教員紹介
これまでの研究の概要
学位論文を基にした『フードシステムの地理学的研究』(大明堂、2002年)をはじめとし、地理学におけるフードシステム研究が初期のテーマでした。その基盤の上に、日本をはじめインド、中国、韓国、台湾などのアジア各地で研究を進めてきました(『アジアの青果物卸売市場』農林統計協会、2008年)。その後、フードレジームや商品連鎖、あるいは風土論にも触手を伸ばし、内外での研究を重ねてきました(『モンスーンアジアのフードと風土』明石書店、2012年)、『食料の地理学の小さな教科書』ナカニシヤ出版、2013年)。また、現在は戦前のアジアの食料貿易に着目した研究に取り組んでいます(『近代日本における食料の地理学』海青社、2018年)。
食マネジメント学部における今後の研究の方向性
フードレジーム論、商品連鎖のアプローチ、フードネットワーク論などこれまで取り組んできた食科学の地理学的アプローチを継続すること。具体的には近代アジアの食料流通や風土論に着目しています。また、「自然災害と食」などの新たな食科学研究にも取り組みたいと考えています。加えて「日中韓地理学者会議」を創設するなど、中韓の地理学界とは強固な関係を構築しています。この人的ネットワークも活用できればと考えています。
主な研究業績
- 『モンスーンアジアのフードと風土』明石書店、2012年(編・横山 智、荒木 一視、松本 淳)
- 『食料の地理学の小さな教科書』ナカニシヤ出版、2013年(編・荒木 一視)
- 『救援物資輸送の地理学』ナカニシヤ出版、2017年(著:荒木 一視 他)