正課・課外活動
07.23
正課2025
現場で学ぶ、「食」のリアル―マリアゼミ、山田牧場で酪農を体感
2025年6月26日、マリアゼミの学生たちが滋賀県信楽町にある老舗「山田牧場」を訪問しました。約100年の歴史を持つこの牧場は、地域に根ざした小規模酪農を実践するとともに、チーズやヨーグルトなどの乳製品づくりにも力を入れ、酪農教育ファームとしても認定されています。
今回のフィールドワークでは、乳製品の生産現場を見学するだけでなく、「ご当地」の価値をどのように伝え、消費者との共感を生み出すかという視点から、作り手の想いにじかに触れる貴重な学びの機会となりました。
チーズ工房では、種類ごとに異なる発酵や熟成の管理、繊細な温度調整など、高い技術と手間が込められていることを学びました。牛舎では、牛の健康を第一に考えた飼料の工夫や飼育環境に触れ、酪農という営みの奥深さを実感しました。
試食では、濃厚でまろやかな「食べるヨーグルト」や、生クリームのような口当たりのノンホモ牛乳、さらに魚醤や京都のすぐきと合わせた個性豊かなチーズを味わい、それぞれの製品に込められたこだわりを五感で体験し、「こんな味、初めて!」という声も多く聞かれました。また、滋賀の伝統的な発酵食品である鮒ずしの乳酸菌を活用して開発されたチーズ「琵琶のトト」も提供され、地域資源を活かしたユニークな試みに、参加者の関心を集めていました。
このような体験を通じて、学生たちは「食」の背景にある物語や、地域資源の持続的な活用の意義について深く考える契機を得ました。今後のゼミ活動では、現場での学びを土台に、生産者と消費者をつなぐ新たなアプローチについて、さらに探究していく予定です。