2012年3月24日 (第3008回)

高齢者支援からみえてきたもの

立命館大学人間科学研究所 客員研究員 高橋 伸子

  高齢者の認知機能の維持改善を考えて始まった「音読・計算」の活動は、コミュニケーションがもたらす大切さに気づかされながら、今も進化を続けています。この介入研究は高齢者施設の入所者を対象に2002年から始まりました。大学での活動は2006年からです。 初めの頃は、高齢者が大学へ定期的に通うということの理解がなかなか得られませんでした。大学は大学生のものだから、入ったりしたら注意を受けるのではというようなイメージを持っている高齢者もありました。 現在は、大学から地域へとその活動の場が拡がっています。高齢者を支援するのは大学生・大学院生・地域の方・大学関係者・行政・等々、いろいろな立場の方々が参加しているのも特徴です。 「音読・計算」+コミュニケーションを介しての高齢者支援の実践についてエピソードを交えて紹介したいと思います。望まれる高齢者支援のあり方について、これからも考えを深めて行きたいと考えています。

聴講者の感想

  私は会社員で、福祉・ボランティアに興味があり、本日聴講させて頂きました。高齢者プロジェクトにより、認知機能だけではなく、人の心や意識を変化させるのだと思いました。

 地域や世代をこえた、コミュニケーションの中で、お互い学びあえるのだと思いました。私も施設実習で実際に感じた点でありました。私もホームヘルパー2級資格をとりましたので、ボランティアから始め、転職も考えたいです。そして高齢者の方から色々な事を学び、又、お手伝いできる事があれば良いなと思います。

 非常に勉強になりました。ありがとうございました。