研究科ポリシー(博士課程前期課程)

人材育成目的と3方針(アドミッション・ポリシー、カリキュラム・ポリシー、ディプロマ・ポリシー)

Ⅰ.人材育成目標

スポーツ健康科学研究科は、スポーツ健康科学の高度な専門性に基づく理論と実践を有し、豊かな人間性とリーダーシップを備え、社会の発展に貢献する有為な人材の養成を目的とします。その上で、博士課程前期課程は、スポーツ健康科学分野の専門的かつ高度な実践力と研究力をもつとともに、研究成果を社会に発信できる専門職業人ならびに研究者の養成を目的とします。

Ⅱ.入学者受け入れ方針(アドミッション・ポリシー)

スポーツ健康科学の基礎的素養を備え、総合的・学際的な教育・研究を通じて、社会の発展に貢献することができるために、以下のような事について学術的な興味を持ち、得た知識を社会に広く還元したいという意欲を持つ人材を求めます。

関心・意欲
  1. スポーツ健康科学の社会的な諸課題の解決について、強い関心を有する者。
  2. 総合的・学際的なアプローチを用いて新たな研究分野を切り開こうとする者。
  3. 理論と実践を通じた研究活動を展開し、社会に還元する意欲のある者。
基礎的素養
  1. スポーツ健康科学を構成する学問の基礎知識を有し、論述、口述などにより、自らの考えを論理的かつ明快に表現できる。
  2. スポーツ健康科学に関連した記事・論文等の英文読解力、ライティング力を備えているか、英語に関する基礎的な力を有する。
  3. スポーツ健康科学に関連した現場での実践経験を有する、もしくは関心がある。

Ⅲ.教育課程編成・実施方針(カリキュラム・ポリシー)

スポーツ健康科学研究科博士課程前期課程の教育目標を達成するために、以下のような基本コンセプトに基づき教育課程を編成しています。また、研究課題を、複数の科目を通して体系的に履修することにより深めていくためのコースワークを充実させています。指導教員のもと、演習やコースワーク、修士論文の作成指導などを有機的に連携させつつ研究をすすめ、修士論文を執筆します。

なお、中学校および高等学校教諭一種免許状(保健体育)を所有している場合には、本研究科の課程修了と同時に同一校種の専修免許状取得が可能なカリキュラムとしています。

(1) 1専攻と2つの領域

総合的・学際的なアプローチからスポーツ健康科学の学習と研究を進めるために、専攻は「スポーツ健康科学専攻」の1専攻とします。

また、専攻を構成する教育・研究の柱としての領域は「身体運動科学領域」、「スポーツ人文社会科学領域」としています。

  1. 身体運動科学領域
    スポーツ・パフォーマンスを科学的アプローチにより解析する教育・研究、あるいは健康の維持・増進を科学的根拠に基づき解明する教育・研究を行います。
  2. スポーツ人文社会科学領域
    スポーツ健康分野の教育・マネジメント力量を向上する教育・研究を行います。
(2) 総合的・学際的な教育と研究

研究を計画的に進める上で、必要となる領域共通のスキルを共通基礎科目に設定しています。

(3) 連携型教育・研究

国際連携、地域連携、国内外のスポーツ健康産業界との連携など、様々な連携により教育・研究を推進します。

(4) 理論と実践

理論と実践の両輪を通じた教育・研究活動を実施します。コースワークでは、理論の基礎を修得しつつ、インターンシップなどの連携プログラムの実施や、学部・研究科基本棟にある最先端の施設・設備を活用した実践的研究を行います。

(5) びわこ・くさつキャンパスの特徴を活かした教育研究の推進

びわこ・くさつキャンパスにある他研究科開設科目の受講を認めています。また、全国トップレベルのカレッジスポーツの活動拠点という、びわこ・くさつキャンパスの特性を活かし、理論と実践による教育・研究を行います。

Ⅳ.学位授与基準(ディプロマ・ポリシー)

スポーツ健康科学研究科博士課程前期課程は、スポーツ健康科学に関わる専門的で高度な「実践力」と「研究力」を持つとともに、研究成果を社会に発信することで、社会への還元活動を行うことができる専門職業人ならびに研究者を育成することを目標とします。その上で、自らの専門性を深め、スポーツ健康に関わる新たな理論を生み出すことが可能な人材の育成を目指し、修了時に学生が身に付けるべき能力・力量(教育目標)を以下のように定めています。

これらの能力・力量は、研究科の課程が規定する所定単位の修得および以下の論文評価基準に基づく審査に合格することによりその達成とみなし、修士(スポーツ健康科学)の学位を授与します。

  1. 専門的で高度な「実践力」と「研究力」を持ち、研究成果を社会に発信できる。
  2. 「リーダーシップ」と「コーチング力」を備えている。
  3. 2つの領域から選択した博士課程前期課程教育における確かな専門知識を備え、より質の高い研究を自主的に設計できる。

論文等評価基準について

本研究科前期課程では、以下の論文等評価基準を明示し、評価の客観性および透明性を図り、その基準に基づいて論文評価を行っています。

  1. 論文の体裁
  2. 論文の信頼性、妥当性
  3. 研究内容の独創性、新規性
  4. 研究成果の有用性

Ⅴ.教員育成に対する理念および認定課程設置の趣旨