2025年2⽉15⽇(第3420回)

唯⼀性と応答性――⾃然と⽂化の現象学

⽴命館⼤学⽂学部 名誉教授・特任教授 ⾕ 徹

 「現象学」の名で呼ばれる哲学運動は20世紀以後、ヨーロッパ哲学のひとつの軸になりました。フッサール、ハイデガー、サルトル、メルロ=ポンティ、デリダ、レヴィナスなどの名を思い浮かべていただいてよいでしょう。本学客員教授でもあった木村敏らの日本人の名も同様です。そして、世界各地の研究拠点と並んで、立命館大学にも「間文化現象学研究センター」が創設され、互いに連携して研究を進めています。
 その現象学の基本原理を解説し、さらに、それが「間文化性」という問題に取り組むようになった経緯を示し、それが「この今」の人間—―「唯一性」と「応答性」という構造をもつ身体的かつ言語的な人間――の問題に深く関わっていることを話したいと思います。

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