2011年9月22日 (第2989回)
発達障害とことば ―ことばの学習と行動―
文学部/応用人間科学研究科 教授 谷 晋二
「どうして言葉が話せないのだろう」
いろいろな場面でこの問いが行われます。交通事故の後、脳卒中の後、2歳になっても子どもが話し始めないとき、外国に行ったときにも繰り返されます。この問いに対する答えは様々です。
私が専門にしている行動分析学では、個人と環境との相互関係の中で行動を分析していきます。長年、発達障がいのある子どもたちに言葉の指導をしてきました。言語を行動の視点でとらえてみると、言語の獲得や言語の働きについて、これまでとは違った新しい発見があることに気づきます。
言語の獲得はいつから始まり、どのようなプロセスを通って達成されるのでしょう。言語によって、過去や未来を考え、問題解決の手立てを見つけることができます。その一方で、不安や悩みもまた見つけることができます。
言語についてあらためて、考えてみましょう。聴講者の感想
発達障害の方と言葉の関係だけでなく、自分自身の考え方についても考えさせられました。ありがとうございました。