2021年6月26日(第3336回)

「オンライン化」のその先へ ――障害当事者が語るアクセシビリティ

NPO法人ゆに 田中結子
事務局長 NPO法人ゆに 事務局  安田真之 他

 NPO法人ゆには、大学等で学ぶ障害のある学生の学業や生活を支援する民間団体です。聴覚障害学生が受講する授業において音声情報を文字にして伝える文字情報保障、肢体不自由等の学生の移動等を介助するスタッフの派遣、それらの活動を担う人材の養成等を行っています。私たちは2011年の設立以来、小さな民間団体としての特徴を生かし、「障害学生支援のなんでも屋」として、その時々のニーズに応じた様々な活動に積極的に取り組んでいます。コロナ禍においては、障害者の生活に欠かせないヘルパー派遣の業務を継続しつつ、インターネットを活用した遠隔文字情報保障、視覚障害学生のオンライン授業アクセス支援といった活動に力を入れています。

 「新しい生活様式」のなかで様々な取り組みがオンライン化、非接触・非対面化されるなかで、障害者の生活やその支援には様々な変化が生まれつつあります。今回は、数人の障害当事者との対談を通じて、障害者にとってのアクセシビリティ(情報の得やすさ、移動のしやすさ、利用のしやすさ等)という視点で、ウィズコロナ・アフターコロナの課題と可能性を考えます。