教員紹介
経歴概要
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2004 金沢大学 薬学部 卒業 2006 京都大学 薬学研究科修士課程 修了 2018 金沢大学大学院医薬保健学総合研究科創薬科学専攻 博士課程後期 修了
研究者になったきっかけ
子どもの頃、私は考古学に漠然とした憧れを抱いていました。過去の痕跡から未知の事実を解き明かしていく姿勢に魅力を感じ、「謎を解くこと」に惹かれていたのだと思います。学部・修士課程では細胞内小胞輸送に関する研究に取り組み、ユビキチンという細胞内にその名の通り、どこにでも(ユビキタスに)存在するタンパク質が、分解や輸送といった生命現象を巧みに制御していることを知り、生命の精緻さと不思議さに強い感動を覚えました。この経験を通じて、生命の仕組みを分子レベルで明らかにする研究者という道を強く意識するようになりました。その後、社会人として博士課程に進学し、漢方薬の基盤となる生薬の研究に携わる中で、古くから用いられてきた薬用資源の機能性を科学的に解き明かすことが、まさに「現代科学で過去の謎を解く」行為であると気づきました。この実感が、現在の研究テーマへとつながる大きな原点となっています。
研究について
研究分野・テーマ
分子生物学的手法による薬用資源の機能性解析と応用研究
薬用植物や生薬をはじめとする薬用資源の機能性と安全性を多角的に評価する研究を行っています。 ① 薬用資源の機能性解析 感染症を含む様々な生体応答を評価モデルを構築し、薬用資源が持つ機能性を分子生物学的に解析しています。ヒトに限らず、動物などへの応用も視野に入れた研究を進めています。 ② 即時検知型DNA検査デバイスの開発 マイクロ流体チップを活用した迅速なDNA検査システムの開発を行っています。食物アレルギー項目の検出、違法植物の判別への応用を目指しています。産官学連携による社会実装を見据えた研究を推進しています。 ③ 薬用資源の付加価値創出 産学連携や地域連携を通じて、異分野や異業界の知見を融合することで、薬用資源の新たな利用可能性と社会的価値の創出を目指しています。
研究テーマへの想い
植物は薬にも毒にもなり得る存在です。私は、この二面性を正しく理解し、その価値を適切に社会へ還元することこそが、自身の研究テーマの軸であると考えています。薬用資源研究の魅力は、長年利用されてきた素材の中に、いまだ解き明かされていない機能や仕組みが数多く存在する点にあります。分子生物学的手法を用いてその本質を明らかにすることで、経験や伝統に基づく知見を科学的に再評価し、次の時代へとつなげたいと考えています。現在の科学技術によって「できること」「わかること」、そして社会から「求められていること」を意識しながら、自身の研究動機を重ね合わせることで、薬用資源の価値を次世代へ継承する研究に取り組んでいきたいと考えています。