2023年4月15日(第3378回)

障害女性の課題をメインストリームに!

自立生活センター神戶・Beすけっと 事務局⻑ 藤原 久美子

 障害者権利条約には、障害のある女性(障害女性)と少女の権利やエンパワメントについて書かれた第6条があります。この「複合的・交差的」視点を条約に盛り込むために、世界中の障害女性たちの強い働きかけがありました。昨年日本に出された勧告にも、6条以外に複数書き込まれています。障害女性の複合差別とは、女性であり、障害者であることで、困難が幾重にも重なり、複雑に絡み合うことで、その解消が更に困難になることを言います。DPI女性障害者ネットワークが行った「生きづらさ」調査から見えてきた課題を、私自身の体験も交えながらお話しし、理解を深めていただければと思います。そして、性の多様性が認知されつつある中で、なぜことさら『女性』を取り上げるのか?ということについても、お話しできればと思います。

 この複合的・交差的差別の課題をメインストリーム化することが、インクルーシブ社会を実現するために、欠かせないこととして捉えていただければと思います。