2026.04.02

【開催報告】3月28日(土)立命館土曜講座

「支援する/されるを超えて──災害復興の現場から見た市民社会の力」
講師:立命館大学 サービスラーニングセンター長/共通教育推進機構 教授 山口洋典

会場には29名、オンラインでは延べ35名が参加しました。

2026年3月28日の土曜講座では、山口洋典教授をお招きし、「支援する/されるを超えて──災害復興の現場から見た市民社会の力」をテーマにご講演いただきました。

■ 復興と市民社会
講演では、「ボランティアが必要でなくなったときこそ復興は成功と言えるのか」という問いを入り口に、支援者と当事者の関係について考える機会となりました。山口先生ご自身の学生時代のボランティア経験にも触れながら、支援を通して価値観や関心がどのように変化していったかが語られました。
また、行政・企業・NPO/NGOという三つの主体を図で示し、行政でも営利企業でもない「第3の領域」が果たす役割の重要性が説明されました。これらが対等に対話し、協働できる市民社会のあり方が、災害復興において欠かせないことが強調されました。あわせて、災害は復旧・復興・防災へと進む中で支援者の関わり方が多様となることを、「災害支援サイクル」の図解をもとに確認しました。

■ 被災地での事例と支援の考え方
後半では、東日本大震災や能登半島地震など、被災地での具体的な取り組みが紹介されました。支援者の思いが先行しがちな危うさや、能登半島地震の現場で生まれた「行かないことが支援になる」という考え方、さらに支援を受け入れる力である「受援力」を平時から高めておく必要性にも触れられました。
さらに、新潟県塩谷集落における約20年にわたる復興の歩みを通じて、住民と外部の支援者がともに関わり続けてきた活動が紹介されました。支援する側・される側という固定的な枠組みを超え、「ともに過ごし、ともに向き合うこと」の大切さをあらためて問いかける講演となりました。
講演の締めくくりには、現地に足を運ぶことの意義に触れつつも、「行かないこと」が支援となる場合もあること、そして相手の声に耳を傾け、時間を共有しながら「自分たち」と言える関係を築いていくことの重要性が語られました。

参加者からは、
「震災へのボランティアの関わり方についてよく理解できた。自分ができる範囲で何ができるのかを今後も考えてその時、できることはやってみたいと思う。」
といった声が寄せられました。

3月28日エッセイ
サービスラーニングセンター | 立命館大学
立命館災害復興支援室
集落〈復興〉:大阪大学出版会

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