ゼミ詳細

立命共創アクション・リサーチゼミ!

ゴール
究極的なゴール ▶︎立命館大学における「自治」をよりよくすること 開催期間中のゴール ▶︎開始時点でメンバーそれぞれが持ち寄った「もやもや」が、解消されるか、解消されるまでの道筋が見えている状態にすること
開催期間
前半期
頻度
週に1度+イベント等
使用言語
日本語
キーワード
    自治 民主主義 アクション・リサーチ エスノグラフィー 政策科学 社会心理学 経営学、

ゼミを立ち上げたいひと

政策科学部 政策科学科 3回生

なぜ、このゼミを立ち上げたいのか(思いのたけ)

私は「立命館民主主義」をうたうこの大学の校風に惹かれて入学しました。その創造性に期待して、1回生の夏ごろからサークルの立ち上げに取り組みました。そしてその過程で、この学園に特有「自治」のありかたについて、そのすばらしさと、「もやもや」との両方を感じ取りました。私はこれまで、私のもやもや=課題意識をもとに、さまざまに、この学園の「自治」をよりよくするためのアクションをしてきました。今回、このゼミの立ち上げによって、この学園の「自治」について、私と同じく期待感と課題意識を抱えている方とともに、「アクション・リサーチ」という確かな方法論によって協働し、楽しく、かつ本格的なアクションをしたいと考えています。

どんな人たちとゼミに取り組みたいか

このゼミは、
 1. 立命館大学における学生自治・大学自治にかかわるメンバーらが、
 2. かかわりの中で感じた「もやもや」を、 
3. 持ち寄って、解消するために議論して、行動する 
という形をとります。

ですから、
1. 何らかの「もやもや」を抱えている 
2. 「自治」に何らかの興味や関係がある 
という方の参加を歓迎します。 

そういう書き方をすると「自治組織に所属している人しか参加しちゃいけないのかな」と思われてしまうかもしれませんが、そうではありません。この学園に所属している以上は、私たちは、何らかの形で「自治」に関わっています。たとえば私のようにサークル活動の中でもやもやを感じた、とか、クラスで投票をさせられたけど、投票をさせられること自体にもやもやを感じた、などでも構いません。極論、もやもやとかは特にないけれども、メンバーが話し合っているのを聞いて勉強だけしたい、というような方も歓迎です。

どんなことに取り組みたいか

主催者である私は、このゼミの活動を、

1.    面倒くさくなくて

2.    たのしくて

3.    ためになる

ものにすることをお約束します。

 

そのために、

1.    方法論はめちゃくちゃしっかりしてるけど

2.    活動自体はぜんぜん難しくなく、ユルくやれて、

3.    けれども方法論がしっかりしてるからちゃんと成果があがる

というようなゼミ活動の設計をしました!

 

——コンセプトと活動の方法論——

このゼミの活動は、以下の3つの特徴をもちます。

1.    「自治のもやもや」の集合場所であること

2.    アクション・リサーチの回帰点であること

3.    エスノグラフィーを作成する場であること

 

【「自治のもやもや」の集合場所】

みらいゼミのコンセプトは「もやもやの居場所」です。このゼミは、そんな「もやもや」のうち、「自治」のとりくみに関するものをあつかいます。

 

【アクション・リサーチの回帰点】

そんな「もやもや」を解決するために、このゼミでは「アクション・リサーチ」という手法をとります。アクション・リサーチとは、研究と実践を一体にして行う研究手法のことです。実践を通じた研究、research in actionと言い換えることもできます。

 

アクション・リサーチの主体は、まず、どのような課題意識を持っていて、どのような状況を目指すのかをはっきりさせます。次に、その実現のための実践計画を作成して、これを実践します。実践したら、その結果について反省し、到達点と限界を考察します。そして、その考察に基づいて計画を修正し再び実践する……サイクルを繰り返します。その過程をつぶさに記録して、考察と計画もきちんと社会科学的にやります。すると自然と、アクションが改善されていくとともに、考察と実践の蓄積は「研究」としても質を高めていきます。そんな、アクションとリサーチの相補的なサイクルを実現するのがアクション・リサーチです。

 

今回のゼミでは、このサイクルのうち「反省・考察・修正」を行う段階……つまり、アクション領域とリサーチ領域が邂逅する段階を「アクション・リサーチの回帰点」として位置付けます。そして、私たちのゼミの定例ミーティングでは、この「反省・考察・修正」を行います。

 

【エスノグラフィーを作成する場所】

そんなアクション・リサーチは、実践の過程をつぶさに記録することと、客観的に省察することが重要になります。そこで今回のゼミでは、エスノグラフィー、とくにオートエスノグラフィーという手法をとります。具体的には、ミーティングを録音します。

 

エスノグラフィーは、インタビューなどによって、ある個人や集団の「歴史」を書き起こすことで、その文化的・社会的・心理的な背景を明らかにする研究手法です。そこに「自己の」という意味の「オート」がついた「おートエスノグラフィー」は、自分自身の行動や心理状況を日記などによって記録し、それをもとに振り返って考察することで、自分と自分の所属する集団の「歴史」を書き起こし、自分のことや、周囲の環境のことなどについて明らかにする、質的心理学の研究手法です。

 

そのようにして、自分たちや、その周りの集団、つまり「自治」が行われている集団についての「歴史」を書き起こし、その背景を明らかにしてしまうエスノグラフィーは、アクション・リサーチの手法と組み合わせるのにぴったりだと考えました。

 

——具体的にやること——

【定例ミーティング】

初回の定例ミーティングでは、参加してくださったみなさんが「自治」について、どのような「もやもや」を、どうして感じるようになったのかについて教えていただきます。

 

それ以降の定例ミーティングでは、その「もやもや」の解消のために実際にやってみたことと、それをやってみてどうだったかについて話をして、お互いに質問をしたりアドバイスをしたりして、反省と考察と、計画の修正をします。

 

それらのやりとりを録音して、議事録がわりにすると同時に、エスノグラフィーを作成するための資料にします。

 

【インタビュー】

また、アクションとリサーチの両方の参考にするために、学友会のOBの方や、その他さまざまな形で「自治」に関わってきた方へのインタビューも実施します。

 

【イベント】

それらの話し合いの中から「こんなイベントを開催したらいいんじゃないか」ということになったイベントを、協働して開催します。今のところ、ワークショップのようなものを実施する方向です。

 

——さいごに——

これだけ詳しく、長く書いてしまうと、なんだか難しいゼミのように感じられるかもしれません。

 

しかし、活動を設計するうえでの背景となる考え方がしっかりしているというだけで、活動そのものは、上の「具体的にやること」に書いたとおり、レコーダーが回っている会議室で楽しく話し合って、やりたいと思ったことをやってみる、というものです。

 

その結果として、設計の考え方がしっかりしているから、ちゃんとした成果物もきちんと出来上がる、ということです。

 

4.    面倒くさくなくて

5.    たのしくて

6.    ためになる

 

この3つを満たすゼミ活動を実現することをお約束します。

あなたのご参加をお待ちしております!