博士課程前期課程
2回生

三好 春陽さん

在学生

MESSAGE

デザインマネジメントで
イノベーションを起こし、社会を変えたい。

デザインマネジメントの研究を志し学部3回生から飛び級で進学

広告やデザインに関心があった高校生の時にデザインマネジメントという考え方を知り、それを学びたくて立命館大学経営学部に入学しました。より高い専門性を身につけようと学部3回生から飛び級で大学院に入学。念願の研究生活を送っています。
デザインマネジメントはまだ成長段階にある分野です。現在企業などで一般的に行われているビジネスマネジメントに対し、デザインマネジメントはデザインに特有の考え方や態度によって組織をマネジメントするというもの。ビジネスマネジメントが、意思決定の際に過去の成功事例などから導かれた既存の選択肢の中から選ぶのに対し、デザインマネジメントは、既存の選択肢にこだわらず、目の前の課題を解決するための新たな選択肢をどう作るかに重点を置くもの。イノベーションを起こす源泉になり得る概念です。企業など多くの組織で導入できるようになれば社会を変えられるのではないかとの思いで、さまざまな研究が行われています。

成長段階にある分野だから劇的な変化をとらえることができる

世界では今、企業だけでなく行政組織でもデザインマネジメントを取り入れようとする動きがあります。例えばイギリスでは、政策デザイナーという職種があります。市民と行政の間のコミュニケーションを担う仕事ですが、市民の声を聞いて政策に反映させるだけでなく、市民の声を聞いたことが意思決定にどう影響したのかを市民に説明し、理解を深める役割も担うのが特徴です。
私はこの分野に興味を持ち、海外の事例を中心に研究しています。今はどのような課題設定、問題意識のもとで実際の事例を見ていくかを模索している段階ですが、今後は、行政組織の中で、デザインの概念を問い直すリフレーミングがどのように作用していくのかを明らかにしたいと考えています。
まだ始まったばかりの分野の研究には、劇的な変化をとらえることができる面白さがあると感じています。先行研究の少ない大変さよりも「社会を変えられるかもしれない」という好奇心の方が勝っています。

OICのここが好き!

私は本が好きなので、図書館が一番好きな場所です。研究のための資料を探すのはもちろんですが、特に用もなく本を読んでいる時もあります。図鑑を眺めたり、たくさんの雑誌を眺めたり、趣味として利用していますね。自分ではなかなか買い続けることができないデザイン関連の雑誌もたくさんあるのがありがたいです。建物がガラス張りで遠くまで外が見えるのも、視野が広がる感じがして好きです。

多様な価値観にふれて自分の価値観もより深く考える

大学院に進学する人は、はっきりした自分の価値観を持ち、目的意識もはっきりしている人が多いと感じます。学部時代の友人との会話と違い、大学院では、それぞれの立場、それぞれの研究内容が明確にある人が、自分の考えを発信していることが新鮮でしたし、それに対して自分の立場からの意見を求められることも多くなりました。こうして多様な価値観にふれる機会があることが楽しいですし、それによって自分が大切にしたいもの、自分の価値観をより深く考える機会が日常的にあるのが、大学院に進学する意味ではないかと感じています。
私は社会をよくするために考えたいし、研究したい。それができるのは大学院だけだと思って進学しました。就職して企業の価値観の中で生きる前に、自分はどんな社会を作りたいかを一度立ち止まってきちんと考える時間があってもいいのではないでしょうか。

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