4年間の学び

JDPと大学入学後の留学、海外大学への直接進学、デュアルディグリープログラム(DUDP)はどのような点が違うのですか??

JDPでは両大学の連名の「学位」を取得できることが通常の留学との一番の違いです。卒業時は両大学連名の学位を手にすることができ、立命館大学の卒業生だけでなく、アメリカン大学の卒業生となります。


JDPは2つの大学を行き来することを前提とした、両大学が共同で作成した4年間のカリキュラムとなっていますので、2つの大学で学びながらも、卒業に向けて体系的に学ぶことができる点が大きな特徴です。
卒業研究に向けた指導を例にとっても、1回生の段階から4回生で取り組む「卒業研究」に向けた指導を両キャンパスで段階的・体系的に進めていきます。JDPでは両大学間で学生1人ひとりの履修状況などがキャンパスを移動しても引き継がれますので、2つの大学で学びながらも一貫性を持って4年間学ぶことが可能です。


海外大学への直接進学の際には、入試出願時に入学先大学が指定するレベルの英語スコア取得が必要になる一方で、JDPでは1回生終了時までにアメリカン大学が指定するレベルの英語スコアを取得することが求められており、大学入学後もアメリカ渡航に向けた準備ができます。


また、2つの大学から2つの異なる学位を4年間で取得するデュアルディグリープログラム(DUDP)では、2つのカリキュラム・異なる専門分野を学んだ上で2つの学位を取得するため、極めて多くの単位修得が必要になりますが、JDPでは1つのカリキュラム・専門分野を学び、1つの共同学位を取得するため、DUDPに比べて修得必要単位数が少なくなっています。そのため、1つ1つの授業により時間を費やすことができ、日米両キャンパスでの学生生活をゆとりをもって学ぶことが可能になります。

海外大学への直接進学
(アメリカン大学の例)
JDP 交換留学 DUDP
(アメリカン大学と 立命館大学の例)
海外で学ぶ期間 4年間 2年間 半年~1年間 2年間
取得できる学位 海外大学の学位 アメリカン大学・
立命館大学の共同学位
日本の大学の学位 海外大学の学位
日本の大学の学位
単位数 120単位 124単位 124単位 160~170単位
留学先で修得した
単位の扱い
アメリカン大学で修得したものと同じ科目名・単位数で卒業に必要な単位として扱う 基準に基づいて学生の所属学部で審議し、承認されれば所属学部の開講科目名で単位が認定される 基準に基づいて学生の所属学部で審議し、承認されれば所属学部の開講科目名で単位が認定される
学修支援の
両大学間の連携
個々の学生の学修状況を相互に共有
学費 海外大学の学費を4年間 海外大学の学費を2年間、日本の大学の学費を2年間 日本の大学の学費を4年間 海外大学の学費を2年間、日本の大学の学費を2年間
海外大学への留学を
決定する時期
大学入学前 大学入学前 大学入学後 大学入学前(もしくは大学入学後)
留学に必要な
英語スコアの
取得時期
入試出願時に入学先大学が指定するレベルのスコア取得が必要 入試出願時にも一定のレベルのスコアが必要だが、1回生終了時までにアメリカン大学が指定するレベルのスコアに到達すればよい 留学プログラムへの出願時に留学先大学が指定するレベルのスコア取得が必要 留学プログラムへの出願時に留学先大学が指定するレベルのスコア取得が必要
渡航に関する
手続のサポート
全て自分自身で行う 大学がサポート 大学がサポート 大学がサポート

基礎科目(Core Courses)

グローバル国際関係学を多面的な視点から学ぶための基礎的素養を養成し、将来、国際社会で指導的な役割を担う上で必要な幅広い教養を身につけるために基礎となる科目を配置しています。特にAUの卒業資格を得るには、数学・生物学・化学・心理学・歴史学・社会学・芸術学などを含む、一般教養科目を履修する必要があります。こうした幅広い分野の知識の習得を通して多様な世界観を形成し、専門分野に対する深い知見を得るための基礎を身につけるとともに、バランスのとれた知性と知恵の獲得を目指します。

科目例はこちら

  • CORE-100 American University Experience I
  • CORE-200 American University Experience II
  • CORE-105 Complex Problems Seminar
  • RUIR-1101 Academic Skills I
  • MATH-151 Finite Mathematics
  • ARTS-100 Art: The Studio Experience
  • ENVS-150 Nature of Earth
  • RUIR-1105 Modern World History
  • STAT204 Introduction to Business Statistics

基幹科目(Foundation Courses)

「国際経済学」分野とそれを学ぶための基礎となる「基礎経済学」分野、国際政治の基礎的な理論・歴史・現状を学ぶ「国際政治学」分野、立命館から学修を始める学生(RU Home Students)とアメリカン大学から学修を始める学生(AU Home Students)が共に学ぶ「コーホート」分野での学びを通して、グローバル国際関係学を学ぶための基盤を形成します。
特に、「コーホート」分野の科目においては、RU Home StudentsとAU Home Studentsが共に学ぶことを通して、グローバルな視点や、多様な文化的背景が交差する環境での異文化コミュニケーション、日本文化等を学ぶことができます。

科目例はこちら

  • RUIR-1221 Theories of International Relations
  • RUIR-1222 Introductory Seminar I
  • SISU-106/RUIR-1231 First Year Seminar (course jointly designed)
  • RUIR-2231 Japanese Culture (course jointly designed)
  • RUIR-2232 Cultural Awareness and Communication (course jointly designed)
  • RUIR-1211 Macroeconomics
  • RUIR-2212 Microeconomics
  • RUIR-1213 Economics for Global Studies
  • SISU-300 Introduction to International Economics

リサーチ手法科目(Research Methodology)

グローバル国際関係学の諸課題を分析するための適切な研究方法を身につけるために、方法論を学ぶ科目を1回生から3回生まで継続して配置しています。情報収集、研究計画、統計分析の手法に加え、比較事例研究分析、ゲーム理論、言説分析、民族誌的研究方法など、定性的および定量的方法論などを学びます。

科目例はこちら

  • RUIR-1301 Introductory Seminar II
  • RUIR-2302 Global Studies Research
  • SISU-306 Advanced International Studies Research

固有専門科目(Thematic Areas)

グローバル国際関係学を体系的かつ専門的に学ぶために、3つの分野、「グローバル・比較ガバナンス(国際・比較統治)」、「アイデンティティ・民族・ジェンダー・文化」、「平和・国際安全保障・紛争解決」を固有専門科目群(Thematic Area Courses)として設定し、3分野の中から各学生が主専攻と副専攻を選択して専門的な学びを深めます。
また、各分野の専門科目を履修開始する前に、それぞれの分野の導入的な科目を配置した「専門入門科目(Gateway Courses)」の履修を義務付けることで、グローバル国際関係学を体系的に学びます。

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「グローバル・比較ガバナンス(国際・比較統治)」

  • RUIR-1411 Introduction to the United Nations
  • RUIR-2412 Comparative and Global Governance
  • SISU-393 International Relations Theory
  • SISU-380 Topics in Global and Comparative Governance
  • SISU-329 Global Economic Governance
  • SISU-368 Differences and Similarities in Conflict Resolution

「アイデンティティ・民族・ジェンダー・文化」

  • RUIR-1421 Introduction to Gender Studies
  • RUIR-2422 Race and Ethnicity in the Modern World
  • SISU-360 Topics in Identity, Race, Gender, and Culture
  • SISU-368 Differences and Similarities in Conflict Resolution
  • SISU-369 Topics in Public Diplomacy

「平和・国際安全保障・紛争解決」

  • RUIR-1431 Introduction to Peace Studies
  • RUIR-2432 Security Studies
  • SISU-312 Governance, Development, and Security in Asia
  • SISU-318 Topics in Global Security and Foreign Policy
  • SISU-319 Arab-Israeli Relations
  • SISU-359 Environment, Conflict, and Peace

地域研究科目(Regional Focus)

グローバルおよびリージョナルな諸課題に対する理解を深めるために、この科目群では東アジア・太平洋地域をはじめとする世界の全地域を網羅する地域研究科目を開講しています。

科目例はこちら

  • PHIL-211 Introduction to Asian Philosophy
  • RELG-210 Non-Western Religious Traditions
  • RUIR-2616 Japan-United States Relations
  • SISU-212 China, Japan and the United States
  • ANTH-439 Culture, History, Power, Place
  • ECON-458 Economics of the World Regions
  • HIST-485 Hiroshima, Nagasaki, and Beyond
  • GOVT-433 Topics in Sub-Saharan African Politics
  • GOVT-450 Politics in Cuba
  • HIST-110 Renaissance and Revolutions: Europe, 1400-1815
  • HIST-204 Medieval Europe
  • HIST-221 History of Britain I
  • HIST-225 Russia and the Origins of Contemporary Eurasia
  • HIST-241 Colonial Latin America
  • HIST-327 Twentieth Century Europe

ゼミ・卒業研究(Capstone Project)

4年間の学修の成果の集大成となる、「キャップストーン科目(ゼミ・卒業研究)」を配置しています。1回生から継続的に学ぶリサーチ手法科目と連動しており、グローバル国際関係学における適切な調査法を用いながら研究を進め、それぞれの学生の4年間の学びを反映した成果物(卒業研究)を最終学期に作成します。

科目例はこちら

  • SISU-490 Independent Study
  • RUIR-3701 Advanced Seminar
  • RUIR-4702 Graduation Research

その他特徴的な科目

上記の科目群以外にもJDPではユニークな科目を「選択科目」として開講しています。また、アメリカン大学で学修している期間はJDPのカリキュラムに無いアメリカン大学内で開講されている科目を受講することも可能です※。また、アメリカン大学で学修している期間中に現地ワシントンD.C.で多様な就業体験を行う「インターンシップ科目」を履修することができるところもJDPの大きな魅力の1つです。

※受講するにはアカデミック・アドバイザーとの面談の上、許可を得ることが必要です。

アメリカン大学スタッフによるインター ンシップ紹介

RU Home Studentsの卒業要件の概要

科目群 卒業に必要な単位数・条件
基礎科目(Core Courses) 43単位以上
外国語科目(Foreign Language Courses) 中級レベル以上の日本語科目の修得
※日本語母語話者または同等レベルの日本語能力があるものは免除
基幹科目
(Foundation Courses)
基礎経済(Basic Economics) 6単位以上
国際政治(World Politics) 3単位以上
コーホート(Cohort Courses) 6単位以上
国際経済(International Economics) 3単位以上
リサーチ手法科目(Research Methodology) 6単位以上
固有専門科目
(Thematic Areas)
専門入門(Gateway Courses) 9単位以上
固有専門(Thematic Area Courses)
※3分野から主分野・副分野を選択
9単位以上
(主分野から6単位以上、副分野から3単位以上)
地域研究科目
(Regional Focus)
東アジア・太平洋地域(East Asia and the Pacific) 9単位以上
ゼミ・卒業研究(Capstone Project) 3単位以上
選択科目(Elective) 3単位以上
合計 124単位以上