MURAKAMI Yohei

村上 陽平 教授

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所属学部
情報理工学部
職位
教授
専門
サービスコンピューティング・人工知能
担当コース
社会システムデザインコース
主な担当科目
人工知能
研究分野・テーマ
サービスコンピューティング、コミュニケーション支援、人工知能、デザイン学
過去の部活動
バスケットボール部、テニス部
得意な科目
数学、物理
苦手な科目
国語
おすすめの書籍

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Message

情報理工学の魅力・面白さとは、どのような点にあると思われますか?

情報は物と違って普段手に触れることができないので、あまり実感がないかもしれませんが、社会を一変させる力があります。たとえば、大学時代、私が一人でアメリカを旅したときは、リーズナブルな宿はユースホステルが定番でした。「アメリカ・カナダ2000円の宿」というユースホステルの書籍を購入し、直接電話をして部屋を予約していました。だいぶ昔の話に聞こえますが、ミレニアム前夜、1999年の話です。今なら皆さんWebでたくさんの安いホテルを見つけられて、日本語に翻訳し、そのまま予約、決済までできます。さらに、これまでに会ったこともない人の家に泊まって、手料理をごちそうになることだってできます。このように、情報の流れを変えるだけで社会の仕組みや人の生活が大きく変わります。このような今までに無かった新しい情報の流れを自分たちの手で作り上げることができることが情報理工学の最大の魅力です。

卒業後、情報理工学部で学んだことはどのように役立つでしょうか?

情報はあらゆる分野に関わります。それぞれの分野には固有の情報があり、その情報を集め、処理し、システム全体を最適化することが求められます。さらに、分野をまたいだシステムのシステム(system of systems)の構築も進みつつあります。たとえば、自動車分野に閉じていた車載システムが保険分野のシステムとつながることで、走行スタイルに応じた保険料の最適化が可能です。また、家電分野のホームシステムが外食産業分野の宅配システムとつながれば、日々の食事の栄養バランスを最適化し食品ロスを削減することも可能になります。このように情報理工学部で学ぶ、情報の収集、処理、伝達、最適化という手法を用いることで、どの分野においても活躍する機会があり、社会のシステムを変えていくことができます。

先生の代表的な研究・活動内容、現在の研究テーマについて、教えてください。

日頃外国語のWebページを見るときに、自動翻訳サービスを使うことがあると思います。対応言語が多いもので80言語ほどの言語を相互に翻訳することができます。しかし、世界には約7000言語があると言われていて、一つの組織が全ての言語をカバーするのは無理があります。このような状況ではいろいろな言語のWebページの情報を読むことができるのは地球上の6割程度の人で、それ以外の人は自国語の情報しか読むことが出来ません。このような情報の不均衡を無くすために、私の研究では、各組織が自国語と他の言語の自動翻訳サービスを構築し、それらを集合知として組み合わせることで、多様な言語間の翻訳を実現しようとしています。

これから入学する学生に、どんなことを期待されますか?どう成長してもらいたいですか?

Planned Happenstance Theory(計画的偶発性理論)というキャリア論があります。このキャリア論を提唱している教授の調査によると18歳の頃になりたかった職業に就いている人はたった2%だそうです。むしろ多くの人のキャリアは予期しない偶然によって決定されるといいます。私自身も最初から今の職業を目指していた訳でもなく、最初は周りの雰囲気に流され就職しようと考えていました。その時に「まだ時間があるから1年ぐらい遅れてもいいや、留学しよう」と行動を起こしてから人生が変わっていきました。その当時の指導教員に留学するので休学したいと相談すると、せっかく留学するのなら夏休みにアメリカの研究室に滞在するから付いてくるか?と誘われ、思いがけない提案に躊躇し、いろいろと質問をしていると、「人生にメニューはない、あるのはチャンスだけ」という一言に行くことを決意しました。ここでの決断が転換点だったと思います。今、目標があればそれを目指してください。目標が無かったとしても焦らなくていいです。大学にはいろんな学生、教員がおり、講義、イベント、部活、サークル、アルバイト、ボランティア、留学など皆さんが好奇心をもって積極的に行動を起こせば、そこにはいろんな偶発的な出来事がおこります。その出来事に敏感になり、リスクを恐れずチャレンジしてみてください。

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