メーカー「サントリー食品インターナショナル株式会社」で活躍する鍵村拓哉さん。ペプシのブランドマネージャーという大役を、社内公募での立候補から担う事に。学生時代から積極的に手を挙げ発言する性格だったと振り返る鍵村さん。どのような学生時代から、現在のキャリアを歩む事になったのでしょうか。



 ❶まずは学生時代を振り返ってもらえますか?

大学入学後、正直2年間ほどは全然良くない学生だったと思います。夢中になっていたこといえば「遊び」くらい。かろうじて授業には出席していましたが、毎晩のように友人と夜更かしをして遊んでいたこともあり、成績としてもギリギリ単位を取れるかどうかという程度で、A評価などは程遠かったと思います。ただ、3回生に進級する際に、そろそろ何か夢中になれることを探さないとマズイなと、危機感を感じていた中、とあるきっかけでその後の人生が大きく変わることになりました。




 ➋それはどのような契機だったのでしょうか?

3回生の春、後輩から「●●先生のゼミに入りたいのですが自信がありません」という、ふとした相談を受けたことです。そのゼミはとても人気で、所属にあたっての選考も倍率が高いという評判がありました。私の意見としては「入りたいのであれば、いまから●●先生の部屋に行って、アピールして来れば良いのに」と思っていましたが、どうやら後輩としては「忙しい先生に時間を作ってもらうのは畏れ多い、、、」といった様子でした。スポーツ健康科学部の特色としては、他学部に比べて学生数も少ないこともあり、先生方と学生の距離が非常に近く、とても親切に接して頂けるという魅力があると思っていたのですが、人それぞれで捉え方は異なるということに気が付きました。私の武器としては、誰とも分け隔てなくコミュニケーションを取ることができるのですが、それをしたくてもできずに困っている後輩もいるのだなと。そうであれば、スポーツ健康科学部の「つながり」を感じることができるイベントを企画し、先生から先輩後輩をも巻き込んだ何かに取り組みたいという衝動にかられました。そして、半年以上の準備を重ねた結果、「スポーツ健康科学部大運動会(スポ健LTE)」を開催。当日は学部長をはじめ160人もの参加者が、笑顔でひとつになっている光景に、自然と涙が流れるほど、まさに感無量でしたね。大学入学から2年以上を経て、ようやく熱中できることに出会えた瞬間でした。



3回生になると就職活動も始まるかと思いますが、どのような状況でしたか

運動会を秋に終え、冬からの就職活動にあたって自己分析を進める中で「人の行動心理」について興味を持ちました。例えば「クリスマス」という1日を想像してみてください。海外での生活経験がある人は「家族で過ごすシーン」や「サンタクロース」を想像したかと思いますが、多くの日本人学生は「恋人と過ごす大切な日」というイメージがあるのではないでしょうか?ではなぜ、海外と日本ではクリスマスのイメージが異なるか。一説として、1990年前後に放映されたJR東海のCMで、山下達郎さんの曲が流れる中、恋人が新幹線から降りてくるのを待っている有名なクリスマスシーンが大きな影響を与えているようです。そのことを知った際、人の行動や常識を変えるような、大きな仕事をしたいという思いに至りました。そして、飲料の立場から人々の生活習慣に好影響をもたらすことができればということで、サントリー食品インターナショナル株式会社への入社を決意しました。



 ➍社会人となってからは、どのような歩みだったのでしょうか?

社内表彰をされるような活躍を志し、意気揚々と1年目を迎えたのですが、全くといってもいいほどに、営業成績が伴いませんでした。同期の中でも後れをとり、ストレスから体調を崩して入院をする始末に、、。その入院期間で、ゆっくりと心情を整理することができ、「人のための営業を心掛ける」という結論に至りました。学生時代の運動会企画では、あれほどまでに後輩や学部のことを思って尽力できていたのに、社会人になってからは、どこか自分のためばかりにエネルギーを使っていることに気が付き、自分のことながら病床で赤面したことを覚えています。以降は、より一層に取引先や相手方のことを考えるスタイルにシフトした途端、営業成績もついてくるようになりました。その後は、当初目標に掲げていた社内表彰も頂くことができ、海外研修のメンバーにも選出してもらい、苦しかった1年目当初からは想像もつかない責務を担うこととなりました。



 ➎それはどのようなお仕事内容となるのでしょうか?

炭酸飲料ペプシのブランドマネージャーとして、いかに販路を広げていくかといった経営戦略の部分から、原価調整や仕入れ方法に至るまで、あらゆる業務を担っています。就職活動時に重要視していた「人々の生活行動に影響をもたらす」という観点としては「炭酸飲料≠健康」というイメージの脱却をはかるべく、特定保健用食品として食後の血中中性脂肪の上昇を穏やかにするペプシなども、弊社からはリリースしています。また、ペプシブランドではない別ブランドの挑戦として、「社会人の熱中症を対策したい」という思いから、いかにサラリーマンやOLの方々に飲みやすい飲料を開発できないかの議論を進めています。新たな風を起こす商品のリリースを、わくわくしながら構想しています。実はペプシのブランドマネージャーに就任した際も、社内公募への立候補がきっかけでした。昔から、挑戦したいと思ったことに対しては、積極的に手を挙げるという自身の強みもあり、当ポジションを任されることに繋がりました。もちろん未経験の業務も多く課題は山積みですが、ポジティブに物事をとらえ、着実に前進していきたいと思います。




 ➏最後に在学生へのメッセージをお願いします。

どんなことでも良いので、これだけは自分は情熱を注いできた、極めた、夢中になれたということや自信があれば、たとえ社会に出て苦しい事があっても乗り越えることができると思っています。私自身も3回生になるまでは決して自慢できる大学生活ではなかったですが、後輩やスポーツ健康科学部のためを考えて企画した運動会を経て、大きく人生の針を進めることができたと感じています。今いる環境を生かすのは自分たち次第だと思うので、悔いのない学生生活を過ごしてください!


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