教員紹介

Maria YOTOVA ヨトヴァ・マリア 准教授
- 専門分野文化人類学、経営人類学
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所属学会
比較文明学会、早稲田文化人類学会、
International Union of Anthropological and Ethnological Sciences (IUAES),
European Association of Social Anthropologists (EASA)
これまでの研究の概要
日本とブルガリアを中心に、乳製品会社や消費者コミュニティーなどで乳加工文化について研究調査を行ってきました。社会主義国家の枠組みや科学技術研究の発展、市場経済化以降の乳加工システムの変容など、各時代における国家政策や企業戦略の影響に注目しながら、ブルガリアの人びとにとってヨーグルトがいかなる文化的存在なのかを考察しています。食の技術面や物質面だけではなく、食をめぐる言説を通して、生産者・消費者としての人びとの行動や日常体験としての社会変化をダイナミックに捉えようとした点は、これまでの研究の特色です。
食マネジメント学部における今後の研究の方向性
欧州や東アジア圏へとフィールド調査のエリアを拡大し、食の社会的な価値構築や「食べる」という日常的な行為に組み入れられた意味について通地域的な議論へと展開させていきたいと考えています。また、国民意識の維持や地域の活性化手段としての食の役割について、日本の食育を事例として研究内容を継続し深めていきたいですね。
主な研究業績
- 『ヨーグルトとブルガリア ―生成された言説とその展開―』東方出版、2012年
- Reflecting Authenticity: Grandmother’s Yogurt between Bulgaria and Japan. In Nuno Domingos, José Manuel Sobral and Harry G. West (eds.), Food between the Country and the City: Ethnographies for a Changing Global Foodscape. Bloomsbury Academic, pp. 280-308, 2014
- Ethnographic Heritage as a Branding Strategy: A Case Study of Yogurt in Bulgaria and Japan, Global Economic Review 47(1): 47-62, 2017