11/8(火)「複合型災害の救援と復興」日中シンポジウム実施報告
「東日本大震災に関る研究推進プログラム」採択研究『複合型災害の救援・復興のための「政策特区」構想と
未来型エネルギー最適化システムのエコデザイン』(研究代表者政策科学部周瑋生教授)の報告書が届きましたので、公開いたします。
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「複合型災害の救援と復興」日中シンポジウム
実施報告書
去る11月8日に、立命館大学政策科学部と四川大学―香港理工大学震災復興と管理学院と共催の
「複合型災害の救援と復興」日中シンポジウムが四川大学(中国成都市)にて開催された。
本シンポジムの主旨としては、3年前の「5.12」四川大地震と今回の「3.11」東日本大地震でみられる
ような壊滅的な複合型被害(大地震、大津波、原発輻射)の救援・復興システムを迅速さと着実さの
観点に加え、気候変動、低炭素化、循環型、自然共生など人類のサステイナビリティといった課題から、
被災地を未来型の誇りある世界モデルに築きあげるために、日中両国の研究者が経済、社会、技術、
文化、環境などの総合的な視点から、その救援・復興・再生策の検討・交流と提案を行うことを目的として
開催されたものである。
本学は、「東日本大震災に関る研究推進プログラム」関係の、『複合型災害の救援・復興のための
「政策特区」構想と未来型エネルギー最適化システムのエコデザイン』(研究代表者政策科学部教授周瑋生)と
『教育と福祉との連携に基づく子どものトラウマケアのあり方』(研究代表者産業社会学部教授野田正人)の
関連研究者と本学部院生計7名が参加した。
四川大学からは石堅副学長はじめ、総勢17名教授と44名の院生が参加された。
シンポジウムでは、複合型災害の救援と復興「政策特区」構想、原子力との競合や地域特性を考慮した
都市農村連携分散型電気供給の最適化モデル、被災後の再建:文化形態と文化心理、異なる社会制度下に
おける「災害救援復興ペアリングシステム」の設計、GISとRS技術に基づく山岳地帯における災害とリスク評価、
災害に強いコンパクトシティモデルのエコデザイン、汶川地震後の新農村計画建設、被災住民の精神的ケア、
義肢設計と回復状態における生物力学研究、被災建築環境の改善と被災後の保障再建、など12個の
テーマにわけて、研究発表や、大学の研究紹介を行った。
シンポジウムに先だって、被災地再建プロジェクトやペアリング支援システムと効果などを現地調査し、
四川大学石副学長、災害復興と管理学院龍恩深副院長らと今後の研究交流や人材育成などについて、懇談を行った。