教員紹介
これまでの研究の概要
中国・台湾・香港における日系食品企業の販売戦略について研究してきました。国内食品市場の需要が頭打ちになるなか、食品企業は海外進出によってその状況を打開しようとしています。しかし、そのような打開策を考えるのは、日本だけでなく、他国の食品企業でも同様です。このように、グローバル化が進む世界では、あらゆる国の製品が溢れており、日本の製品は埋もれてしまうこともあるでしょう。そのとき必要になる戦略は、現地の食文化に適応することなのか、それとも日本の味を貫き通すのか、戦略の方向性はさまざまです。こうした視点から各企業の戦略を検討することで、日系食品企業の海外販売戦略のあり方について考えてきました。
食マネジメント学部における今後の研究の方向性
これまでは、企業の販売段階の分析に注力してきたので、より包括的な視点で現実を捉えることができる枠組みを構築することが目標です。そのために、食と農のあり方について、その分野に携わる業者や企業の方達、先生、学生らとともに考えることで、自身の視野を広げていきたいです。
主な研究業績
- 張本英里・大島一二(2020)「中国の食品小売市場における中間流通組織の機能:日系食品メーカーの零細小売店を核とした流通システムの分析を中心に」『開発学研究』第31巻第1号、pp26-33.
- 張本英里・大島一二(2021)「日系食品メーカーの台湾市場における国際マーケティング戦略に関する一考察:ハウス食品を事例として」『農業市場研究』第30巻第1号、pp.34-40.
- 張本英里(2024)「中国進出日系ビール企業の販売戦略に関する事例研究:チャネルを中心とした戦略転換の要因について」『桃山学院大学経済経営論集』第65巻第4号、pp.205-229.