2010年12月4日 (第2961回)

日本人バックパッカーの身ぶり

文学部 非常勤講師 大野 哲也

 私は中学校の教員をやめて1993年5月から5年1カ月間、自転車で世界を放浪していました。北米を自転車で横断することから始まった旅だったのですが、 私は、単にペダルを回すだけでは満足できずに、北米・南米・ヨーロッパ・アフリカ・オーストラリアの各大陸の最高峰を登ったり、南北両極点へ行ったりしました。

 本講座では、私が旅に出たきっかけや、旅先でのエピソードを紹介しながら、旅のおもしろさや、異文化理解について、みなさんと一緒に考えてみたいと思います。 このような試みによって、私たちは、普段私たちが「当たり前」だと思っている事柄が、いかに「当たり前」ではなかったか、ということに気付きます。 この自文化の相対化という作業は、他者理解に繋がる道でもあります。

 みなさんと想像の世界旅行を楽しみながら、私たちの知らない世界について、文化人類学的に考えてみたいと思っています。

聴講者の感想

 近時通信・交通手段の発達が相対的に地球規模を狭めており、これに国際間の経済活動が加わって人的移動に拍車が掛かっている。 本日の東南アジアに多くの外国人が訪れているのもその一環であろうが、相互の理解と交流を深めるには、先ず以てマナーに留意するより他はない。 その上で異文化の特色に触れ未知の領域に迫ると共に、観光資源の保全と活用の実例を具さに見聞するのが得難い収穫となるであろう。