Voices for future leaders修了生紹介

6期生

矢島 純

矢島 純Yajima Atsushi

日清食品株式会社 取締役 ビヨンドフード事業部長

  • 日清食品ホールディングス株式会社 経営企画部 次長
  • 日清食品株式会社 取締役 ビヨンドフード事業部長

立命館西園寺塾を通じてのご自身の変化や成長について

変化したこと・得たものは、私のなかの人生哲学を確立させてくれたと感じることに尽きます。この1年の学びは、私の人生にとって一番輝くものであり、今後の人生において針路を示すものかもしれません。少し大袈裟に思われるかもしれませんが、それぐらい大きなものを得ることができたと確信しています。

特に印象に残っている講義・フィールドワーク・出来事はどのようなことでしょうか。また、その理由についてお教えください。

  1. 中島隆博先生による講義「日本を解き放つ」
    忘れもしません。2019年11月23日(土)勤労感謝の日の祝日に行われた中島先生の「日本を解き放つ」の講義です。私のなかで、「哲学ってそんな風に考えるべきものなのか」と気付かせてくれた大変意義深い講義でした。
    これまで「『哲学』って何?」と思っていました。西園寺塾に通ってからも「哲学」の講義や「思想」に関する講義では、いつも解の出ない世界に迷い込み、気付くと自分自身が自問の地獄に落ちているような、そんな感覚でした。
    中島先生の講義冒頭、「哲学は自由なもの」ということを話され、今まで自分が思い込んできた窮屈な発想・思考から、私を解き放ってくださいました。「哲学とは何ぞや」ということについて、とても親切に、丁寧に、そして自由に思料させていただいたと思います。
    「花の咲く話」を自ら選んだ言葉で語る。最後に中島先生が出された課題では、順番に花の咲く話をする塾生の素晴らしく誇らしい顔と、満面の笑みは今でも忘れ難いものとなりました。
    「今、そうして語っているあなたの言葉が、あなたにとっての哲学である」
    これは、私にとっての人生最大の名言です。懇親会の席で、中島先生からいただいた言葉です。中島先生、哲学は自由ですね。本当にありがとうございました。
  2. 毎回の懇親会
    どんな講義よりも、どんなフィールドワークよりも、回を追うごとに学びの深さと広さが無限に大きくなるもの、それが「懇親会」でした。入塾当初から目標にしていたことは、全ての講義・フィールドワークそして懇親会に参加すること。西園寺塾での講義後の懇親会、フィールドワークでの懇親会、塾活動外での懇親会、どれをとっても私にとっては改めて人とのつながりの大切さを気付かせてくれる学びの宝庫でした。
    自分たちが思う以上に大切なもの、それは何気ない語らいの場だと常々思っています。1年間を共に過ごす同期塾生との懇親の場が、私にとっては西園寺塾で最も印象に残り、最も学びを与えてもらった場です。お互いの会社のSWOTを語らったことも、部下との関係の悩みを打ち明けたことも、講義の解釈で口論したこともありました。その全てが自分の成長につながっていると確信が持てます。
  • 中島隆博先生 中島隆博先生
    (東京大学東洋文化研究所教授)

今後の夢や目標を教えてください。

「社会的責任をどう果たしていくか、世の中に役立つために何をするか」を考え、実行していくことが当面の目標です。これは会社人としてもそうですが、一個人としての目標でもあります。
入塾前から、信条にしてきたことは、「人生最後にモノを言うのは徳である」です。その考えは間違いでなかったと、約1年学んだ今だからこそ断言できます。善行を積み、徳を積む。善き人であることは、徳を持つ人であることである。今では心底そう思います。善き人でありたいと心から願い、善き人であると心から誓います。
どんな形で社会に貢献できるかは定かではありませんが、必ず何かを成し遂げると、誓います。

未来の西園寺塾 塾生にメッセージをお願いします。

「リベラルアーツは、仕事の何に使えるのか?」「今さら一般教養を身につけてどうするのか?」「ビジネス書を読む方がよっぽど役に立つのでは?」と思っていた自分が、今となっては本当に懐かしく、恥ずかしく思います。今、はっきりと言えるのは、「リベラルアーツは最強」ということです。
ここでの学びはどんなビジネス書を読むより、どんなに実践で活躍して実績を残していても、それらを上回る学びです。新たな人生観と言っても過言ではないものを得ます。
思い切って、どっぷりつかってください。たっぷり悩んでください。がっつり議論してください。答えは、必ず後からついてきます。人生最大の学びを保証します。