2015年4月4日 (第3124回)

『中国古代の文化』を読む

立命館大学文学部 助教 村田 進

 『中国古代の文化』は、白川先生が69歳の1979年に出版されました。翌年には続編として『中国古代の民俗』(講談杜学術文庫)も出されましたが、『~文化』を前提として書かれておりますので、『~文化』を先に読まれることをおすすめします。

 ところで本書でいう「古代」とは、白川先生自ら述べられておりますように(第8章)、甲骨文の時代から先秦までをいいます。つまり、殷から戦国時代までの千年をはるかに越える期間において、中国文化がどのように形成され、展開していったかについて本書では述べられています。そして取り上げられている事項は、文の理念・考古の世界・秩序の原理・原始法・巫祝の伝統・歌舞と芸能など、多岐にわたります。

 今回はそれらすべてをお話しすることは到底できませんので、このうちいくつかの事項を取り上げて、本書の歴史的・今日的な意義を再確認したいと思います。