2011年5月21日 (第2977回)
映画「京都太秦物語」上映・解説
映像学部 准教授 冨田 美香
映画『京都太秦物語』とは、松竹株式会社と立命館大学との産学連携教育の一つとして、本学映像学部の授業で共同制作した90分の劇映画です。
監督は、本学客員教授の山田洋次監督と、山田監督の助監督を長年務められた阿部勉監督との共同監督。スタッフは、松竹の映画人と映像学部生が務め、白川靜記念東洋文字文化研究所の協力もいただきながら、2010年に劇場公開されました。
物語は、京都・太秦の商店街に住むヒロイン・京子の恋物語を軸に、生まれ育った町での生活と、別世界の男性との新たな生活、のどちらを選ぶのか、人生の岐路に立った娘の葛藤を描いています。その京子の心情を強引な愛情表現で大きく揺さぶる男性が、白川文字学の若手研究者、榎大地(えのき だいち)です。
榎大地は、本作が恋物語として成立するか否かの鍵を握る重要な人物です。その大地が、なぜ、白川文字学の研究者になったのでしょうか?大地とは、どういう人物でしょうか?
本解説では、『京都太秦物語』と榎大地の創造譚を紹介します。
聴講者の感想
太秦物語の脚本を以前読んでいたので、脚本がこういう映画になるのだなと興味深く拝見させていただきました。漢字の話は、とても面白かったです。一つ一つの字に文化的な背景があることを、もっと知りたくなりました。