2018年12月15日 (第3262回)

終末期医療と安楽死

立命館大学法科大学院 教授 松宮 孝明

 森鴎外の「高瀬舟」にあるように「安楽死」は古くからある問題です。しかし、近年の終末期医療の発展により、「安楽死」を取り巻く状況は大きく変化しています。また、アメリカやヨーロッパなどの諸外国では、「安楽死」や「終末期」にかかわる法律も、多様に展開しています。この講座では、こういった近年の問題状況を、刑事法学という観点から、国内での議論や諸外国での立法例を紹介しつつ明らかにして、この問題を考える素材を提供しようと考えております。