2006年7月1日 (第2778回)

国際的科学教育拠点を目指して  ―スーパー・サイエンス・ハイスクールとしての国際的取組み

立命館中学校・ 高等学校教頭 田中 博

 2002年度文部科学省からスーパーサイエンスハイスクールの指定を受け新しい科学教育を目指した様々な取り組みを行ってきた。2005年度には第Ⅱ期として再度5年間の指定を受け、今期においては、科学教育における高大連携と国際化を大きな柱として取り組んできている。

 立命館大学理工学部、情報理工学部のある「びわこ・くさつキャンパス(BKC)」に本校専用施設を持ち、「最先端科学研究入門」講座や大学講義受講(単位認定)を軸として大学との日常的つながりを持ち、また、学外の研究所等との連携も大切に考え、生徒の科学研究の活性化を目指してきた。

 科学教育における国際化もたいへん重要な課題と考え、多くの海外との科学交流を行っている。

 中心となる企画はRits Super Science Fairという高校生による科学研究の発表会で、3回目を迎えた昨年度は海外7カ国9校と国内SSH6校の参加を得て実施した。

 他にも、海外の高校との共同研究の取り組みを始めたことや、海外の交流校で実施されるScience Fairへの参加、京都SSH4校の共同企画としての日英高校生サイエンスワークショップ等様々な取り組みも行ってきた。英語の力のある生徒は情報量の多さから課題研究等におけるユニークな発想の展開をし、また、海外生徒との意見の交流は、さらに研究のモティベーションを高めるという場面を多く経験し、科学教育における国際化の重要性を強く意識している。