文化芸術専攻とは

文化芸術専攻は、日々流動し変化をとげていく世界の諸問題に、これまでの学問の枠組みを超えて、「学際的」な立場からものごとにアプローチすることを目的としています。

その対象は狭義の芸術ではなく、外国語および日本語を含む幅広い言語文化、世界の衣食住や信仰、移動、戦争、文化の交渉や変容、音楽・絵画・建築といった芸術による表象など多岐にわたり、つまり人間の営みすべてを「文化」として探究の眼差しを向けます。そのために、文化人類学、思想史、社会学、歴史学、言語学、文学、芸術学といった専門分野を出発点におきながら、個々の専門分野内部の視点にとどまるのではなく、より柔軟にものごとを横断的に捉える姿勢を重視します。そこでは、従来の学問分野からは生まれてこなかった「新しい発見」に出会うことができるはずです。

本専攻は、高校までの学びの中では決して対象になることがなかったようなものも扱い、そしてさらに、そうした対象には様々な捉え方があるということを知る――その上で自ら学び考える力を養う場なのです。

MAJOR文化芸術専攻の学び

あらゆる人間の営みが対象となるのなら、どのようなものを選べばよいのでしょうか。

専攻の中ではまず、様々な学問分野の対象と方法を学んで新たな知識を得る機会を用意しています。その名称からも窺える多様な講義科目の多くは高校までの授業にはなかった科目名です。これらの講義では、知らなかったことを知る、考えてみたこともなかったことを考えてみる、疑いもしなかったものを疑う、そういった知識と態度を得ることができます。

講義でインプットを行なう一方で、自ら問いを立ててものごとを解明しようとするトレーニングは、「基礎講読」と「演習」の少人数クラスで行います。

こうした一連の学びが卒業論文に結実していくのです。本専攻での研究対象がいかに多様で独特のものであるかは、過去に提出された卒業論文題目一覧を見て頂ければ想像できるでしょう。

そして本専攻の特徴として、もう一つ挙げておきたいのは、外国語教育です。このグローバル化社会において、今や英語が必須というのは疑い得ません。けれども、本専攻では敢えて、英語に加えてもう一つの外国語の学びを重視しています。英語以外の外国語に触れてみる経験は、新たな知識や価値観の扉を拓き、その後の進路に対する見方に影響を与えることもあります。本専攻では、学部全体の語学科目とは別に、英語、イタリア語、フランス語、ドイツ語、スペイン語、中国語のリーディング授業を用意しており、原語で文献を読むことからその文化を学ぶ機会を設けています。

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