2017年9月
経営学研究科
博士課程後期課程修了
大島 知典さん
修了生
観光をビジネスの視点から研究し、大学教員を目指して経営学研究科に進学
1.現在の所属
阪南大学 流通学部 准教授
2. 研究テーマ・研究内容
ツーリズム・マネジメントの理論的検討および実践的研究
経営学研究科では、デスティネーション・マネジメントに関する研究を行いました。近年、国の経済成長や地域再生の切り札として観光への関心が高まっています。その中で、日本においても地域の競争優位性と持続可能性を確立する観光振興のあり方としてデスティネーション・マネジメントが展開されることが期待されています。ただし、デスティネーション研究は海外において先行する一方で、日本においてはその必要性が認識されながらも、十分に取り組まれてきませんでした。
博士論文では、観光研究が注目を集める中で、デスティネーション研究が十分に行われてこなかった理由を基本概念の欠如に求め、デスティネーションの理論的フレームワークの構築とその応用可能性の分析を行いました。
3.院生時代の研究が今の仕事に活かされている点
「理論と実践の融合」をモットーに
教育・研究活動を行う
現在、観光文化学科の講師として、観光ビジネスに関する講義や研究を行っています。ツーリズム・マネジメント研究では、現場を知ることが必要不可欠です。しかし、私は実務経験がなかったため、研究活動では積極的に現場へ足を運ぶことを心掛けていました。時には、観光協会や旅館などの現場に入り込み、実務経験を積みながら研究を行うこともありました。経営学研究科で培った専門知識や経験を活かして、「理論と実践の融合」をモットーに教育活動や研究活動を行っています。
4.経営学研究科に進学してよかったこと、身についたこと
文学部からの進学でも、大学院で
経営学の知識を幅広く習得できた
観光をビジネスの視点から研究し、将来は大学教員になりたいという想いで経営学研究科に進学しました。もともと文学部に所属していたため、経営学の知識や分析視角をほとんど持ち合わせていませんでしたが、経営学研究科ではそれらを幅広く習得することができました。また、立命館大学の図書館には、膨大な量の文献や資料が所蔵されており、多くの電子ジャーナルも利用することができます。私が博士論文を執筆する上で不可欠な英語文献も豊富で、充実した環境で研究活動に邁進することができました。最後に、指導教員である石崎先生には、研究や進路に関する指導のみならず、観光マーケティングの面白さや奥深さ、さらには奇抜なアイデアの発想法を教えていただき、それらは現在の研究活動や教育活動で大いに役立っています。