教員紹介

高田 望准教授
Takata Nozomu
研究室 / 臓器再生ナノメディシン研究室
専門分野 / 生物系

経歴概要

Profile

2004  名古屋大学 理学部 卒業 2009 大阪大学大学院 理学研究科 生物科学専攻 博士課程後期課程 修了 

研究者になったきっかけ

「臓器再生 ― 好奇心を科学へと導く研究」 原点は、生まれ故郷である阿波町の豊かな自然の中で、幼少期に植物や動物を観察していたことにあります。生きものはどのように成長し、老い、そして自らを再生するのだろうか疑問に思いました。後に大学での研究トレーニングを通して、脳や神経細胞のような複雑な臓器構造の形成が、細胞と分子のコミュニケーションに支えられていることを学びました。その相互作用が破綻すると疾患へとつながることも理解するようになりました。こうした発見は、幼少期の素朴な好奇心を、明確な科学的課題へと発展させてくれました。これらの経験は、発生生物学および再生医療分野の研究を志す原動力となりました。私が研究者になるまでの経緯とその原動力を綴ったエッセイが出版されております(Journal of Cell Science, 2022年, 135巻8号: jcs260018)。ご一読頂けますと幸いです。E17:E18

研究について

研究分野・テーマ

疾患特異的ヒトオルガノイドの開発と、再生創薬スクリーニング基盤の確立

 ヒト中枢神経系は最も複雑な臓器の一つですが、再生力が弱く、一度外傷を受けると修復が困難であることが知られており、21世紀における生命科学および再生医療の重要な課題として残されています。私たちは、バイオエンジニアリング技術である「オルガノイド」を用いて、試験管内で臓器が形成される過程やヒトの病態を再現できることを見出しました。臓器の再生・修復を可能にする医学的発見や、ナノスケールで設計されたバイオマテリアル創薬開発に貢献するため、分野横断的な研究を推進しています。長期的な目標として、「ヒトの臓器が本来備えている再生・修復能力をどのように引き出せるのか」を明らかにすることを目指しています。

研究テーマへの想い

 ヒト中枢神経系は最も複雑な臓器の一つですが、再生力が弱く、一度外傷を受けると修復が困難であることが知られており、21世紀における生命科学および再生医療の重要な課題として残されています。私たちは、バイオエンジニアリング技術である「オルガノイド」を用いて、試験管内で臓器が形成される過程やヒトの病態を再現できることを見出しました。臓器の再生・修復を可能にする医学的発見や、ナノスケールで設計されたバイオマテリアル創薬開発に貢献するため、分野横断的な研究を推進しています。長期的な目標として、「ヒトの臓器が本来備えている再生・修復能力をどのように引き出せるのか」を明らかにすることを目指しています。

学生へのメッセージ

ブレークスルーへの一歩

 再生医療によって、失われた臓器の機能を取り戻し、新しい細胞や組織を再生できる時代は本当に来るのでしょうか。皆さんはどう思いますか?再生医学の分野では、幹細胞がどのようにして体をつくる細胞へと変わっていくのか、その仕組みや「分子のレシピ」を学ぶことができます。その原理を知ることで、現在は人工的に臓器の一部をつくり出すことも可能となりつつあります。私たちは、こうした基礎研究の成果を医学や臨床に役立てるため、新しい発明や創薬の開発につなげる研究を目指しています。「研究」とは、さまざまな科学分野の考え方を組み合わせながら、アイデアを形にし、まだ知られていない世界を切り開いていくことだと考えています。私は指導者から、ブレークスルー(大きな前進をもたらす発見)を生み出す研究の大切さを学んできました。一つの病気を治すことを目標に挑戦し続けることで、新しい発見や分野を超えた学びが生まれ、自分自身も成長できると信じています。