上山 憲昭 教授
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- 教授
- 専門
- 計算機ネットワーク、ネットワーク・セキュリティ
- 担当コース
- セキュリティ・ネットワークコース
- 主な担当科目
- データ構造とアルゴリズム
- 研究分野・テーマ
- ネットワークセキュリティ、コンピュータネットワーク、キャッシュ配信、IoT
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- 吹奏楽部
- 得意な科目
- 物理、数学、英語
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- おすすめの書籍
統計学が最強の学問である西内啓 ダイヤモンド社
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卒業後、情報理工学部で学んだことはどのように役立つでしょうか?
ICTの高度化に伴い、人々の行動データや気象状況等の膨大な環境データが取得できる環境が急速に広がっています。また、企業の経営における意志決定においても、マーケティングデータ、在庫データなどのデータを活用することが、迅速で適切な意思決定を行う上で不可欠となっています。さらにグローバル化や地球環境問題など広範かつ多様なビジネス環境で発生している諸々の問題に迅速かつ適切に対処するためにも、データの活用は不可欠なものとなっています。情報理工学部では単なるプログラミング技術だけでなく、計算機のハードウェア、プログラミングを行う上での基本的な考え方、データの分析方法、情報を活用した技術など、情報を扱うために必要となる様々な技術を体系的に学ぶことができます。そのため卒業後も、様々な業種における仕事の基礎スキルとして役に立つことが期待されます。
先生の代表的な研究・活動内容、現在の研究テーマについて、お教えください。
皆さんは日常的にスマホでYouTubeなどの動画やWebページを見ると思いますが、人気の高いコンテンツは多数のユーザが視聴するため、ネットワークの特定の箇所が混雑します。そのためネットワークの混雑を回避し、安定した高品質なデータ配信を提供するための、ネットワークの制御技術の研究に取り組んでいます。またインターネットは人々の暮らしに欠かすことのできない社会インフラとして普及していますが、特定のWebサーバやキャッシュサーバを機能不全とする攻撃や、秘匿性の高い個人情報などのプライバシー情報を窃取するなどの様々なサイバー攻撃が発生しています。そこでネットワーク上のキャッシュを無効化する攻撃を検知する技術など、ネットワークセキュリティ技術の研究を行っています。
これから入学する学生に、どんなことを期待されますか?どう成長してもらいたいですか?
大学では主体的に学ぶ姿勢が求められます。卒業後も成長を続け専門家として活躍するには、自分にあった職種や専門分野を見つけることが大切です。しかし最初から適正の高い専門分野を見つけることは難しいです。そのため大学在学中に、いろいろなことに主体的にチャレンジし、興味を感じることを探していく姿勢が重要です。そして卒業研究や修士論文研究において、選んだ専門分野について、とことん勉強し研究に取り組んで欲しいと思います。そうすることで、その専門分野の知識が増えて、面白くなり、その分野が益々好きになるはずです。
今、注目している技術・テクノロジーについてお教えください。
現在のインターネットは、ユーザがデータを要求した際、要求データを保持する配信サーバのアドレスをユーザに通知し、ユーザは通知されたアドレスに対してデータを要求するホスト指向ネットワークです。一方、Internet of Things (IoT)の普及が期待されていますが、多くのIoTサービスではユーザは欲しい情報の名称を具体的に指定することが難しく、キーワードや探索条件といった曖昧で抽象的な条件でデータを要求することが想定されます。そこで配信ホストのアドレス解決が不要で、ユーザがコンテンツの名称をそのまま用いて要求パケットをネットワークに送信できる情報指向ネットワークが、新世代のネットワークとして期待されています。しかしその実現にはルータの転送テーブルの集約技術など、取り組むべき多くの未解決の課題があると考えています。