EIZO NEWS

2025.12.17

「EIZO EX 2025」実施レポート ■第2回 金子由里奈さん(映画監督・文筆家)2020年卒業

「見えないもの」を映す映画づくり —— 逸脱と親密さが生まれる表現

第2回は、国内外の映画祭で高く評価される映画監督・文筆家の金子由里奈さんが登壇。社会規範の隙間に潜む「見えないもの」との共生をテーマにしながら、独自の世界観で作品をつくり続ける創作プロセスが紹介されました。 

『散歩する植物』(2019年)『眠る虫』(2020年)『ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい』(2023年)に代表されるように、金子さんの作品は人間と非人間、可視と不可視、生者と死者、規範と逸脱といった境界を揺さぶるものが多く、学生からは「映像でこんな世界を描けるのか」という驚きの声が上がりました。また、映画祭のピッチマーケット、国内外の支援制度、地方で映画を撮る意義など、キャリア形成にもつながる実践的な知識が共有され、表現の幅を広げる示唆に富んだ回となりました。 
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 <金子さんからのエール>
 立命館映像学部の皆さま 映像学部には豊かな先生がいます。充実した機材があります。先生の言葉がひっかかるなら、それは学びの始まりです。映画が撮りたい人は機材にたくさん触れてほしいです。そして何より、いま隣にいる友達や同級生、先輩や後輩、学部だけでなく校内にはたくさんの人や物や景色にあふれています。友達がいなくても大丈夫です。あなたは映像のことが気になっているし、その気持ちは何かの萌芽です。手元にある本やひとりで過ごした時間が、将来あなたを形作るものにきっとなります。 私も気張らず頑張るので、皆さんも自由に頑張ってください。


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