卒業後の進路

Career

広がる
食マネジメント学部の
キャリア

Career

本学部で学んだことを活かせるキャリア・将来の進路は、広範囲にわたります。食マネジメント学部卒業生が活躍できる場は、「食」が中心となっている業種だけではありません。食に関する総合的知識・理解を有する優位性を活かして、「食」を全体の業務の中で扱う業種も入れると、期待される活躍の場は相当な広がりがあります。

例えば、本や雑誌などの出版業界では食に関する記事は多く、編集者やライターが想定されます。銀行においては、融資先に広範な食関連企業があり、そのような企業への融資やコンサルティング業務があります。また、ホテル・旅館や観光旅行に食は欠かせませんし、鉄道会社では旅客部門以外の売り上比率が高く、駅ビルやエキナカにおいても食は重要です。航空会社における食の空輸や機内食の提供、総合商社における食品部門も同様です。放送・マスコミ・広告・映像などにおいても食に関するシーンが多く扱われています。公衆衛生、介護・福祉などにおいても、食による健康増進のコーディネータとしての貢献が期待されています。さらに、地方公務員として食をキーワードに地域活性化の役割を果たすことも可能です。

「食」の学びを通じて身に付けた実践的なマネジメント力の基礎は、組織や人をまとめ、目標を達成していくことに直結しています。その意味であらゆる分野に進むことができます。また、最初は食関連の仕事に就き、その後他の部門や部署でもマネジメント力を活かして活躍することができます。

社会、ビジネス、文化、
「食」から広がる学びの領域

Field of Study
「食」を総合的に捉える GASTRONOMY MANAGEMENT フードマネジメント・フードカルチャー・フードテクノロジー

食マネジメント学部では、マネジメント、カルチャー、テクノロジーの3つの領域を
総合的に学ぶ体系を「食科学」とします。
食に関わる人類的な諸問題を解決する人材を育成するという社会の要請に応えることを目的とし、
高度なマネジメント能力と実践的な行動力を備えるため、
経済学・経営学を基盤としながら、食科学を学修します。

  • どうすれば持続的・効率的に「食」を供給、消費できるか

    経済学・経営学の基礎を身につけ、グローバル化する「食」の供給・消費の仕組みや地域の役割を体系的に理解するとともに、社会にとって最適な政策や、「食」に関わる組織や企業のあるべき姿、先端の経営技法を学びます。

    • マーケティング論

    • マネジメント論

    • 行動経済学

    • 流通論

    • 消費者行動分析

    • フードデザインマネジメント論

    • 美食ビジネス

    • 食の安全

    • 資源循環論

    • アグリビジネス

    • etc...
  • 人は何を食べてきたのか、いま、何を食べているのか

    日本や世界の食行動を文化的、地理的、歴史的な視点から学び、「食」の多様性と奥深さを知るとともに、「食」と人の織り成すさまざまな文化を理解します。学びを通じて世界に触れ、異文化理解力と外国語コミュニケーション力も磨きます。

    • 食の文化人類学

    • 食の地理学

    • 食の思想と文芸

    • 食の日本史

    • 食と郷土

    • 食のエリアスタディ

    • etc...
  • 人はおいしさと安心をどのように感じるのか

    官能評価学や認知科学の側面と、栄養学や調理科学の側面から、「食」にアプローチ。人が安全においしく食べるとはどういうことかについて科学的に理解することで、新たな「食」の可能性を開く素養を身につけます。

    • 食と心理学

    • 官能評価学

    • 食認知科学

    • 栄養学

    • 食と健康

    • 食事機能科学

    • etc...

卒業生からの
メッセージ

Message
  • フードマネジメント

    渡壁さんメイン画像

    日本電気株式会社

    渡壁 響さん

    WATAKABE HIBIKI

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    日々の楽しみの一つ「食」をいろいろな視点から学びたくて

    幼い頃から母が食を大切にしていた影響で、私にとって食は身近なテーマの一つでした。母は、栄養面はもちろん、味や器・盛り付けも大事にしてくれていて、味覚・視覚・触覚など様々な角度から食に触れられていたように思います。そのため、食を多角的に学べる食マネジメント学部に魅力を感じ、進学することにしました。

    在学中は、マーケティング系のゼミに所属していました。特に印象に残っていることはゼミのメンバーと「なぜ若者はスターバックスに魅力を感じるのか」という研究に取り組んだことです。私たちは最初、「『雰囲気が良い』から若者はスターバックスに魅力を感じる」という仮説を立て、若者を対象にアンケートを実施しようと単純に考えていました。しかし、教授からは「『雰囲気が良い』をもっと具体的な言葉を用いて、測定できるようなアンケートを作らなければいけない」とアンケートの作り方から徹底的にご指導をいただきました。そこからはみんなで先行研究や辞書を読み漁り、「雰囲気が良い」を測るための言葉探しをしました。とても地道な作業ではありましたが、世の中のイメージ戦略などはこういった作業を経て作られているのだと、研究をしながらフローやポイントを知ることができました。

    食マネジメント学部では、みんな、食に対して情熱を持っているという点では共通していますがそのアプローチの仕方は十人十色です。食の歴史や文化を研究する人、地域のお土産づくりをしている人、ピザの焼き方を研究する人など。興味の持ち方はさまざまでしたが、最終的には「食」という共通のテーマに結びついているところが面白かったですし、多様な視点を持つ人々と交流することで、新たな発見があり、とても刺激的な学びの場だったと感じます。

    渡壁さん働くシーン1

    多様な価値観を持つ人たちの中で
    新しい視点を持てた

    「多様な視点」というと、国内外の多様な価値観に触れられた学生時代でもありました。もともと高校では英語科だったこともあり、食マネジメント学部内で用意されている英語・外国語の授業はもちろん、一般教養などでも英語系の授業を積極的に取っていました。それをきっかけに、色々な国に興味を持つようになり、縁もあって学生時代はイタリアとカンボジアに訪れることができました。特に印象に残っているのはやはり食で、カンボジアにはあまり日本では見たことのない食べ物があったり、イタリアにはアペリティーボというお酒を飲みかわす文化があったりと新たな発見がありました。

    社会人になってからより感じることですが、多様な視点は組み合わせることで、新たな価値を創出することができると思います。多様な視点を組み合わせるためには、人と関わる力、そして人同士をつなげる力といった、いわゆるコミュニケーション力が重要になってくると考えますが、学生時代に多文化に触れることが多かったことが今の自分の助けになっていると感じています。立命館大学には海外へ行って学ぶことができるプログラムが多く用意されているので、自分から積極的に活用してみてほしいと思います。

    渡壁さん働くシーン2

    技術的基盤を整えたうえで、
    マーケティングに挑戦したい

    大学選びをしているころから将来は「人を楽しませ、生活を豊かにすることをしたい」という思いがずっとありました。その方法の一つとして、大学では「食」について学んでいました。ただ、就職活動を進める中で「人を楽しませ、生活を豊かにする」にはまず、「世の中の不便をなくすこと」が必要なのではないかと考えるようになりました。そんな時に興味を持ったのがIT業界です。今やレストランでも自動配膳ロボットや自動調理器など、食にもITが深く関わってきていることに気づき、IT業界の中でも技術職よりのシステムエンジニア(SE)を志望するようになりました。

    SEを選んだ理由としては、「作る側」の視点が欲しかったためです。大学時代はマーケティングのゼミに所属し、「売る側」の視点に興味を持っていました。しかし、実際にビジネスとして商品やサービスを売るためには、それらがどういった製品で、どのようなプロセスで作られ、どれくらいのコスト、人がかけられているのかなどを深く理解する必要があると考え、まずはSEとして技術の基盤を築く道を選びました。

    現在は志望通り、IT業界でシステムエンジニア(SE)として働いています。IT業界と聞くとはじめは、文系でも活躍できるのかという疑問や、あまりITに詳しくない自分に技術職であるSEが務まるか不安もありました。しかし、現代社会において世の中を便利にしてきたのはITであると考えたとき、私のやりたいことができるのではないかと考え、思い切って飛び込みました。

    就職後はグローバル系の通信事業を経て、現在は航空管制官の方々が業務で使用するシステムを作っています。実際にSEとして働く中で、「分からないからこそ貢献できることがある」とも感じています。将来的には、SEとして培った技術・視点を活かしながら、マーケティングの分野にも挑戦していきたいです。

  • フードマネジメント

    暮松さんメイン画像

    株式会社阪急阪神百貨店

    暮松 舞さん

    KUREMATSU MAI

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    「食」という観点から経営について学びたかった

    もともと、経営学に強い興味があり経営学部、商学部を目指していました。

    そんな中、「食」と「経営」の2つを関連付けて学べる「食マネジメント学部」という学部が立命館大学に設立されることを知りました。学びの領域としてマネジメント、カルチャー、テクノロジーという3つの科目をバランス良く学べること、食を通しての幸せを幼い頃から感じてきたことで、“食をきっかけに起こる何か”を学んでみたいと思っていたこともあり、食という観点から経営学を学ぶことに強く興味を惹かれ志望しました。

    食マネジメント学部の授業はどれも面白い内容で、心惹かれるものが多かったのを覚えています。その中でも印象に残っている科目は「行動経済学」と「総合講義」。行動経済学は、従来の経済学とは違う視点で、人間の行動・心理から新たな知見を見いだしていく授業で、心理学を掛け合わせて学びました。特に「アプローチの仕方で受け取られ方が変化する」ということ、消費者の心理的な面から経済学を考え、実社会への適用として経営やマーケティングの戦略や開発をすることが私には新鮮な考え方でとても興味深かったことを覚えています。

    総合講義は、楽しみにしていた授業の1つです。特に覚えているのはサイゼリヤの社長の講義です。現場があり、本部がありその中でも様々な役割があること、1つ1つを点で見るのではなく、すべてがつながっていること、またそのすべてを知っているからこその経営があるということは、まさに食マネジメント学部で自身が学びたいことだと気づかされた時間でした。登壇者は毎回変わり、各業界をけん引する実業家の方々がゲストとして来てくれます。講義では、登壇者が見ている景色と実社会での学びを教えていただけて毎回学びと気づきの多い、刺激的な時間でした。

    食マネジメント学部で経済学・経営学を基盤として「食」の学びを通じて身に付けた実践的なマネジメント力の基礎は、社会に出た今も大いに役立っていると感じます。

    暮松さん働くシーン1

    顧客の自己実現を叶える
    新規ビジネスに取り組む

    現在は株式会社阪急阪神百貨店でお客様の自己実現や課題解決につながる新規ビジネス開発に携わっています。会社内での新規ビジネス開発・取組への伴走や、外部で開発知見を習得し、社内へ共有したり、新規事業の具現化をしたり。会社で重視している「顧客基点」という、お客様の声を元に活動していく考えを社内により深く浸透させていくためのプロジェクトも行っているので、大学時代に学んだマネジメントや行動経済学、マーケティング論、消費者行動分析などが大いに役立っています。今後も、中長期的に目的をもって取り組み、やりがいを見出しながら働ける人が増えるよう貢献していきたいと考えています。

    暮松さん働くシーン2

    生まれ育った関西に貢献したい

    自分が生まれ育った関西で、次世代を担う若年層や子どもたちにも、心に残る思い出を届けたいです。「阪急阪神百貨店の起こした“コト”で、地域に関わる人々の暮らしが楽しく、心豊かになる」そんなきっかけや仕組み作りに挑戦し続けます。

  • フードカルチャー

    平畑さんメイン画像

    株式会社上野忠

    平畑 友貴さん

    HIRAHATA TOMOKI

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    食に関する幅広い知識を身に付けたくて食マネジメント学部へ

    幼少期から母と料理やお菓子作りをする機会が多く、また当時は兄がバリスタ、姉がパティシエと、家族が食に関わる仕事をしていたので、自然と「食に関わる仕事に就きたい」と考えていました。また、高校では陸上部に所属していたことから、当初はアスリートをサポートする管理栄養士を目指していましたが、立命館大学の「食マネジメント学部」設立の話を聞き、栄養学だけでなく、食文化やマネジメントなど幅広い視点から食を学べる点に魅力を感じ、「食を総合的に学べる」食マネジメント学部を志望しました。

    平畑さん働くシーン1

    新しいことに
    チャレンジしやすい環境だった

    ゼミではイタリアの食文化を深掘りしたことが印象に残っています。イタリアのスローフード協会の方から、食を学ぶ日本の学生のためにと寄贈されたピザ窯を活用するために、ピザ団体を設立。ただピザを作って食べるだけでなく、イタリアの食文化や歴史を学び、広める活動に取り組んでいました。卒業論文ではナポリピッツァの生地構成について研究。ピザ生地は4種類の原料でできています。ナポリピッツァと名乗るにはそれぞれの原料に基準となる配合比があり、その配分を変えるとどうなるのか、またそれぞれがどんな作用を及ぼしてピザ生地になるのか知りたいと思ったのがきっかけです。結果的にナポリで推奨されている配合比が美味しさの秘訣の基盤であることが分かり、当時の料理人たちが味や食感など、試行錯誤をしてきた過程までもが食文化を築いていることを学びました。

    他にも官能評価を専門とする教授にご協力いただき、学生たちに声をかけてスパイスカレー作りのイベントを開催しました。このイベントでは、カレーやスパイスに関する勉強をしながら6種類のカレーを作り、味覚的にも学び的にも刺激的な取り組みでした。このように食マネジメント学部では、学生の興味関心の追及を先生方がサポートしてくれるので、新しいことに挑戦しやすい環境でした。

    平畑さん働くシーン2

    プロの開発者と1から
    和菓子を作る面白さ

    食の商品開発に携わる仕事に就きたいと活動している時に、「知るカフェ」という学生と企業の交流の場で、現在の職場である株式会社上野忠と出会いました。そこで、商品開発専門の部署ではなくても、商品開発に携われることを知りました。

    また、学部ではイタリアの食文化を深掘りしましたが、就活中にイタリアと日本の食文化を比較し、“日本のことを全然知らない自分”と“日本の食文化の素晴らしさ”に気づき、卒業後は日本食の魅力に寄与したいと考えていました。携わりたかった商品開発と日本の食文化に関わる仕事の両輪を実現できるのは、食品の専門商社やメーカーの営業だと考え、希望に沿った企業へ就活を行いました。

    現在は和素材原料を扱う上野忠の営業職として、製菓製パンメーカーや和洋菓子店に自社の商材を提案しています。技術的なフォローから販売促進までサポートすることで、商品開発にも間接的に携わることができています。そこには、食マネジメント学部で学んだ「原材料はアイディア次第でいろいろな食べ物になる」ということ、食材が食卓に運ばれるまでの過程の学びが大いに役立っています。

    日本の食文化は季節感や込められた思いなど、奥深い魅力に溢れています。クライアントの要望に応え、共に作り上げた商品が店頭に並ぶ瞬間は何にも代えがたいもの。私は学生の時から自分1人で楽しむより、多くの人を巻き込んで挑戦する方が楽しいタイプなので、今後もいろいろな人たちとタッグを組み、日本国内だけでなく世界に向けて和菓子の魅力、和の文化の魅力を届けられるように発信して行きたいです。

  • フードカルチャー

    萬福さんメイン画像

    株式会社SAJ
    (パティスリー・サダハル・アオキ・パリ)

    萬福 天弓さん

    MAMPUKU AYUMI

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    スローフードの文化を学ぶため現地イタリアへの留学を実現

    高校時代にイタリアの「スローフード」という食文化と出会い、もっと学びたいと大学探しをしている中、日本国内で唯一スローフードを学べる大学が立命館大学の食マネジメント学部だと知り、志願しました。

    入学後は、スローフード協会イタリア本部で活躍された教授のゼミに入り、知りたかったスローフードについて実際に見て触れて学ぶという貴重な体験をたくさん経験することができました。GSP(=ガストロノミックスタディプロジェクト)でイタリアに留学した際には、スローフードに認定されている食材を見に行ったり、生産者の話を聞いたり、実際に自分たちで料理を作り、食べる経験は忘れられません。中でも、私の転機になったのは、DOMORIのチョコレート工場の見学です。チョコレートの生産過程を学び、実際にチョコレートを作ってテイスティングをするという体験を通して「あれ、私ってチョコレートのこと好きなんだ!」と気づかされました。その後、もう一度イタリアへ留学したくて資金を貯金するためにはじめたアルバイトで出会ったのが、今の職場である「サダハルアオキ」です。

    萬福さん働くシーン1

    自分が1から手がけた商品を
    世に送り出す嬉しさ

    入社後、東京での研修を経て2年間は京都の店舗で店長をしていました。店舗ではお客様の顔を直に見てサダハルアオキのこだわり抜いた商品を直接お届けできることがやりがいでした。現在は販売推進部で企業様とコラボし、新しい商品を生み出して世に発信する仕事をしています。自身が手掛けた商品がブランドと想いを背負って店頭に並んでいるのを見守るのは何とも言えない嬉しさと責任感がこみ上げてきます。これからもサダハルアオキというブランドの商品の魅力や青木シェフの想いをより多くの人に届けていくという使命感を持って取り組んでいきます。仕事をする中で食マネジメント学部の学びが活きることも多々。学んだ知識や考え方は、社会で必要な知識やスキルを理解している方たちから学べたからこそ今の仕事に生かせることが多いのだと改めて認識しています。

    萬福さん働くシーン2

    食マネジメント学部の教授の言葉が
    人生の指標になっている

    ゼミの教授が常に口にしていた「人生を楽しみなさい」という言葉は私の人生の指標です。

    その言葉と教授の力を借り、大学時代は興味あることにたくさん挑戦してきました。例えば、「食で地方を活性化させるにはどうしたらいいのか」という疑問をもとに、食を通して地元の魅力に気づいてもらう食育活動を行う団体を設立。子供たち自身に食材の調達から調理、後片付けをしてもらう体験を通して食育を提供しました。使用する食材には鹿肉を使用したこともあります。山で野生の鹿が増え、農家などに被害が及んでいる問題を解決する糸口として「もし、きちんと調理ができれば私たちの命につながる“山の幸”になる」ということを伝えたかったため。このような多岐にわたる経験を通じて、私たちが生きていく上では欠かせない食の不思議な力と可能性について体感し、食にかかわる仕事に興味を持つようになりました。

    仕事も勉強も“自分が楽しめる環境を作ることの大切さ”を教えてくれた教授の言葉を胸に、自分の心が踊る方か、人生をエンジョイできる方かを軸に人生の選択をしています。

    4年間の大学生活は長いようであっという間です。1つでもやりたいことを見つけて、やり遂げるために何が必要なのかを逆算してチャレンジして欲しいなと思います。

  • フードテクノロジー

    三浦さんメイン画像

    大津卸売市場

    三浦 凜さん

    MIURA RIN

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    「風評被害」への興味から食マネジメント学部へ

    父の地元が東日本大震災の被害にあい、知り合いの漁師さんから「震災の影響で魚が売れず苦労している」という話を直接聞いたとき、“食の風評被害”という現象に強く興味を持ちました。それがきっかけで将来は食に携わる仕事をすることが目標に。食マネジメント学部を知ったとき、食だけでなく、食を取り巻く環境を含め、複合的に学べるということが自身の学びたいことと合致。立命館大学へ志望しました。

    入学後、風評被害は人間の心理的な部分からも派生すると思い、社会学・心理学と食を中心に学びました。人間のふわっとした感覚や概念を数値化することが特に興味深かったです。苦みや甘みなどの味覚を数値化だけでなく、食べ物に対して抱く、おいしい、怖いなどの感情を数値化して測定する方法や、風評被害までの人間心理や感情などを学びました。

    三浦さん働くシーン1

    チャンスが沢山転がっている学部

    せっかく大学に入ったなら面白いことがしたい!という思いで教授に相談すると、私をたくさんの場所に連れて行ってくれて、いろんな人に会わせてくれました。気づいたら入るつもりのなかった団体に引き込まれていた、なんてことも。それから自身でもイベントを企画実施することにしました。テーマはフードロス削減。企画実施にあたり農家や、酒蔵などに取材にいきフードロスへの理解を深め、どう生活者を巻き込むか考えたとき、オンライン参加型のフードロスを使用したレシピ発案のイベントにすることに。参加者には身近にあるフードロス食品から新たな料理を生み出してもらうという形でレシピを考案いただき、審査員・視聴者に評価してもらうという内容です。参加者をはじめとした多くの方に食の社会問題やフードロス削減への理解を深めていただくことができ、自身も理解を深められる良い経験だったと思います。

    このように食マネジメント学部の教授陣は学生のしたいことや興味のあることを全力でサポートしてくださる方ばかりで、自分の好きをとことん追求し、楽しむことのできた大学生活でした。

    三浦さん働くシーン2

    若い世代に日本食の魅力を伝えたい

    前職の豊洲市場の通販会社から、大津卸売市場に転職しました。

    大学の講義で知り合い、3・4回生のときにインターンシップでお世話になった大津卸売市場の社長から「新規事業をはじめたい」という熱い想いを聞き「一緒に仕事をしたい」と思い転職を決めました。今は水産の卸業をしていて、魚を捌き、飲食店に届ける仕事をしています。実は「魚を捌いたことがない」ことも転職の理由の1つです。前職では実際に商品を触っていない自分が、商品の魅力を文章で説明をするということに違和感を覚えていました。これからは実際に商品を触り、生産者の立場にもなることで生産から販売までを身をもって経験し、自分の価値を高めていきたいと思います。

    そして、自身が食に関して学ぶきっかけになった風評被害が今後起きるような出来事が発生した際、今まで培ってきた経験を活かし、生産者や日本の食文化を守る人になりたいと思っています。

  • フードテクノロジー

    山岡さんメイン画像

    海外大学院進学(Master of Marketing)/
    起業

    山岡 洋斗さん

    YAMAOKA HIROTO

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    多様な分野の教授と交流し夢が広がる

    幼少期から魚が好きで水産学部に興味がありましたが、起業にも関心があったため、経済・経営分野のどちらに進むか悩んでいました。そんな時に立命館大学の食マネジメント学部を知り、高校の教授に相談。「経済・経営系は座学が中心だが、食マネジメント学部はフィールドワークや社長の講義もあり、君に合っている」とアドバイスを受け、この道を選びました。

    1・2回生は経営学を中心に学び、3回生から生物系のゼミを受講しました。教授が長崎大学大学院 医歯薬学総合研究科から来た方で、ゼミに配属される前から研究に参加させていただきました。卒論では「オルガノイド」をテーマに、カルシウムを吸収すると光る人工腸を作り、視覚的にカルシウムの吸収を確認できる技術を研究しました。骨粗しょう症の人の薬や、機能性表示食品に記載するために必要な研究です。また、マウスの解剖をしたり、細胞培養や、pcr法を用いた遺伝子型の判定なども習得しました。ゼミでは生物の研究にたくさんチャレンジでき、文系ながらこうした実験ができたのは新鮮で面白い体験でした。在学中も起業への興味は常にあり、ビジネスのアイディアを思いついた際は、関連分野の教授にプレゼンをして意見をもらっていました。教授は専門家や業界関係者を紹介してくださることもあり、その時々の興味に応じて相談しやすかったのも大きな魅力だったと思います。

    山岡さん働くシーン1

    マーケティングの
    理解を深めるため大学院へ

    卒業後は、起業したいと考えていましたが、その前によりマーケティングの理解を深めておきたいと考え、Master of Marketingを受講するため海外大学院への進学を決意。各国の大学院を調べ、ビジネス分野に強いシドニーの大学院に進学しました。卒業後も学部の海外経験が豊富な教授にアドバイスをいただきながら研究分野を検討し、おかげで海外留学までに心構えができたといっても過言ではありません。大学院に進学してからは消費者にどのようにブランド認知を広めるか、商品訴求の戦略・理論などマーケティングに特化した研究に取り組みました。食マネジメント学部で経営・経済の基礎を学んでいたため、理解しやすく研究が捗ったこともあり、在学中にアウトプットの場として起業まで行動に起こせました。シドニーでは図書館や勉強スペースが日本より充実しており、夜遅くまで学ぶ人が多かったのも刺激的でした。

    山岡さん働くシーン2

    淡路島の「地元産業」を
    盛り上げていきたい

    現在はアウトプットの場として、お香ブランドの立ち上げや、ジェラートの開発・販売に挑戦しています。大学院在学中に起業したため、資金や時間に制約があり、あらゆるリスクを抑えた事業にすること、有形商材を製造、流通する様を見ることができるということを主軸に模索した結果、この2つのビジネスに至りました。

    まず、食マネジメント学部の卒業生である友人に声をかけ、まだ国内では珍しいリキュール入りのジェラートを作ろうと一緒に開発をスタート。オンライン販売をベースにしつつ、店舗展開も目指しています。

    次に、コロナ禍の外出制限でブームになったお香を若者向けにおしゃれなイメージにし発信したいと想い、お香のブランドを立ち上げました。実は、線香の生産量日本一を占める淡路島。淡路島への観光客は多いですが、地場産業においては後継者不足やうまく魅力発信ができていないという課題に直面しています。自分の事業を通して若者や海外の方にお香と淡路島の魅力発信をし、その課題にコミットすることで淡路島の産業を盛り上げ、大好きな地元への地域貢献をしていきたいと考えています。

進路・就職状況

Data
2024年3月卒業者の業種別進路決定状況 製造33.3%、流通・商事18.9%、金融8.6%、サービス33.7%、マスコミ2.5%、公務2.9% 進学率5.3%
ACADEMIC PATH, CAREER PATH
  • 円グラフの数値は小数点以下第二位を四捨五入により算出。
  • 進学率={進学者/(就職者+進学者)}。ただし、進学者には大学院だけでなく その他の進学者を含む。
  • 端数処理の関係で100%にならない場合があります。

2024年3月卒業者 進路・就職先一例(50音順)

  • アイリスオーヤマ(株)
  • 赤城乳業(株)
  • アサヒビール(株)
  • 味の素AGF(株)
  • (株)伊藤園
  • (株)イトーヨーカ堂
  • (株)NTTドコモ
  • (株)オイシス
  • (株)神戸屋
  • コーセー化粧品販売(株)
  • コカ・コーラボトラーズジャパン(株)
  • 国家公務員総合職(消費者庁)
  • サッポロビール(株)
  • (株)ゼンショーホールディングス
  • 大和証券グループ
  • (株)ニップン
  • 日本通運(株)
  • (株)ニトリ
  • 日本食研ホールディングス(株)
  • はごろもフーズ(株)
  • (株)日立システムズ
  • (株)ファーストリテイリング
  • フジパングループ本社(株)
  • (株)ブルボン
  • (株)平和堂
  • (株)星野リゾート・マネジメント
  • マルハニチロ(株)
  • ミツカングループ((株)Mizkan J plus Holdings)
  • 株)村田製作所
  • 山崎製パン(株)
  • ヤマザキビスケット(株)
  • (株)ゆうちょ銀行(日本郵政グループ)
  • ユニ・チャーム(株)
  • (株)LIXIL
  • (株)りそな銀行
  • (株)ローソン

食品関連業界で活躍する卒業生Message

大学での実践を通じた学びを糧に
商品とお客様の
架け橋になる仕事に注力。

現在は家庭用商品の営業担当として、スーパーマーケットやドラッグストア、特約店に新商品や企画の商談、店頭販売のフォローなどを行う業務を担っています。仕事をする中で、得意先に提案した商品をお客様が手に取る瞬間を見ることができた時に嬉しい気持ちになります。また、商品とお客様の架け橋になれるところにやりがいを感じています。大学時代は学生団体「ぎゅっと滋賀」に所属し、行政や企業、地域住民も巻き込んだ「お土産コンテスト」の開催や地域のお土産開発・販売に取り組みました。活動する中で感じた、「人の気持ちに訴える嗜好品を通じ、日常生活へ彩りや人の感情に影響を与えたい」という思いが、今の仕事につながっています。印象的な授業は「総合講義」です。社会の様々な分野で活躍されている方のお話を聞いたことが、将来の仕事について考える良い機会になりました。ゼミナールでも地域活性化を目指したフィールドワークに打ち込むなど、実践を通じて学んだことが今も糧になっています。

サッポロビール株式会社近畿流通本部 第2営業部

細川 満里奈さん

食マネジメント学部 2022年度卒業

2019年、食マネジメント学部に入学。滋賀県の魅力発信に取り組む学生団体「ぎゅっと滋賀」で活動するほか、ゼミナールでは「伊勢神宮外宮の地域活性化」に取り組んだ。2023年4月、サッポロビール株式会社に入社。現在、近畿流通本部第2営業部に所属。