教員紹介

これまでの研究の概要
主に行動ファイナンス分野での研究に携わってきました。従来の経済学は、経済活動を行う人々は「合理的」な基準で選択行動を行うことが仮定されていました。特に金融・ファイナンスの分野は直接お金を対象とした行動を分析するので、出来るだけ多くのお金を「合理的に」稼ごうとするのは当然のことだと思われていたのです。けれども現実の行動を見てみると、必ずしも合理性だけでは説明できない選択が系統的に行われていることが明らかになってきました。これらの従来の経済理論では説明できない行動がどのように現れ、その結果、何がもたらされるのかを、理論的に明らかにし、実験によって検証していく研究を行ってきました。
食マネジメント学部における今後の研究の方向性
1) 食に関わるリスク認知と満足度測定の行動経済学的分析
人々の食選択行動を分析するための、リスクの主観的評価と満足度の計量化のための基礎的研究。
2) 食研究における計量分析のAI(人工知能)と機械学習の応用
人々の複雑な食選択行動を、従来の手法とは異なるAIを活用した分析手法の適用の可能性を研究。
主な研究業績
- Borrowing Behavior and Attitudes Towards Risk and Time; Experimental Approach, Journal of International Finance and Economics,2011.
- Non Expected Utility Maximizers Behave as if Expected Utility Maximizers: An Experimental Test, Journal of Socio-Economics, 2008.
- 『実験でわかった!感じる株式投資』ランダムハウス講談社、2008年