2005年10月29日 (第2749回)

企業の社会的責任経営―アスベスト問題を例として―

政策科学部助教授/公認会計士 服部 利幸

 昨今、我々に身近な新聞や週刊誌などで、CSR(Corporate social responsibility:企業の社会的責任)という概念が盛んに使われています。

 社会的影響力を持った大企業が世界各地で数々の不祥事を起した結果、この概念が注目されていることは、これらのマスコミ報道でも窺い知ることができます。

 この講座では、企業の社会的責任とはどのような概念であるのか、また、この企業の社会的責任を企業経営に反映するには、どのように考えればいいのか、そして、企業が深くかかわった社会問題に対して、企業はどのように対処していかなければならないのかというような点に関して経営政策・経営戦略の初歩的な側面より解説したいと思います。

 調査が進行しているアスべスト問題のより良い解決のために、企業の社会的責任経営と今までの企業不祥事事例から、何か示唆できるものがあればと思います。