2025年6⽉21⽇(第3427回)
海を越えるパブリック・ヒストリー -村と村をつなぐカナダ移民史掘りおこしの試みー
京都外国語大学 国際貢献学部 教授 河上幸子
研究者はこれまで学問の発展に寄与するため、地域の協力を得てデータを得てきました。そして、学会発表や論文執筆などを通して、主に学問に関わるコミュニティ内でその成果を公開・蓄積してきたのです。しかし、学問の公共性が問われる今、地域の発展や課題解決に寄与するため、地域が研究者の協力を得てデータを得るケースもあります。地域のニーズにもとづく調査をおこない、その結果を地域関係者と共有する仕組みづくりをしていくために、地域は研究者の協力を必要としています。本講演では、歴史構築を学問の領域に閉じ込めずに、一般市民に開いていく実践としての「パブリック・ヒストリー」 概念を出発点に、日本およびカナダ双方の地域関係者と研究者たちが海を越えて連携し、取り組んでいるカナダ移民史掘りおこし実践を紹介していきます。
講座お申込み