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■「後方支援スタッフ派遣」第5便 活動報告

災害復興支援室では、中長期的支援が求められる東北の被災地へ学生を継続的に派遣する企画
「後方支援スタッフ派遣」を、サービスラーニングとは異なる位置づけで実施中です。
今回は、宮古市観光協会が岩手県宮古市田老地区開催する津波被害に関する学習会に参加し
宮古市災害ボランティアセンターが実施する、被災者の生活支援活動に参加しました。

   

【第5便の概要】
参加人数:学生13名、引率職員2名
日  程:2012年3月1日(木)から3月6日(火)
宿泊場所:宮古市災害ボランティアセンター・生活復興支援センター ボランティア宿泊スペース
活動場所:宮古市内 応急仮設住宅、集会所内集会所等
活動内容:津波被害・防災学習会への参加、仮設住宅における生活支援の補助
                                      
<スケジュール>
3/1(木) 夜 京都駅出発
3/2(金) 岩手県宮古市へ、田老地区の津波被害説明「学ぶ防災」に参加
3/3(土) 応急仮設住宅集会所での傾聴活動
3/4(日) 応急仮設住宅集会所での傾聴活動
3/5(月) 宿舎清掃、観光(中尊寺)、帰路
3/6(火) 朝 京都駅着(解散

<参加学生のコメント(終了後のアンケートより一部抜粋)>


■今後自分の専攻を生かして復興に貢献したい

今回ボランティアを始めて経験し、人の為に何かをしたいと思うようになりました。ボランティアは
東北だけでなく世界にも目を向けて挑戦したいと思います。また他の参加者からも刺激を受ける話を
沢山聞かせてもらったので、今後の生活の糧にしたいです。
より多くの人に今の東北の現状を知ってもらいたいです。これから専攻の地理学という観点からボラ
ンティアでのツーリズムの発展の可能性を考えたいと思いました。いま被災地が抱える問題を自分の
耳を通して聞いたからには今後長くかかっても復興の手掛かりになるようなことをしたいです。
<文学部 1回生>

■津波を知る人々に、笑顔を引き出す支援をしたい

仮設住宅で遊んでいた子供たちの言動が最も印象的だった。普通の遊び盛りのやんちゃ坊主のような
彼らがふとした瞬間に見せる顔や言葉に震災の傷が感じられた。まだ小学校低学年にも関わらず
「防潮堤」「津波」「放射能」という単語を知っていて、遊びの中でも大津波が巨大防波堤を超える
というまさに3.11.のことを表すような遊びをしていたのが衝撃だった。ふとした瞬間にとても悲し
そうな顔をみせたりしていて、いつも元気いっぱい暴れている子供からはみることのできない姿が
みられた。
被災地の大人ももちろんだが、小さな子供たちが目の当たりにした想像を絶する現実から受けた傷は
もっと大きいのではと思った。大人も子供ももっと笑顔を引き出せる支援ができれば、と思った。
<文学部 3回生>

■実際に行かないとわからない現地の状況を知った
被災地の現状は、マスメディアを通して知っているつもりになっていたが、行かないと分からない
現地の状況があることを知った。景観だけでなく雰囲気も被災地は、言葉にしにくいが少し特異的で
(周囲に何もない状況だからかもしれないが)、実際に被災地に自分の足で立ってみて言葉に出来な
い思いがこみ上げた。
<薬学部 2回>

※引率職員より
震災から約一年が経つ頃でしたが、現地では「現状を知ってほしい」、「忘れないで伝えてほしい」
というニーズがあり、今後も支援の必要性があると感じました。学生も初日は何ができるのだろうか
と不安を感じていましたが、傾聴ボランティアで被災者の方と接する中で、それぞれに意味を感じて
いる様子でした。
現地を見て、話を聞くだけでも、学生は被災地の今後やボランティアのあり方など、何かを感じ、
考える機会になると思います。そして、この活動で得た経験や感じたことを自分なりに消化し、
家族や友人に伝え多くの人と共有してほしいと思います。
<広報課 職員>