本学スポーツ健康科学部教授・橋本健志先生、本学総合科学技術研究機構専門研究員・道羅絢斗先生が、早稲田大学スポーツ科学学術院の宮本直和先生と共同で実施した研究成果が、「Clinical Physiology and Functional Imaging」に掲載されました(DOI: 10.1111/cpf.70075)。
レジスタンス運動は、高次認知機能である「実行機能」を向上させることが知られています。また、高強度の運動ほど認知機能への効果が大きいことが報告されています(Tsukamoto et al., PloS one, 2017; https://doi.org/10.1371/journal.pone.0184075)。一方で、高齢者や有病者など、認知機能の維持・向上が重要な人々にとっては、安全面の観点から高強度のレジスタンス運動の実施が難しい場合があります。そのため、安全性が高く実施しやすい低強度レジスタンス運動の効果を高める方法の確立が求められています。
そこで本研究では、運動の代替・補完手段として注目されている骨格筋への電気刺激(Electrical Muscle Stimulation:EMS)を低強度レジスタンス運動と組み合わせることで、実行機能の向上効果を高められるかを検証しました。
その結果、低強度レジスタンス運動とEMSを組み合わせた条件では、低強度レジスタンス運動単独およびEMS単独と比較して、実行機能の向上効果がより大きいことが確認されました。また、EMS単独でも実行機能の向上が認められました。
本研究成果は、低強度レジスタンス運動とEMSの併用が、実行機能の維持・向上を目的とした有効な運動となる可能性を示すとともに、運動の実施が困難な人々に対しては、EMS単独も実行機能の維持・向上を支援する選択肢となる可能性を示しています。
The combination of low-intensity resistance exercise and electrical muscle stimulation effectively enhances executive function in men. Dora, K., Yang, S., Yuuki, I. W., Tachi, K., Hashimoto, K., Matsumura, T., Miyamoto, N., & Hashimoto, T. Clinical physiology and functional imaging, 46(4), e70075. https://doi.org/10.1111/cpf.70075