2006年7月22日 (第2781回)

キャリア教育と学力形成の取組み

立命館慶祥中学校・高等学校校長 西脇 終

 高校・大学卒業後、定職に就かずアルバイトで生活するいわゆるフリーターの増加やニートが大きな社会問題なり、文部科学省はその対策に乗り出し、学校現場では「キャリア教育」の取組が始まっている。本校の位置する北海道札幌を中心とする地域は「フリーター、ニート」の割合が最も多い地域の一つである。このような全国および地域の状況にあって本校ではいち早く「キャリア教育」への取組を開始した。

 ほとんどの生徒が大学に進む本校は「世界に通用する18歳」を目指すべき生徒像として掲げている。その生徒像を基に、まず「学ぶ目的」は、「社会に出て働くこと」であり、「働くことが社会貢献」でもあると明確に位置づけることを基点として教育実践の展開を組み立てている。これはいわゆる「キャリア教育」が単なる職業紹介などに単純化される傾向を防ぐためである。

 また、このような基点に立つとき、日常の授業を社会化する必要がある。例えば、地球的な規模で解決を迫られている課題や日本の社会問題を理解したうえで、それら諸問題の解決のためには総合的で高度な科学が必要であるという認識を持たせることが重要である。

 以上の基本的な考え方のもとで進めている本校での具体的な取組を紹介したい。