立命館大学大学院 スポーツ健康科学研究所 特設サイト

C@reer Story 卒業生のキャリアストーリー一覧

伊藤 太祐さん

株式会社早稲田エルダリーヘルス事業団

2014年度修了

常に変化を許容し楽しむ姿勢で 医療分野の多様な職業を経験

伊藤 太祐さん

ITO
Taisuke

進学前
スポーツ健康科学研究科を志望した理由を教えてください。
医療・ヘルスケア・スポーツをライフワークとしながらも、さまざまな立場・観点から俯瞰することができるよう、軽やかにキャリアを変革することが私の人生のテーマです。大学病院で理学療法士(PT)として医療現場に従事した後、次のステップとして、今後の可能性を最も広げられると考えたのが大学院への進学でした。 大学院を目指すにあたり、PT勤務時に行っていた肩関節・肩甲骨のバイオメカニクスに関する臨床研究の内容を深めたいと考えました。一方で、自らの知見を広げるため、理学療法学以外で、かつそれまで特に関係性がなかった進路を求め、スポーツ健康科学研究科を志望することとなりました
研究科在学中
在学中に力を入れた研究は何ですか?
加速期疾走速度生成における肩甲骨の重要性を検討いたしました。「走行動作における腕振りの重要性」、ならびに「肩関節動作における肩甲骨の重要性」については、多数の論文で示唆されているにも関わらず、「走行動作における肩甲骨の重要性」に関しては先行研究がありませんでした。私の研究により,走行動作において肩甲骨がいかに寄与しているかを報告しました。スポーツ現場に有用な情報となることを願っています。
現在の職業を志望した理由を教えてください。
今の環境にこだわること、常に変化を求め許容すること、楽しむこと、それを突き詰めていたら、ここにいたという不思議な感覚です。PTとして医療現場を体感し、医療書籍出版社での経験によって情報発信の礎を築きました。会計を通じて医療経済を理解し、現在はシステムやデバイスによってヘルスケアを支える発想を得ています。「時代の流れはとても早い」と誰もが簡単に口にしますが、私もさまざまな環境を渡り歩き、そのことを実感しています。
研究科卒業後
現在のご職業の内容や研究科での学びが生きている点についてお聞かせください。
現在は加速度センサを用いた歩行解析に関するIoTシステムについて、研究・開発、マーケティングから営業・販売、新規事業開拓まで多種多様な業務を担っています。業務の中では、さまざまな立場として、さまざまな相手とコミュニケーションをとる必要があり、ここに研究科での学びが生きています。仮説を立て、立証し、プレゼンする能力、一つの情報を多面的に捉え複数の道筋を考察できる視野、多様なバックグラウンドを持つ方々に対して、適切な表現でわかりやすく物事を伝えるスキル。そのどれもが、現象の理解を鮮やかにし、仕事の質の向上に限らず、結果的に人生を楽しく豊かにしていると感じます。
受験生(学部生、社会人など)へメッセージをお願いします。
大学院とは、何らかの分野で、自分なりの哲学と好奇心を突き詰める場でもあるとも言えます。各研究の導いた結果一つ一つは小さなことであっても、その知の回転こそが本質。サイエンスに留まらずビジネスにおいても、新しい道を自ら切り開く糧となります。 大学院は、“必要だから進学する”のではなく、ぜひ“楽しみにいく気持ち”で受験していただけると、素敵な院生ライフが皆様を待っているでしょう。